Episode 9
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凛です。
何やらこの列車内で、殺人事件が遭ったようです。
何故、こうも行く先々で事件に巻き込まれるのでしょうか?
ーーーーあぁ、ここにコナンくんが居るからだな。
彼は是非とも1度、お祓いに行った方が絶対にいいと思う。
そして事件を聞きつけた透さんは、「ここは危険ですので、蘭さんたちの居る部屋へ戻って、絶対部屋から出ないでください!」と言って、さっさと走って行ってしまいました。
・・・そんな彼も大概事件を呼び寄せているような気がしますが・・・気のせいでしょうか?
凛は1人大人しく安室の言う事を聞いて、蘭たちの居る部屋へと向かっていた。
すると、その時ーーーー
「緊急連絡です!
ただいま当列車の8号車で火災が発生致しました!
7号車と6号車のお客様は念の為、前の車両に避難して頂きますようお願いします!」
緊迫した車内アナウンスが響いた。
(え・・・
8号車で火災?
まさかシャロンが言っていた危険ってこの事?
って事は、今の透さんはあっち側かぁ・・・)
凛が蘭たちの居る部屋とは違う方へと身体の向きを変えると、人の波に逆らいながら7号車の方に向かって走る灰原の姿を見付けた。
凛は押し寄せる人を避けながら、灰原の姿を見失わないように追い掛けた。
灰原が入って行った部屋は、7号車のB室だった。
凛はそっと部屋のドアを開けると、灰原は驚いた顔をした。
「あっ貴女・・・どうしてここに?
ここは危険よ!
早く前の車両にーーーー」
「・・・哀ちゃん、ちょっとごめんね?」
凛は灰原の隣に座ると、ジッと灰原の青い瞳を見つめた。
次の瞬間、凛の脳内には灰原の記憶が流れ込んだ。
「ーーーーっ!?」
灰原は眉間にシワを寄せて目をギュッ閉じた。
開心術をやめた凛は、灰原の小さな手を優しく握った。
「・・・哀ちゃん。
哀ちゃんがすべての責任を感じる必要はないよ。
哀ちゃんの背負ってる苦しみもつらさも哀しみも・・・少しくらいは私に分けてくれないかな?」
「・・・どういう、事なの?」
「貴女が悪いワケじゃない。
だって貴女は、毒をつくってるつもりなんてなかったんだもの。」
凛の言葉に、灰原は一瞬で顔色を青ざめさせて凛から逃げようと後ずさった。
しかし、元々狭い部屋の座席に座っていた灰原は、すぐに壁に背中が当たった。
「どうして凛さんがその事を・・・
貴女・・・っ
さっき私に何をしたのよ・・・っ」
凛は握っていた灰原の手を、少し力を込めて握った。
「・・・私は魔女だよ。」
凛がそう言った瞬間、灰原は眩しい程の強い光に包まれて、咄嗟に目をギュッと閉じた。
そして凛は、灰原に自分が魔女である事がわかる記憶を灰原に見せた。
強い光が弱まると、凛はゆっくりと灰原の手を離した。
「ね?嘘じゃないでしょう?」
灰原は驚愕した表情のまま、ただ凛を見つめていた。
灰原の様子に、凛は眉を下げて小さく微笑んだ。
「・・・ごめんね、気持ち悪かった?」
すると、灰原は小さく溜息を漏らして凛の手を握った。
「別に凛さんの事、気持ち悪いだなんて思ってないわよ。
少し驚いただけ。
・・・ありがとう、凛さん。
貴女の言葉、嬉しかったわ。」
「哀ちゃん・・・」
その時、7号車のB室のドアを勢いよく開けられた。