青春は待ったなし!
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2日目
今日も嶋田、滝ノ上が見にきてくれており、一緒に応援する
昨日の伊達工の時とは違い、黄色い声援が多い
それをかき消そうと烏野も大きな声を出す
月島のサーブから始まり、青城の前衛2人が動き出すも及川のツーアタックが決まり、周りがどよめく
わかりやすく挑発する及川にコートの1・2年が反応を示す
次のボールも先ほどよりあからさまなスパイク動作をみせ、田中、日向が反応するもフェイクであり、岩泉にトスが上がり決められる
相手のサーブを西谷が完璧に上げ、パイプ攻撃を仕掛けると思いきや影山が仕返しとばかりにツーを決める
『さすが影山!安定の負けず嫌い』
次の影山のサーブは力みすぎたのかフカしてしまい、及川のサーブに移る
思いっきり打たれたボールはあえて狙ったであろうリベロである西谷の元へいくも完璧にあげられた
『夕ナイスレシーブ!』
そこから日向の速攻が決まる
しかしその後変人速攻の使い分け方法がバレてしまい、苦戦する
及川のサーブで田中が連続で狙われ、3本目でやっと上げるも二段トスから打たれたボールはブロックに捕まってしまう
『龍ー!なんで今トス呼ばへんかったん!あんた次期エースやろ!ビビる相手ちゃうで!!いつも通りせんかい!!』
「なまえちゃん?!」
思わず叫ぶと同時に烏野がタイムをとる
青城の方々からの視線が痛いけど気にせーへんもんねっ!
すると
「フンヌァァア!」
おもいっきり自分の頬を叩く田中
「スンマセンっした!なまえの言うとおり今トス呼ばなかった!後悔は試合終わってからクソ程する!大した取り柄も無え俺がてめーのミスに勝手に凹んで足引っぱってちゃどうしようもねぇ!!次は決めますっ!!」
「田中にあれだけ言えるのはなまえだけだな」
思わず苦笑いの菅原
そして田中は宣言通り自分で流れを切ってみせ、なまえは小さくガッツポーズをする
しかしそれでも青城の安定したプレーにだんだん影山が焦り出し、ついにはコンビミスをしてしまった
そのため、一旦落ち着かせるために菅原と交代する
ギャラリーの中に、選手名簿から菅原の学年を調べ、“天才1年にスタメン取られて可哀想“と言う同情の声が聞こえ、思わずそちらを睨むなまえ
『すがさんの気持ちも知らんと勝手な事ばっか言いよって…』
柵を掴む手に力が入る
菅原が入ったことで確実に相手は混乱し、着実に点を重ねていくが、及川のサーブで連続得点を許してしまい、1セット目を落としてしまった
2セット目もメンバーは変えず、ローテを回してスタートする
次の及川のサーブは澤村、西谷の二人体制に切り替え、見事に澤村が上げ田中のスパイクが決まり、1本で切ることができた
『龍ナイスキー!!』
その後はだんだん青城に攻撃が読まれ出し、最後東峰がスパイクを決めたところで菅原と影山のメンバーチェンジが行われた
その後、連続得点を決め、最後は岩泉のスパイクを止め2セット目を奪うことができた
3セット目が始まるとラリーが続くようになり、選手たちの体力が心配される
相手の声援にも熱が入り、ボリームが上がる
こちらも負けじと滝ノ上お手製の砂利入りペットボトルで応援するもなかなか声が届かない
『次からはメガホンいりますね…』
「メガホンで罵声飛ばしたらダメだよ?」
『…選手次第です』
「そりゃそうだ」
豪快に笑う滝ノ上
じわじわと点差が広がり、チームとしての地力の差が現れる
だが烏野も負けじと得点を重ね、同点に追いついた
青城がタイムを取った後、日向のブロードの対応を短時間で変えてきて連続得点を許してしまい、烏野が2回目のタイムを取る
「こういう時は声だ声!とりあえず声出しとけ!」
「行け行け烏「押せ押せ烏…」」
『いや、バラバラですやん!』
「おい、最初は“行け行け“だろ、合わせろよ!」
『どっちでもええですよ!…ん?烏養さん、こっちめっちゃ見とる』
タイムが終わりなんとか相手のタッチネットでサーブ権が移動し、日向と交代して山口がピンチサーバーとして投入された
『グッチー!ナイッサーブ!』
周りも緊張する中打たれたボールは無情にも白帯に当たり、相手コートに届くことはなかった
それでも烏野の空気が変わったことを会場内が実感する
なんとか追いつくも青城にマッチポイントを取られる
そんな中
「野郎共ビビるなァーッ!前のめりで行くぜ」
西谷の言葉にみんなの顔に笑顔が戻る
『ほんっと夕は男前すぎん?あれほんまにうちとタメなん?人生2回目とかちゃうん?ねぇ、どう思います?』
「えっ?!う、うん、頼れるリベロだね?」
「少し前には坊主にキレてたよな?お前の感情の振り幅どうなってんの?」
『逃げる奴にははっきり言うてやらんといけんです』
「あ、はい」
その後はシーソーゲームであり、ついに30点を越え、青城がマッチポイントとなり、ラリーが続くも最後日向の速攻はブッロクに捕まり、自コートにボールが落ちた
『…負けた』
ミーティングの後、青城の試合を見る
試合中は誰も喋らず、ただただボールを目で追っていた
青城がストレートで勝ち決勝戦進出を決めた
「よし。じゃぁ飯行くぞ」
「飯…スか…?でも…」
いいから食うんだよ」
開店前の居酒屋“おすわり“に行くと美味しそうな食事が用意されていた
「走ったりとか跳んだりとか、筋肉に負荷がかかれば筋繊維が切れる。試合後の今なんか筋繊維ブッチブチだ。それを飯食って修復する。そうやって筋肉がつく。そうやって強くなる。だから食え、ちゃんとした飯をな」
「「「…いただきます」」」
静かに食べ始めていたが、いつの間にか涙を流していた
選手の方が悔しい思いをしとんのにマネージャーであるうちが泣いたらアカン…
泣くのは勝った時だけや…
なんとか涙を堪え、これからの事を考えながらみんなを見守る
−−−
(龍、暴言吐いてごめんな)
(いや、おかげで目覚めたわ)
(でもその後決めたのかっこよかったで)
(おまッ、急に褒めるなよ!)
(まぁ、夕の方がかっこよかったけどな)
(ただでさえ凹んでんのに上げて落とすのやめろよな?)