春なのに、あつい
名前変換設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
−あくあside−
戦闘訓練全ての試合が終わると
私は保健室に向かった。
(出久くん、大丈夫かな…)
先程の試合で大きな怪我をしてそのまま
保健室まで運ばれていった出久くんが心配だった
多分リカバリーガールの治癒でも
一回じゃ完治しないだろう。
扉の前まで行くと中から話し声が聞こえてきた
声からすると
リカバリーガールとオールマイトだ。
扉に手をかけようとした時、
[全く、力を渡した愛弟子だからって甘やかすんじゃないよ]
[返す言葉もありません…彼の気持ちを汲んでやりたい躊躇しました…して、その…あまり大きな声でワン・フォー・オールにことを話すのはどうか…]
(力を…渡した…?)
きっとこれは聞いていい話じゃないと
自分でも分かっていたけど、
何故かその場から立ち去ることができなかった
[あーはいはいナチュラルボーンヒーロー様。平和の象徴様]
[この姿と怪我の件は雄英教師には周知の事実ですが個性の件はあなたと校長、そして親しき友人、あとはこの緑谷少年のみの秘密なのです]
聞いてしまった。
聞いちゃダメだった。
私は聞かなかったことにしようかと思ったけど
そう嘘をつくのはよくない
ちゃん聞いてしまったと言うべきだ。
『失礼します。出久くんいますか』
保健室内での会話が
一区切りしたのを見計らって扉を開けた。
「…っあくあ少女?!…もしかして今の話…」
『ごめん。聞くつもりはなかったんだけど…』
「…聞かれたからには、話すべきだな」
『ちょっと待って、その前に出久くんに治癒してもいいかな?ちーちゃんでも一回じゃこの傷治せないよね…?』
「うん、治癒してくれるなら助かるよ」
私は出久くんが眠るベットの
横の椅子に座って歌い始める。
(集中、集中…。今日はまだ歌っても大丈夫…)
静かな保健室の中で私の歌声が響き渡る。
次第に出久くんの周りに
黄色い光が漂い始めてそれと同時に
傷がどんどん癒えていく。
大体の傷が治った頃、
出久くんは目を覚ました。
「…あれ、あくあちゃん…?…もしかして治癒してくれたの?」
『うん…!もう大体の傷は治ったと思うよ』
「…ありがとう!」
「…では、あくあ少女。私と緑谷少年の関係について話そう…」
オールマイトは真剣な眼差しで話し始めた。
「…え、言っちゃっていいんですか?!オールマイト」
「ああ。さっきリカバリーガールと話している会話を聞いてしまっていたからね。それにこれから先のことを考えると彼女も知っておいた方がいいだろう」
知っておいた方が良いって何だろう
私と何か関係ある話には聞こえなかったけど…。
それからオールマイトは
出久くんに個性を譲渡した事、
活動限界が短くなっていること、
こんな話私が聞いてよかったのかわからないことも話してくれた。
『そっか…個性を譲渡ね…。まぁ、弟子をとるって時点で何かあるなとは思ってたけど』
「えっそうなの?」
『だってあのNO1ヒーローのオールマイトが弟子をとってそれがとくに個性が強いわけでもなかった中学3年生の男の子だっんだよ??…ただの弟子じゃないなって思ってたよ。聞かなかったけど』
正直何で弟子なんかとっていたのか
ずっと気になっていた。
当時中学3年生だった出久くんは
全く個性を使う気配も教えてくれる気配もないし。
聞かれたくないから言わないんだろうと思って
今まで聞いてこなかったけど、
個性を譲渡していたなんて。
「そうか…。だが、これは絶対に他言無用で頼む。」
『うん。わかってる。こんな大事な事、誰にも言わないよ』
本当にこの話
私が聞いてよかったのだろうか。
(……。)
私は少し考えてから口を開いた。
『…じゃあ…秘密を聞いてしまった代わりといっちゃあれだけど…私の事、少し話そうかな。』
「君の事…?」
『私だけが2人の秘密を聞いて終わりじゃ、割に合わないでしょ?だから、私の過去聞いてくれる?』
過去…あまり思い出したくはない。
けど2人の大きな秘密を知ってしまった今
何も返さずに去ることは出来なかった。
2人は私の過去なんて興味無いかもしれないし
暗い話になるけど、対等にしておきたかった。
『あれは、私が幼い頃。…私が両親を殺しちゃった話。』
戦闘訓練全ての試合が終わると
私は保健室に向かった。
(出久くん、大丈夫かな…)
先程の試合で大きな怪我をしてそのまま
保健室まで運ばれていった出久くんが心配だった
多分リカバリーガールの治癒でも
一回じゃ完治しないだろう。
扉の前まで行くと中から話し声が聞こえてきた
声からすると
リカバリーガールとオールマイトだ。
扉に手をかけようとした時、
[全く、力を渡した愛弟子だからって甘やかすんじゃないよ]
[返す言葉もありません…彼の気持ちを汲んでやりたい躊躇しました…して、その…あまり大きな声でワン・フォー・オールにことを話すのはどうか…]
(力を…渡した…?)
きっとこれは聞いていい話じゃないと
自分でも分かっていたけど、
何故かその場から立ち去ることができなかった
[あーはいはいナチュラルボーンヒーロー様。平和の象徴様]
[この姿と怪我の件は雄英教師には周知の事実ですが個性の件はあなたと校長、そして親しき友人、あとはこの緑谷少年のみの秘密なのです]
聞いてしまった。
聞いちゃダメだった。
私は聞かなかったことにしようかと思ったけど
そう嘘をつくのはよくない
ちゃん聞いてしまったと言うべきだ。
『失礼します。出久くんいますか』
保健室内での会話が
一区切りしたのを見計らって扉を開けた。
「…っあくあ少女?!…もしかして今の話…」
『ごめん。聞くつもりはなかったんだけど…』
「…聞かれたからには、話すべきだな」
『ちょっと待って、その前に出久くんに治癒してもいいかな?ちーちゃんでも一回じゃこの傷治せないよね…?』
「うん、治癒してくれるなら助かるよ」
私は出久くんが眠るベットの
横の椅子に座って歌い始める。
(集中、集中…。今日はまだ歌っても大丈夫…)
静かな保健室の中で私の歌声が響き渡る。
次第に出久くんの周りに
黄色い光が漂い始めてそれと同時に
傷がどんどん癒えていく。
大体の傷が治った頃、
出久くんは目を覚ました。
「…あれ、あくあちゃん…?…もしかして治癒してくれたの?」
『うん…!もう大体の傷は治ったと思うよ』
「…ありがとう!」
「…では、あくあ少女。私と緑谷少年の関係について話そう…」
オールマイトは真剣な眼差しで話し始めた。
「…え、言っちゃっていいんですか?!オールマイト」
「ああ。さっきリカバリーガールと話している会話を聞いてしまっていたからね。それにこれから先のことを考えると彼女も知っておいた方がいいだろう」
知っておいた方が良いって何だろう
私と何か関係ある話には聞こえなかったけど…。
それからオールマイトは
出久くんに個性を譲渡した事、
活動限界が短くなっていること、
こんな話私が聞いてよかったのかわからないことも話してくれた。
『そっか…個性を譲渡ね…。まぁ、弟子をとるって時点で何かあるなとは思ってたけど』
「えっそうなの?」
『だってあのNO1ヒーローのオールマイトが弟子をとってそれがとくに個性が強いわけでもなかった中学3年生の男の子だっんだよ??…ただの弟子じゃないなって思ってたよ。聞かなかったけど』
正直何で弟子なんかとっていたのか
ずっと気になっていた。
当時中学3年生だった出久くんは
全く個性を使う気配も教えてくれる気配もないし。
聞かれたくないから言わないんだろうと思って
今まで聞いてこなかったけど、
個性を譲渡していたなんて。
「そうか…。だが、これは絶対に他言無用で頼む。」
『うん。わかってる。こんな大事な事、誰にも言わないよ』
本当にこの話
私が聞いてよかったのだろうか。
(……。)
私は少し考えてから口を開いた。
『…じゃあ…秘密を聞いてしまった代わりといっちゃあれだけど…私の事、少し話そうかな。』
「君の事…?」
『私だけが2人の秘密を聞いて終わりじゃ、割に合わないでしょ?だから、私の過去聞いてくれる?』
過去…あまり思い出したくはない。
けど2人の大きな秘密を知ってしまった今
何も返さずに去ることは出来なかった。
2人は私の過去なんて興味無いかもしれないし
暗い話になるけど、対等にしておきたかった。
『あれは、私が幼い頃。…私が両親を殺しちゃった話。』