Episode 5
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「ーーーーとまぁ、こんな感じです。
何か聞きたい事はありますか?」
凛は安室の時と同様に、2人にも尋ねた。
しかしコナンと沖矢も固まったままだった。
沖矢に至っては、もはや開眼している。
(わーぉ、沖矢さんの瞳は綺麗なグリーンなのね。)
「あの、私はこの力を人前で無闇矢鱈に使うつもりはありません。
ですが、目的の為ならば容赦なく使います。」
「・・・貴女の目的とは一体何ですか?」
「大切なみんなを護る事です。」
凛と沖矢は、しばらくお互いの瞳を見続けた。
すると、沖矢は左手を首元に向かってゆっくりと運んだ。
「・・・なるほどな。」
「え?」
先程までの沖矢の声から変わり、凛は驚いた。
声が変わった沖矢に、コナンが慌てて声を掛けた。
「昴さん!」
「落ち着け、ボウヤ。
彼女は俺たちに素性を教える事で、多くのリスクがあるかもしれない中、すべてを教えてくれた。
ならば、俺もそれなりの態度で接しないとフェアじゃないだろう?」
「昴さんのそれとはワケが違う!」
「それに彼女の能力が奴らに知れ渡れば、確実に彼女の身が危険である事は、ボウヤもわかっているだろう?」
「でも!」
「心配するな。
俺は彼女の口の堅さを信じるとしよう。」
「ーーーーっ
あーもう!昴さんがそう言うなら・・・」
コナンは頭をクシャクシャっと掻きむしりながら、渋々と答えた。
そのコナンを見た沖矢は、口元を持ち上げた。
「では、ボウヤの許可も得た事だ。
改めて自己紹介といこうかーーーー」
沖矢は首元の切れ目に指をかけると、マスクを取り外した。
すると、髪の色は黒髪で前髪に軽くウェーブの掛かった男に変わった。
「俺の名前は、赤井 秀一だ。」
「え?え??
ちょっと待って。
ポリジュース薬?
あれ、でも貴方・・・誰かに似てる。
てかビフォーアフターでイケメンイケボって何それ。
最高かよ。
初めまして、私の名前は神崎 凛です。
好きな物は、美女と可愛い子とイケメン。
嫌いな物は、煙草とゴキブリと雷です。
とりあえず、もう1回何か喋ってください。」
「・・・凛さん・・・」
凛は、コナンにとてつもない程の呆れた視線を向けられた。
「ポリジュース薬というモノが何なのかはわからないが、これが俺の本来の姿だ。
そして沖矢 昴という人物は、俺が変装した姿だ。
煙草は・・・君の前では極力吸わないようにしよう。」
「凛さん・・・
赤井さんはワケあって姿を隠してるんだ。
だから、赤井さんの事は絶対にボク以外に話さないで欲しい。」
「ボウヤの言う通り、俺はワケありだ。
だが、国は違えど国家国民の為にその命を捧げる者同士、これから仲良く出来そうだ。
俺はFBIに所属していてな。」
「あぁ、アメリカの・・・」
「アメリカの組織は嫌いか?」
凛は首を左右に振った。
「いいえ、むしろ彼らとは友好的な方よ。
・・・と言っても、FBIはアメリカのマグルに対する組織だけど、マクーザからは何度か援護要請があったもの。」
「マクーザ?」
コナンに尋ねられた凛は、視線をコナンに移した。
「アメリカ合衆国魔法協議会、Magical Congress of the United States of Americaの略称よ。
MCUSAでマクーザって呼んでるの。
それで、貴方がFBIならもちろん私の事を調べようとしたのよね?」
「あぁ、満足のいく情報は何一つ得られなかったがな。
だが、今回でようやく納得したよ。
改めて目的が同じ仲間同士、これからよろしく頼む。」
「凛さん、赤井さんもボクも護るべきモノの為に一緒に戦ってるんだ。
だから、凛さんもこれからよろしくね!」
凛はコナンと赤井の言葉に嬉しくなり、心からの笑顔で頷いた。
ーーーーーーーー
「・・・前から思っていたが、凛は笑うとますます可愛らしいな。
惚れ惚れしてしまいそうだ。」
「え?赤井さん?」
ボソッと呟かれた赤井の言葉は、隣の椅子に腰掛けていたコナンにしか聞こえなかった。