Episode 7
夢小説設定
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ポアロが休みだった凛は、米花図書館に来ていた。
自分が座るテーブル席には、山程に積まれた本がある。
(うーん・・・
やっぱり図書館くらいじゃ知れた内容しかないや。
こんなんじゃなくて、もっと実用性のある事を学びたいのに・・・)
凛は小さく溜息を漏らすと、読んでいた本を閉じた。
(やっぱり、忙しい身なのに申し訳ないけど・・・
安室さんか秀一に直接教わろうかな。)
凛は閉館時間が迫っていた為、とりあえず本をすべて元の位置に戻して米花図書館を出る事にした。
凛が米花図書館を出た時、ポケットに入れていたスマホが震えた。
取り出して画面を確認すると、"安室 透"と表示されていた。
(わぉ!
ナイスタイミング!
さすがイケメン優メン!)
「もしもし、安室さん?
お疲れ様です、こんにちは。」
「こんにちは、凛さん。
ふふ、何だか嬉しそうですね。
何かいい事でもありました?」
声色1つですぐ凛の変化に気付く安室に、凛は(さすがだなぁ。)と思った。
「うん、あったよ。」
「へぇ?
それは何ですか?」
「安室さんに逢いたいって思っていたら、ちょうど安室さんからお電話くれたから。」
「え・・・」
安室は通話口から聞こえた凛の言葉に、少し心臓の鼓動が早くなった。
「安室さん、私のお願いを聞いてくれる?」
「・・・僕に叶えられる事なら何でも・・・」
安室はその言葉を言ってから気付いた。
そして、何故自分がそのような事を言ったのかわからずに戸惑った。
「やった!
なら今から安室さんに逢いに行くね。」
「僕が・・・凛さんの元へ行きますよ。」
「え?
でも安室さんポアロだよね?
私が行くよ。」
「シフトを終えたので行きます。
それに、僕も凛さんに用事があるので。」
「そうなの?
じゃあお言葉に甘えてお願いします。」
「今は自宅ですか?」
「ううん、今は米花図書館に居るの。」
「なら、少しそこで待っていてください。
すぐに迎えに行きますから。」
安室は通話を切ると、すぐに左手でギアを一速に入れて車を発進させた。
緊急事態でもない限り法定速度をきっちりと守って運転する安室が、法定速度を超えて走っていた事に驚き、慌てて速度を落とした。
(・・・何故、俺はこんなにも急いでいるんだろうか。)
まるで、自分の身体を誰かに乗っ取られ、自分の意思とは関係なく勝手に行動されているような感覚に、安室は首を傾げた。