Episode 6
夢小説設定
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「凛ちゃん!
俺、ストレートティー!」
「はい!木浪さん、少々お待ちくださいね!」
「凛ちゃーん!
今日も可愛いねー!この後、
俺とデートしない?
あ、ミルクティー1つお願い!」
「ふふ、斉藤さんったらご冗談を・・・
ミルクティーをおひとつですね!」
「凛ちゃん!こっちもオーダーお願いねー!」
「はぁい、すぐに行きまーす!」
カウンター内へと戻って来た凛に、梓は小声で話し掛けた。
「相変わらずの人気っぷりだね、凛ちゃん。」
「え、そう?
梓ちゃんの方が、人気すぎるくらいだと思うけど・・・」
「えーーーー!?
気付いてないのぉ!?」
キョトンとして話す凛に、梓は心底驚いた。
凛という人物を一言で表すなら"可愛い"。
腰まで長いサラサラで艶やかな美しい黒髪。
不健康さを出さない綺麗な色白の肌。
透明感のあるヘーゼルカラーの大きな瞳。
その大きな目を縁取るまつ毛は、まばたきする度に風が起こるのではないか?と思わせる程に長い。
鼻筋の通った鼻に、ふっくらとした形のいいピンク色の唇。
人気モデルよりもスラリと伸びた長い足。
たまに垣間見えるおっさんーーーー変態具合も可愛い要因の1つに思えてくる。
それらすべてをひっくるめて"可愛い"である。
凛がポアロで働き初めてから、明らか凛目当てで通い詰める客が増えたのだ。
それも老若男女問わずだ。
そして、凛の人気っぷりはその容姿と性格だけではない。
凛が淹れる紅茶は、こんなにも美味しい紅茶を飲んだのは初めてだと、誰もが口を揃えて言う程であった。
何より凛が稀に見せる、心からの笑顔が1番人気だ。
その笑顔を見た者は、誰であっても惚れるであろうと言っても過言ではない程に可愛らしく、そして魅力的であり、尽く人々を魅了していた。
もちろん、当の本人である凛は、そんな事など露程にも気付いていない。
その笑顔を見たいが故に、あの手この手で貢ぎ物などする者が続出しているというのにだ。
「・・・ナイス客引きだよ、凛ちゃん。」
本日も大量の貢ぎ物が積まれた山を見ながら呟かれた梓の言葉は、各々のテーブルに提供へ行っていた凛の耳には届かなかった。