10年越しの歌声
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「着いたぞ、こっちだ」
私の悩みなんてお構いなしに
いつのまにかバスは目的地へと到着していた
全員バスから降りると広い建物に案内される
建物…というのだろうかこれは。
とにかく広い。そしてすごい。
「すっげーーー!USJかよ!!?」
池のような水エリア、
崖や岩だらけの岩エリア、
火の粉の上がる炎エリアなど
とにかく設備がすごい。
「水難事故、土砂災害、火事、etc…あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も…ウソの災害や事故ルーム!!」
(((USJだった!!)))
「えー授業を始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」
そう言いながら
指折りで数を数えているのは
〈スペースヒーロー13号〉
災害救助などでめざましい活躍をしている
紳士的なヒーローだ。
宇宙服のようなコスチュームで
顔も覆われている
私はプロヒーローに知り合いは多いが
13号先生とは初対面だ。
「皆さんご存知だと思いますが僕の個性は“ブラックホール”どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。しかし簡単に人を殺せる力です。みんなの中にもそういう個性がいるでしょう」
“一歩間違えれば容易に人を殺せる”
13号先生の話を聞いていて
この言葉が一番心に残った。
(容易に人を殺せる……)
私の個性も、一歩間違えれば、
人を殺してしまう程の力。
その一歩を間違えてしまったことがある
ヒーローを目指す上で
一番私の心にひっかかっている出来事だ
「君たちの力は人を傷つけるためにあるにではない。救けるためにあるのだと心得て帰ってくださいな。以上!ご静聴ありがとうございました!」
「ステキー!!」
「ブラボー!ブラーボ!」
(救けるためにある、か…)
私も、そうなりたい
そうでありたい。
「そんじゃあまずは…」
消くんが授業の説明をしようと
口を開いたその時、
背後から感じた嫌な気配
昔感じたものと同じ気配。
この時からだ
この時から私の人生は
また、狂い始める______________________
二度と道を間違えないように、
そう、二度と_____________。