青春は待ったなし!
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5月6日 烏野総合運動公園 球技場
『潔子さん!うち最後に忘れ物ないかチェックしてから降りますね』
「うん、お願い」
全員が降りた後、後ろから忘れ物がないか座席の下をチェックする
コーチが座ってたとこやたらラベンダーの匂いすんなぁ
バスから降りるともうみんな体育館に入ったようで、急いで向かう
体育館に入るとコーチから音駒にはマネージャーがいないからマネ業務を手伝うよう指示され、とりあえず水道に向かうとちょうどドリンクを作っているところだった
『おはよーございます!うちのコーチからマネ業手伝うよう言われたんでドリンクしますよー』
「えっ、すいません!」
『いいえー。うち2年のみょうじです』
「1年の芝山です!すみません助かります」
『かまへんよ。なんなら後やっとくし練習戻り?』
何回も頭を下げ、練習に戻る芝山
ええ子すぎん?
影山とツッキーにも見習ってほしいわぁ
ドリンクをカゴに入れ音駒ベンチに持っていく
監督、コーチに挨拶をすると主将が呼ばれ
『…あれ?もしかしてこの前の』
「あの節はドーモ」
『まさか音駒さんだったなんて思いませんでしたよ。…迷子さんは?』
「あー、この子です」
たまたま横を通ろうとした選手の肩を掴み、向き合わせる
「…クロ、いきなり何」
『ほんまに金髪プリンやん…』
吹き出す黒尾に、不機嫌丸出しの孤爪
「研磨も2年だから仲良くしてやってよ」
『研磨君!みょうじなまえです!よろしくなぁ』
「…君いらない、呼び捨てでいい」
『ほんま?ならうちの事もなまえって呼んでや!』
小さく返事するとそそくさと走り去ってしまった
黒尾さん曰く人見知りらしい
よし、帰るまでに目を合わせてもらえるように頑張る!
補充必要なら声かけて下さいねーと声をかけてから烏野ベンチへ戻る
山口と得点板に移動したところで試合開始の笛がなる
孤爪からのサーブで始まり、角ギリギリのコースを狙われるも東峰がなんとか上げ、変人速攻が決まる
相手コートからは驚きの声が上がる中、武田と烏養は不敵に笑う
『ねぇグッチー』
「(やっぱりグッチーなんだ…)はい」
『研磨…あ、音駒のセッターね。えらい冷静やね。なんかじっくり観察されてるみたいや』
「まぁ他の人より反応が薄い気はします」
てゆうかもう名前で呼んでるんですか…?
と若干引いた目で見てくる山口をスルーし、相手コートに集中する
じわじわ点差が縮まり、音駒のマッチポイントで日向の上げられたトスはブロックされ、セットを落とした
2セット目になっても犬岡に止められる日向
周りは心配するも当の本人はワクワクした様子で相手を見据える
日向が変人速攻でボールを見るようになり、コーチが慌てて影山にトスの指示を出す
しかし、なかなかタイミングが合わず日向にも焦りがみえ、再びタイムをとる
謝る日向に東峰から頼もしい言葉をかける
「跳んでる時は独りでも後ろにはちゃんと俺達が居るし。点はエースが取り返してくれるらしいな!頼もしいなあオイ!」
『大地さん!旭さんにプレッシャーかけたらダメですよ!』
「そうだぞ大地!傷ついちゃったらどうするんだ!」
「そうですよ!ガラスのハートなんだから!」
「もうやめてあげて!」
タイム終了の笛がなり、若干落ち込みながらコートに戻る東峰
その後もなかなかタイミングは合わないが周りのフォローによりなんとかラリーが続くも相手の4番に決められる
しかしすぐに田中のスパイクで点を取り返す
「「ソイソイソォォイ!」」
なんとか大きく点差がつくことなくくらいつくも先に音駒が20点台に乗った
ラリーが続く中、烏養が
「パワーとスピードでガンガン攻めろ!!」
「力でねじ伏せろってコトだなァ?!」
『龍の顔がやばい…』
「今持ってるお前らの武器ありったけで攻めて攻めて攻めまくれ!」
烏養の言葉通りどんどん攻めていく烏野
音駒も負けじと守り抜き、繋ぎの強さを見せ最後は烏野コートにボールが落ち、試合終了の笛が鳴った
悔しがるメンバーの中、日向の声が体育館中に響く
「もう一回!!」
“もう一回”があり得るのが練習試合
猫又監督の言葉によりその後2試合行われるも、いずれもストレートで負けた
もう全員の体力が限界を迎える中、日向のもう一回の声は新幹線の時間があるため、公式戦へ持ち越しとなった
清水と一緒にボトルを洗う
「へくちっ」
『潔子さん大丈夫ですか?後うちがしますよ??』
「大丈夫。誰かが噂でもしてるのかな?」
『もし変な噂言ってる奴がおったらうちがしばくんで安心して下さいね!』
「気持ちは嬉しいけど、しばいたらダメだよ?」
困ったように笑う清水
潔子さん、困らせてごめんなさい。でもその顔も美しいぃ!
『音駒さんにボトル返してきますねー』
芝山君はポール持っとるし無理そうやな
他誰かおるかなー…おっ、近くにリベロさんおるやん
ちょうど話したかったんよね!
『すんませーん!ボトル洗い終わったんでお返ししても大丈夫ですか?』
「ん?あぁ、ありがとう。助かったよ」
『リベロさんめっちゃレシーブすごかったです!うちのエースのボール重いのに綺麗に返しててさすが過ぎてもう、なんか、あーうまく言葉が…とりあえず凄かったです!!!夕以上のリベロさん初めて見ました!!あ、夕ってうちのリベロなんですけど「お、落ち着いて?!」…はっ、すみません興奮して喋り過ぎてもうた…』
赤面しながら慌ててなまえの言葉を遮る夜久
「ははは、でもそんなに褒めてもらえて嬉しいよ」
笑顔が眩しい…
すがさんと同じ属性やきっと…
『お名前聞いてもええですか?』
「夜久衛輔。君は?」
『みょうじなまえです!』
「なまえちゃんね。じゃぁコレはもらって行くよ。」
カゴを受け取り、去り際にさりげなくなまえの頭を撫でる夜久
『…イケメンやん』
体育館から出て、各々が別れの挨拶を交わす
涙を流しながら握手をする熱血2人組を見て思わず引いていると、他にも力強く握手する両主将と両コーチ
最後に全員で挨拶をして音駒は駅へと向かって行った
あ、結局研磨と目ぇ合えへんかった…
−−−
(すがさんすがさん!)
(んー、どうした?)
(音駒のリベロさん、絶対すがさんと同じ属性です!)
(属性??)
(はい!すごく爽やかでした!)
(そ、そっか)
((すが、絶対意味わかってないな…))