仕事
名前
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素晴らしいほどの朝日を感じて目覚めました、ガーネットです。
またまた布団にくるまってるよ!
いい加減布団が邪魔くさいです…
イエローは相変わらずの寝相で、今は目を向けたら襲ってしまいそうなので絶対に見ません。
「んっ…ん、あれ、もう朝?ガーネットおふぁお〜」
『いえろーおはよぉ』
イエローが起きたので布団から出て伸びをする。
あ〜やっと布団から出れた…
「さっさと着替えないと朝礼間に合わないな。ガーネットこっちに…」
『ん、いっかいひとりできてみる!』
「…そうだな、練習練習!」
イエローは少し寂しそうな顔をしたけど、すぐにいつもの笑顔に戻って明るく言ってくれた。
イエロー…あなた本当いいお兄さんだよ。
まずシャツを着てボタンを止める。
そして黒のネクタイを締め、次にズボンを履いてボタンで止める。
上から…これベストなのかな?を着てベルトを着ける。
よ、よしっできた!案外簡単に着脱できるようだ。
レッドベリルは天才だ。
後はニーハイ履いて手袋ね。
うっし!上出来じゃない??
『いえろーできた!』
「おっ!上手じゃ〜ん!完璧完璧!」
イエローもササッと制服に着替えていて、手袋をした手で撫でてくれる。
このナデナデは毎日恒例なんだろうか…
「よし、今日はガーネットが俺を会議室まで連れて行ってくれて!ほら手!」
『うっす!』
まかせてと言わんばかりにイエローの手を握り、ずんずん進む。
確かここを曲がってまっすぐ行って。
あ、みんないる!
大正解!
「ひゅ〜。ガーネットやる〜!」
『えへへ』
「あ、イエロー、ガーネット。おはよう」
前に立っていたユークが気づいて、挨拶をしてくれる。
「おはよーみんなー」
『おはよぉ』
みんな次々に挨拶をくれて嬉しくなる。
職場では挨拶しても返さない人がいたからなぁ。
まったく常識のない…
「今日の天気は────」
「はい、じゃあ解散!」
みんな各々の仕事に取りかかっていく中、私は先生の後ろをついて行き昨日の席に座る。
今日は月人についてだ。
昨日見た通り、仏像や天女のような姿をしていて、月からやってきては私達宝石を容赦なく攻撃して月へ連れて行き、装飾品に加工するのだ。
月人が現れる予兆で、黒点という目印が出るらしい。
見回り組はそれを見張って発見する度に、全員に報告して月人と戦うのだ。
中央の大きな月人を倒すと、全て霧散して消えるらしい。
なるほどなぁ。
とりあえず黒点と報告、中央のボスを倒すってことは覚えておこう。
「何か質問は?」
『ないです…あ、あの…しつもんっていうかわたしのしごとのことなんですけど』
「何かいい仕事が見つかったのか?」
『あ、はい…あれきちゃんみたいにくらげのけんきゅうをしてみたいんです…あとはみまわりを…』
「ふむ、海月か…あれは私も調べたことがない…思う存分研究に励んで、その結果を私に報告してくれるか?」
『は、はい!もちろんです!』
「そして…見回りのことだが、見回りには硬度が関係してくる。お前の硬度を見た事はまだなかったな。それで仕事を考えよう」
『はい…』
硬度…そっか。
ある程度硬くないと、矢を弾くときとかに割れちゃうもんね。
やっぱり不便だなぁ…
「…今からでも硬度を調べてみるか。少し割れてしまうが大丈夫か?」
『だいじょぶです!』
「なら、ついてきなさい」
そう言った先生の後ろを歩き、着いたのは医務室だった。
そっか、割れたら丁度ここで治せるもんね。
先生は棚からハンマーと器を取り出すと、私の前に座った。
「私はあまりやりたくないのだが…仕方ない。いくぞ」
『っ』
カンっ
ピシッ
先生が軽く叩いてヒビが入った。
ああ、これじゃ駄目かな…
「…もっと脆いと思っていたが。これなら戦いに出ても大丈夫かもしれないな」
『!ほんとですか!』
「ああ、パパラチアに剣を習って強くなりなさい」
ぽすっと柔らかな音を立てて、ゆっくりと頭を撫でられる。
『っはい…ありがとおございます!』
その後も先生に連れられて、武器を選ぶことになった。
私には軽くて長い剣が馴染んだので、それを選んだ。
「これで明日からパパラチアと練習なさい」
『はいっ!』
ここで生きていくには自分を守る力がいる。
仲間を守る力がいる。
強くなければ生きられない。
装飾品にされて終わりだ。
前世のようなアホみたいな人生を歩むことはもうしない。