Re:アンダンテ
シャラシティ。クロワはジムに行ったが、ジムリーダーのコルニは留守だった。マスタータワーという所に行ったらしい。
「マスタータワー……」
「あいつ、ジムリーダーとメガシンカの継承者だからな」
「継承者?」
「メガシンカを継承ってこと」
セヴンは肩を竦めた。
「まあ、お前も頑張ればメガリング、貰えるんじゃねぇの」
「メガリング? メガシンカは目を使うんじゃないの?」
「……どこ情報だよそれ」
セヴンにジルコニアの話をしようとした時だった。
セヴンのホロキャスターが着信した。セヴンはクロワから離れ、背中を向け暫く誰かと会話していた。それが終わると、セヴンはまた肩を竦める。
「用事。まあジム戦は程々にな」
「行っちゃうんですか?」
「別に約束もしてねぇからな」
「わかりました、また会えますよね?」
「それが運命ならな」
セヴンは後ろ手に手を振って、去って行った。
「運命……さすが大人だなあ」
クロワは胸に手を当てた後、海辺に見える大きな塔を見つめた。あれがマスタータワーらしい。
「行こう。みんな」
デデンネ、ファイアロー、コフーライ、ゴロンダを引き連れ、クロワはマスタータワーに向かった。
★★★
「ゴクリン、お疲れぃ!」
クロワがゴクリンとハイタッチする。場所は映し身の洞窟、エイト、ノルン、エイヴァルの三人は協力して洞窟を進んでいた。ハイタッチしたゴクリンだが、やがて大口を開けて輝きだした。
「お、ぞくぞくと進化していくな~」
ノルンが口笛を吹くと、その目の前には先ほどのゴクリンの面影のある紫の大きなポケモンがいた。
「マルノームだね」
エイトが言うと大きな口を開け笑顔になる。
「よし、どんどん行こうぜマルノーム!」
「ポケモンが強くなるなら助かるよ……あれ?」
「どうしたエイヴァル」
「なんか、今視線が……」
エイヴァルが言った時、洞窟の影から緑色の影が跳び出してきた。
「うわっなに!?」
「ゴルッ!」
「……ゴルバット?」
「でも緑だ」
ゴルバットはエイトの方を見ると、笑顔で肩を揺らした。
「え、な、なに……?」
「なんかすごい懐いてるね。野生なのに」
「あー……ゴルバットって進化前ズバットだよな?」
ノルンが合点が行ったように呟く。
「え、じゃああの時の緑のズバット!?」
「助けられた後着いてきたんだろうな」
「へー、ポケモンに懐かれるって才能だよ! その過程で進化するとか、よっぽど頑張ってきたんだなぁ……」
エイトは気恥ずかしそうにすると、ゴルバットを見る。
「置いて行ってごめんね……でも、ちゃんと君の親になれるかどうか……」
「ゴルッ?」
ノルンがおい!と声を上げる。
「お前まだポケモン空きがあるじゃねーか! 連れてけよ!」
「ええ、でも色違いはなんか、恐れ多いよ……」
ゴルバットはしゅんとしたが、エイトの足元をつついている。
「ほら~」
「う、うう……わかったよ」
エイトがボールを差し出す。ゴルバットは顔をぱあっと明るくさせ、ボールに飛び込んで行った。かちりと音が鳴ったボールを手に取ると、エイトははあ、と息を吐いた。
「必要以上に背負いたくないのに……」
「でも仲間は多い方がいいよ」
「なんかエイトって本当に自分に自信がないよな。そんなんじゃセヴンに勝てないぞ!」
「いや、別に勝ちたい訳じゃ……」
「セヴンって?」
「あーもう! 行くよー!!」
エイトが走り出した先で洞窟から出てきたソーナンスにかち合って絶叫した。
★★★
クロワがマスタータワーに入ると、一人の少女とばったりとかち合った。クロワより年下に見える、橙髪を編んだ少女だ。
「わっ、びっくりした!」
「あわわ、ごめん」
「……? コルニお姉ちゃんに用事?」
「うん、貴方は? 私はクロワ」
「タマちゃんはねー、タマキ! クロワお姉ちゃんもメガシンカの継承しに来たの?」
「い、いやええと……タマキちゃんね、実はジムリーダーのコルニさんと試合がしたくて……」
「へー、メガシンカはしたくないんだ?」
「そ、そりゃしてはみたいけど……」
「よかった! じゃあメガシンカおやじさんに伝えとくね!」
「え、ええと……」
「タマちゃん、お客さん困ってるよ」
不意に凛とした少女の声が辺りに響いた。
見ると白を基調とした服に綺麗なプラチナブロンドの髪をした少女が少し苦笑いをしながら歩いてきた。
「コルニはあたし。ごめんね、タマちゃん本当にメガシンカが好きなの!」
「え、ええと大丈夫です! あ、聞こえてたかな。ジムに挑戦したいんですけど……」
「勿論聞こえてたよ! クロワちゃんだよね! オーケー、ジムに行こう!」
「お姉ちゃん、もしコルニちゃんに勝ったら、またここに来てね! メガシンカおやじさんに伝えとくから!」
「う、うん……」
物怖じしなささでこの子に大分負けている気がする。そう思いながら、クロワはコルニに着いて行った。
★★★
「ルチャブル、戦闘不能!」
沈んだ相手に、ファイアローが高らかに鳴く。
「アローッ!!」
「やったあ! やったよファイアロー!!」
「おめでとう、あなた達が勝ち取ったのはこのファイトバッジだよ!」
「ありがとう!!」
「えーと、マスタータワーには行く?」
コルニは困っているという訳ではなく、純粋な興味で聞いているように思えた。
「タマキちゃんと約束しましたし」
「よかった! タマちゃんが気に入った人なら問題ないだろうし、あたしは次は負けないようにここで鍛錬するね!」
「はい!」
(そっか。ジムリーダーって一回戦ったら終わりじゃないんだ。ポケモンがいれば……)
みんながいれば、どこにも行ける!
クロワはコルニと握手をし、シャラシティジムを後にした。
向かうはマスタータワーだ。
【260514】
「マスタータワー……」
「あいつ、ジムリーダーとメガシンカの継承者だからな」
「継承者?」
「メガシンカを継承ってこと」
セヴンは肩を竦めた。
「まあ、お前も頑張ればメガリング、貰えるんじゃねぇの」
「メガリング? メガシンカは目を使うんじゃないの?」
「……どこ情報だよそれ」
セヴンにジルコニアの話をしようとした時だった。
セヴンのホロキャスターが着信した。セヴンはクロワから離れ、背中を向け暫く誰かと会話していた。それが終わると、セヴンはまた肩を竦める。
「用事。まあジム戦は程々にな」
「行っちゃうんですか?」
「別に約束もしてねぇからな」
「わかりました、また会えますよね?」
「それが運命ならな」
セヴンは後ろ手に手を振って、去って行った。
「運命……さすが大人だなあ」
クロワは胸に手を当てた後、海辺に見える大きな塔を見つめた。あれがマスタータワーらしい。
「行こう。みんな」
デデンネ、ファイアロー、コフーライ、ゴロンダを引き連れ、クロワはマスタータワーに向かった。
★★★
「ゴクリン、お疲れぃ!」
クロワがゴクリンとハイタッチする。場所は映し身の洞窟、エイト、ノルン、エイヴァルの三人は協力して洞窟を進んでいた。ハイタッチしたゴクリンだが、やがて大口を開けて輝きだした。
「お、ぞくぞくと進化していくな~」
ノルンが口笛を吹くと、その目の前には先ほどのゴクリンの面影のある紫の大きなポケモンがいた。
「マルノームだね」
エイトが言うと大きな口を開け笑顔になる。
「よし、どんどん行こうぜマルノーム!」
「ポケモンが強くなるなら助かるよ……あれ?」
「どうしたエイヴァル」
「なんか、今視線が……」
エイヴァルが言った時、洞窟の影から緑色の影が跳び出してきた。
「うわっなに!?」
「ゴルッ!」
「……ゴルバット?」
「でも緑だ」
ゴルバットはエイトの方を見ると、笑顔で肩を揺らした。
「え、な、なに……?」
「なんかすごい懐いてるね。野生なのに」
「あー……ゴルバットって進化前ズバットだよな?」
ノルンが合点が行ったように呟く。
「え、じゃああの時の緑のズバット!?」
「助けられた後着いてきたんだろうな」
「へー、ポケモンに懐かれるって才能だよ! その過程で進化するとか、よっぽど頑張ってきたんだなぁ……」
エイトは気恥ずかしそうにすると、ゴルバットを見る。
「置いて行ってごめんね……でも、ちゃんと君の親になれるかどうか……」
「ゴルッ?」
ノルンがおい!と声を上げる。
「お前まだポケモン空きがあるじゃねーか! 連れてけよ!」
「ええ、でも色違いはなんか、恐れ多いよ……」
ゴルバットはしゅんとしたが、エイトの足元をつついている。
「ほら~」
「う、うう……わかったよ」
エイトがボールを差し出す。ゴルバットは顔をぱあっと明るくさせ、ボールに飛び込んで行った。かちりと音が鳴ったボールを手に取ると、エイトははあ、と息を吐いた。
「必要以上に背負いたくないのに……」
「でも仲間は多い方がいいよ」
「なんかエイトって本当に自分に自信がないよな。そんなんじゃセヴンに勝てないぞ!」
「いや、別に勝ちたい訳じゃ……」
「セヴンって?」
「あーもう! 行くよー!!」
エイトが走り出した先で洞窟から出てきたソーナンスにかち合って絶叫した。
★★★
クロワがマスタータワーに入ると、一人の少女とばったりとかち合った。クロワより年下に見える、橙髪を編んだ少女だ。
「わっ、びっくりした!」
「あわわ、ごめん」
「……? コルニお姉ちゃんに用事?」
「うん、貴方は? 私はクロワ」
「タマちゃんはねー、タマキ! クロワお姉ちゃんもメガシンカの継承しに来たの?」
「い、いやええと……タマキちゃんね、実はジムリーダーのコルニさんと試合がしたくて……」
「へー、メガシンカはしたくないんだ?」
「そ、そりゃしてはみたいけど……」
「よかった! じゃあメガシンカおやじさんに伝えとくね!」
「え、ええと……」
「タマちゃん、お客さん困ってるよ」
不意に凛とした少女の声が辺りに響いた。
見ると白を基調とした服に綺麗なプラチナブロンドの髪をした少女が少し苦笑いをしながら歩いてきた。
「コルニはあたし。ごめんね、タマちゃん本当にメガシンカが好きなの!」
「え、ええと大丈夫です! あ、聞こえてたかな。ジムに挑戦したいんですけど……」
「勿論聞こえてたよ! クロワちゃんだよね! オーケー、ジムに行こう!」
「お姉ちゃん、もしコルニちゃんに勝ったら、またここに来てね! メガシンカおやじさんに伝えとくから!」
「う、うん……」
物怖じしなささでこの子に大分負けている気がする。そう思いながら、クロワはコルニに着いて行った。
★★★
「ルチャブル、戦闘不能!」
沈んだ相手に、ファイアローが高らかに鳴く。
「アローッ!!」
「やったあ! やったよファイアロー!!」
「おめでとう、あなた達が勝ち取ったのはこのファイトバッジだよ!」
「ありがとう!!」
「えーと、マスタータワーには行く?」
コルニは困っているという訳ではなく、純粋な興味で聞いているように思えた。
「タマキちゃんと約束しましたし」
「よかった! タマちゃんが気に入った人なら問題ないだろうし、あたしは次は負けないようにここで鍛錬するね!」
「はい!」
(そっか。ジムリーダーって一回戦ったら終わりじゃないんだ。ポケモンがいれば……)
みんながいれば、どこにも行ける!
クロワはコルニと握手をし、シャラシティジムを後にした。
向かうはマスタータワーだ。
【260514】
