仲間
名前
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朝からジェードの叫び声を聞き、慌てて私の部屋に武装して集結したみんなは、ジェードの隣に私が寝ているのを認識すると納得したような顔で去っていった。
いや、何だよ。
『おはよ〜』
「おはようガーネット、ジェード。朝は大変だったわね」
『そうなんだよゴースト〜みんなの武装姿見るのは楽しかったけどね…あれ、ラピスは?』
「うーん、今日は調子が悪いみたいなの」
そう言ってちょっと困った顔をしたゴースト。
そういえば、初めて私が来た時も体調が悪かったんだっけ。
ちょっと心配だな…
『は〜、ゴーストも大変ね』
「あはは。あら、ジェードどうしたの?君も調子が悪い?」
ゴーストは私の隣でずっと俯いて黙っているジェードを心配して私の顔を見た。
『ああ、大丈夫。これ照れてるだけだから』
「あらぁ!」
「…うるさい」
『あ〜はいはい、ごめんね。お兄ちゃんが悪いね』
よしよしと頭を撫でてユークの隣に押し付けた。
顔真っ赤にしちゃってまぁ…初だねぇ
「かわいいのね、議長は」
『ふふー、でしょ?』
ゴーストの言葉に顔がにやけてしまう。
そして弟自慢が止まらなくなったところで朝礼が始まった。
おいお前ら。ニヤニヤしながらこっち見てくんのやめろ
『はぁ〜…』
「ははっ、ガーネット元気だせよ!ほらほら」
『ん〜!』
みんなからニヤニヤした顔を向けられた私は謎に疲れていた。
そんな私の頭をイエローはいつもより強く撫でる。
「ま、仲が戻って何よりだ。…で、ジェードと寝たってことはもちろんお兄様とも寝るよね?」
『うん。えー、別にいいけど…』
「いえーい!じゃあ今日な!」
思いがけない言葉に了承の返事をすると、イエローは子供のようにはしゃいだ。
え、ほんとにこれ最年長か?
ロリ過ぎない??かわいいかよ。
「あ、そういえばオブシディアン。昨日から授業だったみたいだけど、今回も言葉覚えるの早かったらしーよ」
『あ、そうなんだ。そういえば今日オブシディアン、ユークに何かごにょごにょ言ってたね。かわいかった〜』
だよな〜と言いながらイエローはのほほんと柔らかく笑う。
うーん、マイナスイオン。
「な、ガーネット。弟が増えるのって嬉しいだろ」
『うん。とってもね』
イエローは私の言葉に満足そうに笑うと白粉花の実を摘む作業を再開した。
「あの、ガーネット。」
『ん?あれ、オブシディアンじゃん。どーしたの?』
あれから5年経ち、成長したオブシディアンは武器制作担当になった。正直とても助かる。
おずおずと近寄ってきたオブシディアンに目をやると、オブシディアンは目をキラキラさせながら私に詰め寄った。
ど、どうした。
「ガーネットの武器、僕がデザインして作ってもいいかな!?絶対使いやすいの作るから!」
『へ?え、作ってくれるの!?ちょー嬉しい!もちろん!こっちからお願いしたいくらいだよ!』
正直今まで使っていた剣はどんどん手に馴染まなくなってきていたのだった。
自作だからかな。私不器用だもんなぁ。
その点オブシディアンは器用だし、体から無尽蔵に出てくる黒曜石を元に作っているから丈夫でいい。
オブシディアンが初めて武器を作って披露した時はみんなからは賞賛の嵐だった。
切れ味はいいしデザインもかわいいしね。
意匠工芸やってるスフェンはすぐにノコギリ頼んでたもんなぁ。
私ゴーストの鎌とかすごい好きだなぁ。
あーゆうの作って欲しいな〜
「よかった!僕、ガーネットがその剣使いにくそうにしてるの見てから、絶対僕がガーネットに合う武器を作ってやるってずっと決めてたの。わあ〜やっと夢が叶う〜」
くるくると回って喜ぶオブ子のかわいさプライスレス。
おっとり不思議系かわいいな〜ほんと。
『オブちゃんありがと〜。楽しみにしてるね〜』
よしよしと頭を撫でてやると、任せて!と言ってオブ子工房(仮)に消えていった。
まじで楽しみ。今からの見回り頑張ろ。
あ、そうそう。この5年の間にルチルも生まれたんですよ。
今は一応医務室勤務で私と仲良しです。
パパラチアは私が治してみせると意地になっているかわいい弟だ。
今度機会があれば振り返ろうか。
「ガーネット!緒の浜に黒点が出た!行くぞ!」
『緒の浜に黒点?おっけー行こう』
急いで走ってきたイエローに促され緒の浜へと急ぐ。
緒の浜に黒点が出るのは初めてだ。
きっと目当ての新しい宝石が生まれたんだと思う。
「間に合ったな…」
『ギリギリって感じかな?』
黒点から既に現れていた月人はこちらに矢を構えて放った。
放たれた矢を弾くため走ると、目が潰れるかと思うほど輝く宝石がいた。
この色って…ダイヤモンド?
王道の王道じゃん。
そんなことを考えながらも、ダイヤモンドに当たらないように矢をすべて弾く。
『イエロー!ゴー!』
「はいよ!」
私の合図でイエローはボスに向かって高く跳ぶ。
脇差くらいの剣を大きく横に払い、月人は霧散した。
「まじでギリギリだった〜。うわ、この子めっちゃ眩しい。やば、眩しい」
『それな。とりあえず運ぼう』
2人で抱えて学校への道を急ぐ。
立て続けに生まれすぎだろ宝石。
嬉しいからいいけど。
あれ、ダイヤモンドってことはイエローのまじの弟じゃん。
やったねイエロー。家族が増えるよ。
『先生、新しい宝石です』
「…眩しいな」
「ですね」
先生は眩しそうに目を細めながらダイヤモンドを抱えると奥に消えていった。
「うし、服持ってくか」
『はーい』
毎回のようにレッドベリルの部屋に行って服を受け取り先生の所へ持っていく。
「先生、イエローダイヤモンドと『アルマンディンガーネットです』服をお持ちしました」
「入りなさい」
「『失礼します』」
先生の部屋に入ると、相変わらず眩い光を放った宝石が先生の影から顔を出した。
え、まって。ん?ん??
ついに天使きちゃったよ。
まじかー、どーしよー。
とりあえず拝んどいた方がいいのかな。
「かわいい…」
イエローの呟きで意識が戻り、すぐに先生に服を渡す。
美少女を裸のままにするのはいけないよね。
いや、それにしてもほんとにかわいい。
透明な髪はいろんな色が反射してキラキラ輝いて見えてるし、少し太眉でまつ毛がバサバサの目はかわいらしいタレ目だ。
髪の長さもショートボブでかわいい。
すべてがかわいい。
生まれて来てくれてありがとう。
「あうー?」
天使は声すらかわいかった。
もしかして女神だったのかもしれない。
『かわいい…』
「かわいいしか言えない」
『それ』
美しくてかわいいものを見ると語彙力なくなるの本当どうにかしないと。
「イエロー。この子はダイヤモンド、お前と一緒の宝石で弟だ。教育係を任せたいんだが…」
「へ!?あ、もちろん大丈夫です!」
「よろしく」
先生はイエローにダイヤを渡し座り込んだ。
あ、寝てる…
『よかったね、イエロー。本当の弟だ』
「何言ってんだよ。お前達だって本当の弟だよ」
先生の部屋を出てイエローの部屋へ向かう途中、イエローは嬉しいことを言ってくれた。
ほんとお兄ちゃんイケメンね。
『じゃ、今日から頑張ってね、教育係。私は…んー、ルチルでも誘って見回りしてるからさ』
「おう、ごめんなガーネット。後は頼むな」
『はいよ』
イエローを部屋まで送って医務室に向かう。
ルチル、ok出してくれるかなぁ。