Episode 6
夢小説設定
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凛は梓と共にポアロの閉店作業を終えた後、ドラッグストアに寄ってからマンションへと帰っていた。
(遅くなっちゃったな。
早くシャワー浴びたい。)
凛は早足で閑静な住宅街の道を歩いていると、ふと電柱の陰に蹲る真っ黒な服装にフルフェイスを被った人物を見付けた。
「だっ大丈夫ですか!?」
凛は急いでその人物に駆け寄り、傍らにしゃがみ込んだ。
その人物は脇腹を右手で抑えおり、呼吸も絶え絶えだった。
凛がその人物の右手を優しく掴むと、ヌルリと自身の手が濡れた。
その正体を街灯の下で確認すると、凛の手は赤黒く染まっていた。
「ーーーー!?
大変っ救急車ーーーー」
凛が急いでスマホの画面に119番を打ち込もうとすると、スマホを持つ右手をその人物に勢いよく掴まれた。
「ーーーーっ
・・・やめ、・・・」
その人物はそれだけ言うと、意識をなくしたのかその場に倒れ込んでしまった。
横たわった人物の脇腹からとめどなく流れる血が、地面を濡らして行く。
(やめてって・・・
こんなにも出血しているのにっ
あーもう!考えてる暇なんてないわ!
ここなら私のマンションが近い!)
凛はその人物の傷に響かないよう、ゆっくりと魔法で浮かせた。
そしてマンションに着くと、誰も居ない事を確認してからこっそりとエントランスをくぐり抜けた。
部屋に着くと、ベッドにその人物をゆっくりと寝かせた。
凛はその人物のフルフェイスを取ってから脇腹辺りの服を破ると、傷口の確認をした。
(何これ、丸い傷痕?
もしかしてこの人は、銃で撃たれたの!?)
凛は1度ベッドルームから出て行くと、調合部屋の魔法薬が並ぶ棚から、ハナハッカエキスの小瓶や独自に開発した治癒薬の小瓶など、数種類の魔法薬の小瓶を手に取った。
そして再びベッドルームへと向かった。
ベッドの横に座り、その人物の脇腹に出来た銃創に、少しずつハナハッカエキスなどの魔法薬を順番に垂らしていく。
すると、銃創から次第に湯気が立ち上がり、徐々に銃創が塞がっていった。
(これでとりあえずは大丈夫。
弾が貫通してて良かった・・・)
凛は幾分顔色がマシになった人物の頭を軽く撫でて微笑んだ。
杖を振って破いた衣服を直し、血で汚れていたその人物の身体を綺麗にした。
そして治療に使った空の小瓶を消した。
続けて部屋に向かって杖を振り、ベッドルームをマグル向けに変え、調合部屋も隠した。
魔法に関するものがない事を念入りにチェックした凛は、頷いた。
(よし、これでこの人が起きても大丈夫かな。
とりあえずお腹空いたし、ご飯作りに行こ。)
腹がぐぅぅぅと鳴った凛は、ベッドルームから出て行った。