短編
名前
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ルチル
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この危機的状況を回避するためにはどうすればいいのだろう
目の前には金槌を構えたルチル
後ろには壁
『(完璧に終わった!!)』
「ほら○○、もう勘弁なさい。追いかけるのが面倒になりました」
『出会い頭に金槌振りかぶってくるやつが言うセリフか!!逃げるに決まってるじゃない!』
ほんの数分前、フォスと別れて部屋に向かっている途中。
ルチルに出くわし挨拶をしようとすると、急に背後から出した金槌を振り上げられた。
なので部屋に全力で駆け込んだけど追い詰められました、○○です。
「あなたの靱性の再調査をしに来ました。早く腕出してください」
『だとしても断りを入れて!?そして急かさないの!』
この話をしている最中にも、ルチルは私の片手を握って早く許可しろという目で見つめてくる
「調べさせてください待ちくたびれましたおい早く」
『口悪いわね!…ほら』
この調査苦手なんだよね
叩かれた時ジーンて響くし、しばらく震えが止まらなくなる
なんかあの感じが嫌い
「あら素直ですね、では失礼して」
カンッ
『っ!』
ああ、この感じ
体の奥から響くこれが嫌い
「…次、足いきましょうか」
カァンッ
『ぎゃあっ!』
まだ震えが治まってないのに立て続けに叩くなんてっ、このヤブが
「…」
カンッ
『ぅ!』
え、えええ
何してんのあんた
足がぴくぴくと痙攣する
気持ち悪い
カンッ
カッ
キンッ
『あっ、やっ!ちょっと!』
全身が痺れ、とうとう床に座り込んでしまう
いやまじで何してんの
「やっぱり…あなたのその声とやらしい顔…ぞくぞくします」
『何言ってんのよ変態ヤブ医者!!!』
思わず両手で二の腕あたりをさする
ひいぃ、ルチルが気持ち悪いよぉ!!
「おや聞き捨てなりませんね、これは全身調査させてもらうしかありません。ほら脱ぎなさい」
『なんでそんな息荒いのよぉ!先生助けてー!先生ー!!』
金槌を地面に置き、両手をわきわき動かしながら息の荒いルチルが更に近づいてくる
それに合わせて横に移動するが、ルチルが手を伸ばす方が早かった
「勘弁なさいと言ったでしょう!それっ!」
『いやーん!えっちぃ!』
すぽーんと一気に脱がせられてベッドに押し倒される
なんかこの絵面、まずくないかしら
「うふふ、いい声でないてくださいね、○○♡」
恐ろしく綺麗な笑顔で金槌を片手に持ったルチル
ヒクッと顔が引き攣るのがわかった
こうなったらもうルチルからは逃げられない
さすがに諦めて、私は体の力を抜きルチルに身を任せた
絶対いつか負かしてやる…!