ヒーロー科と新たな出会い
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翌日。
昨日は授業を受けなかったが、
今日から私もちゃんと授業を受けるつもりだ
そして今私は、
何故かツンツン頭の男の子と討論をしている
『ちょっと!!思いっきりぶつかってきておいて謝罪のひとつもないの?!』
「あ?何で俺がてめーに謝んなきゃいけねんだよ」
さっき下駄箱で靴を変えている時、
この目の前の男の子が通りすがりに
ダッシュで思いっきりぶつかってきた
悪意はなかったにしろ何も言わずに
行ってしまうのは違うと思う。
なにより、
『それに、落とし物を拾ってもらったらありがとうでしょ?!』
「は?」
私の手には彼がぶつかった時に
落としたであろう彼の家の鍵があった
別に拾わずスルーするという手もあるが
こういうのは見つけちゃったからには
拾わないと気が済まない。
『ほら、謝ってくれたら返してあげる』
「なっ…」
「ブッ…なんだそれ、お母さんかよっ」
「おい上鳴っ!」
「は?」
『えっ?』
声のする方見ると、黄色い髪の男の子と
赤髪の男の子がたっていた。
というか、その場にいる全員が
私達の方を注目していた。
『えっ?ここどこ?いつのまに!』
下駄箱で会った目の前の男の子を追いかけて討論していたら気付かぬうちに知らない教室の中に入ってきていたみたいだ。
「てめぇ教室まで追いかけてくんじゃねぇっ!!」
そう怒鳴ってきた彼は
手から爆発のようなものを出して
手のひらの中でバチバチさせている
きっと彼の個性だ。
『だって!じゃあこの鍵いらないの?』
「っ返せ!!」
–緑谷side−
何事かと思いきや、
突然A組教室で討論が始まった。
それも、かっちゃんとあくあちゃんの
あくあちゃん、初めて会った時から
肝が据わってるとは思っていたけど、
あのかっちゃんを相手に
全然動じないなんてすごすぎる…
「あの子、爆豪相手に討論してる…」
「ていうかめちゃくちゃ可愛くね?!」
「爆豪珍しく押し負けそうになってるし」
そんな感想がちらほら聞こえてくる
多分A組全員が思っているであろうことは
“あの爆豪と討論している”ということだ。
初対面だろうがなんだろうがとりあえず
爆破して勢いで押し勝つような人に
知らない美少女が全く動じず言い返している。
「……あーーーーもうわーったよ!!さっきは悪かった。拾ってくれてどうも」
ついに諦めたかっちゃんが
あくあちゃんに謝ってお礼を言った
(あのかっちゃんが女の子相手に折れた…!?)
相変わらず愛想は悪いが
あのかっちゃんにその言葉を言わせるなんて
「さすがあくあちゃん…」
『あれ、出久くん?!』
討論がおさまってホッと息を撫で下ろすと、
あくあちゃんが僕の名前を呼んだ。
同時にかっちゃんとあくあちゃんに
向いていた視線も僕の方へ向かってくる。
「「「出久くん!?!?」」」
「おい緑谷!この美少女と知り合いなのか?!」
「お前はきっと、仲間だと思ってたのに…」
–あくあside−
『あれ、出久くん?!』
そこには出久くんの姿があった
ということは、この教室は
ヒーロー科だということが見当つく。
「いっ、いやあくあちゃんとは1年前からの知り合いで…!」
『そうそう、ヒーロー目指してる仲間!』
仲間、というよりライバルだろうか
たまに一緒に特訓していたからか
ヒーロー目指す者同士
お互いを高め合っていく、
そんな関係だった。
「てめぇ、なんでデクと…」
『どうして君が怒ってるの?!』
「ヒーロー目指してるって、君もヒーロー科?」
『…私は__________
「彼女はこのクラスの一員だ」
私が答えようとすると
被せるように言葉がかかってきた
その声の主は、相澤消太
A組担任である。
気づけばHRの時間になっていた
そして彼がここにいるということは
必然的に私は
このクラスだということが見て取れる。
『えっ、まって、私このクラスなの?!』
「そうだ。お前の席もある。」
相澤が指さしたのは一番後ろの席
昨日保健室で会った轟くんの隣だ
そしてこのクラスということは
目の前の失礼な子も同じクラスというわけで…
『えー、君と同じクラスかぁ』
「なんか文句あんのかよ!!俺だっててめぇと同じクラスなんて最悪だ」
私と先程討論していた彼と
また討論が再開しそうになった時、
相澤が止めに入った。
「お前ら、もう仲良くなったのか」
消くん、どう見ても
仲良くないと思うよ?!
消くんのことだから
「ここはヒーロー科だぞ」とか
「合理的にいこう」とか
言ってきそうなのに、
(相手が私だからなのかな?)
『仲良くない!!』
「仲良くねェ!!」
「「「息ぴったりじゃん…」」」
そう思ったクラス一同であった