Episode 9
夢小説設定
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その時、怪盗キッドの方から着信音が聞こえてきた。
怪盗キッドはポケットからスマホを取り出すと、すぐさま通話ボタンを押した。
「聞いてねぇぞ、名探偵!
拳銃に爆弾に何なんだ、あの危ねぇヤツらはよ!!」
怪盗キッドは通話先のコナンに対して、めいいっぱいの不満をがなりたてた。
「悪ぃ悪ぃ!」
「貨物車に凛さんが居たから助かったものの・・・
凛さんが居なかったら、今頃黒コゲだぞ!?」
「は!?
そこに凛さんが居んのか!?
ちょっ、変わってくれ!」
怪盗キッドは凛に向かってスマホを差し出した。
「名探偵が、凛さんに変わってくれってさ・・・」
「コナンくんが?
何用だろうね?」
凛が怪盗キッドからスマホを受け取り、スマホを耳に当てた。
「やっほー、コナンくん。
どうかしたの?」
「"どうかしたの?"じゃねぇだろ!?
なんで凛さんが、怪盗キッドと一緒に居んだよ!?」
「え、だって・・・
たまたま入った貨物車に、たまたま大人の姿をした哀ちゃんに変装した怪盗キッドさんが現れて・・・
爆発したら危ないから、姿くらまし使って2人で無事脱出・・・みたいな?」
「姿くらましってーーーーじゃあ、今どこ!?」
「東京駅。
って事で、私そっちには行った事がないから姿現しが使えないのだよ。
コナンくん、申し訳ないけどみんなに適当にごまかしといて。
じゃ!」
凛はそれだけ言うと、すぐさまスマホを怪盗キッドに手渡した。
怪盗キッドはその後、コナンと一言二言話すと通話を切った。
「このスマホ、凛さんに預けといてくれだってさ。」
「うわー・・・絶対コナンくんに逢わなきゃいけないパターン。」
「しっかし、凛さんって絶対いい性格してるよな!」
「そう?
褒め言葉として受け取っておくよ。」
凛は怪盗キッドからスマホを受け取り、鞄の中へ入れた。
「ではお嬢さん、またいつか月下の淡い光のもとでお逢いしましょう。」
怪盗キッドはそう言うと、ポンッと音を立ててその場から消えた。
「なるほど・・・コナンくんの言う通り、キザな人だな。
そして本当に魔法みたいだ。」
残された凛は、自分の魔法も手品だと言い張れば逃げ切れる気がした。
翌日ーーーー
朝から阿笠邸に居ると言うコナンの元へスマホを届けた凛は、コナンと灰原にこっぴどく怒られた。
とどめに灰原に強めのデコピンをされた凛は、半泣きでポアロへと出勤した。
そんな夕方ーーーー
「凛さん!
本当に良かったです!!」
「本当は声掛けたかったんだけど、久しぶりの家族の団欒に水を差しちゃ悪いと思ってさ!
とにかく本当に良かったわ!」
「ん?」
凛はポアロの店外で掃除をしていると、下校して来た蘭と園子に捕まっていた。
そしてワケのわからない出来事に、蘭の隣に居たコナンを捕まえて小声で聞いた。
「コナンくん?
これは一体何事なのかな?」
「しゃーねぇだろ!?
あの日、凛さんが急に居なくなっちまったんだからよ!」
「それで?」
「だから、ベルツリー急行がたまたま停車した駅に、凛さんの家族が居て・・・
凛さんはそのまま再会した家族と一緒に過ごしたって事にしたんだよ!」
「えっ、なんかすごく無理ある設定をありがとう。」
その後蘭たちと別れた凛は、佐藤と高木に出逢い、2人からも同じように捕まった。
「神崎さん、良かったですね!」
「無事にご家族と再会出来たと聞きました!
本当に良かったです!」
しかし、その後佐藤と高木は頭の上にクエスチョンマークを浮かべた。
「あれ?
そうなると、神崎さんの本当の戸籍とかは?」
「あれ?おかしいですねぇ・・・」
慌てた凛は、2人に向かってオブリビエイトを唱え、2人が戸籍など準備してくれた部分だけの記憶を消去したのであった。