青春は待ったなし!
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HRが終わり、同じクラスの田中と体育館に向かうため教室を出ると前の方に見知った姿を見つけ思わず駆け出す
『おっつかれさまでーす!!』
「おっ、なんかいつもの2割増しで元気だなー」
『だって今日から仮入部期間ですよ?!どんな1年生が来るのか楽しみすぎて昨日は20時に寝ました!!』
いや、早すぎじゃね?!と隣にいる田中が思わずツッコむ
『ってことで大地さん!すがさん!龍!うちは先に体育館行ってますねー』
手を振りながら走り出すと後ろから菅原の「転ぶなよー」という声が聞こえた
大丈夫!
今なら目ぇ瞑っても体育館行ける気がする!まぁ危ないからせんけどなっ
そのあと入部届けを届けにきた清水
澤村が用紙を受取り、中を確認するとなぜか嫌な予感がするのは気のせいか…
---第二体育館
「なんでいる?!」
「!?」
(影山が一方的に)睨みあう2人
するとそこに
『あっれー?もしかして入部希望者??やんな?!わー2人も来てくれたん?!嬉しいー!あ、うち2年のみょうじなまえ!マネージャーやねん!』
「ウェ?!あ、はい!!」
「うっす」
体育館に飛び込んできたなまえの勢いに少し後退りする日向
『名前は何て言うん?』
「ひっ、日向 翔陽です!」
「影山 飛雄です」
『日向に影山ね。よろしくー』
「はっ、はい!!」
思わず笑顔になっちゃったけどやだ、日向顔真っ赤やん!かんわいー!
ここはマネージャーらしくきちんと仕事する姿を見せなければ!
『ほんならうちドリンク作ってくるわぁ。もうそろそろ主将たち来はるから適当にしときー』
空のボトルが入ったかごを持ち、水道へ向かう
その足取りは軽く、鼻歌を歌いながらドリンクを作り始める
その頃体育館では大変なことになっているとは考えもしないだろう…
『ドリンクできましたよーって、あれ?大地さんまだ来られてないんですか??』
キョロキョロしながら体育館に入る
すがさん、龍はいるのになんで大地さんおらへんの?珍しいこともあるもんやなぁ
「あー、大地はちょっと教頭先生とお話中…かな」
『??なんで教頭先生と?』
実はだな…
田中に今までの経緯を説明してもらい…
『嘘やん!!そんなおもろいことあったのになんでうち呼んでくれんかったん!めっちゃ見たかったわぁー!!』
お腹を抱えて爆笑してしまった
大地さんのカツラ写真撮りたかったわー
ボォッフ!やめろ..思い出し笑いだ止まんねぇ…
すると背後から黒いオーラを纏った澤村が帰ってきた
これはやばい時の大地さんや…
いち早く危険を察知し、ボールやストップウォッチ等の準備のためその場から静かに離れる
田中から鋭い視線を向けられるが知らぬが仏
倉庫へ向かい準備を進める
騒がしかった声がだんだん静かになり、その後他の部員も集まったため練習が始まるも1年コンビの姿が見えず、田中にこそっと聞いたらお互いがチームメイトと自覚するまで部活には参加させないとのお達しが出たようで、少し同情した
その後は何事もなかったように練習が進み
「「お疲れした!!」」
みんなで片付けをする中
「勝負して勝ったら入れて下さい!!」
突然大声を出す田中
『なんやねん!びっくりしたー』
思わず両手を胸に当てる
「はっはっは!すまん!でもあいつらそう言ってきそうじゃないスか」
「あり得る!頭冷やしてチョコっと反省の色でも見せれば良いだけなんだけどな」
「アイツらもそこまで単細胞じゃないだろ」
澤村の話を聞きながら外に目を向ける
今頃あの2人は何してるんやろか
もう時間も遅くなってきたしきっと帰ってるはず
残りの片付けをしようと動き出すと
「「キャプテン!!」」
外から大きな声が聞こえ、田中がドアを開けるとそこには日向、影山の姿があった
「勝負させて下さい!」
「おれ達対先輩達とで!」
吹き出す田中に頭を抱える菅原
口元を抑え肩を震わせて笑うなまえ
「「せーのっ、ちゃんと協力して戦えるって証明します!!」」
『いや、せーの言ってるやん!」
思わずツッコむ
澤村から次の土曜に3対3のゲームをすることを提案すると2人の目の色が変わったように見えたのは気のせいじゃないはず
---金曜日
「「ふあーあ」」
あくびをこぼす菅原、田中
『寝不足ですか?』
「あー、いや、ちょっとな」
苦笑いを浮かべる菅原に首を傾げる
すると新たな新入部員を連れた澤村が体育館にやってきた
「月島 蛍です」
「山口 忠です!よろしくお願いします!」
高身長な月島にみんなが驚く中、
『わー!めっちゃ身長高いやん!何cmあるん?!いいなー!あ、うち2年のみょうじなまえ!マネージャーや!』
一気に距離を詰める
「はっ?ちょっとなんですか…」
「ツツ、ツッキー!大丈夫?!」
『ツッキーって呼ばれてるん?ならうちもツッキーって呼んでもええ?!』
「え、嫌です」
真顔で答える月島になんでやねん!とツッコむ
「はいはい、なまえちゃーん離れなさい。すまんね、この子ちょっと距離感バグってるからさ」
菅原に肩をつかまれ後ろに下げられバグってなんかいませんーと抗議するも全く聞いてもらえず
今日は顔合わせだけすると2人は体育館を後にした
---
(ツッキーってうちみたいなタイプ苦手そうやね!)
(自覚してんなら少しは加減しろよー)
(龍は分かってへん。そこをどう詰めるかが腕の見せ所やん)
(いや、誰得だよそれ)
(うち得に決まってるやん)
((月島がんばれ…))