Episode 47
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ガターーーーンッ!!
自室で本を読んでいたキュラソーは、調合部屋から聞こえてきた勢いよく何かが倒れた音に、読んでいた本に栞を挟んで腰を上げた。
そして調合部屋へと続くドアノブに手を掛けてドアを開けて、調合部屋の様子を確認する。
すると、調合台近くで蠢く何かを見付けた。
調合台へ近付いてその蠢く正体の確認をすると、キュラソーの目は大きく見開かれた。
「・・・え、何?
これはどういう事?」
キュラソーの目の前には、ブカブカの服を着た凛と降谷の姿があった。
2人とも3歳か4歳くらいだろうか。
凛より少しだけ大きい降谷が、凛の肩からずり落ちる服を何度も持ち上げて露わになる肩を一生懸命隠そうとしている。
そんな降谷は自分の肩が丸見えなのはどうでもいいようだ。
カシャッ・・・
とりあえずキュラソーはスマホを2人に向けて、撮影ボタンを押した。
そのシャッター音に反応した降谷が、すかさず食い付く。
「キュラソー!
今さっき撮った凛の写真、僕のスマホに送っておいてください!!」
「あーはいはい。」
降谷の言葉を軽くあしらったキュラソーは、今しがた撮った画像を確認しながら思案した。
そしてニヤリと笑みを浮かべると、自室へと向かった。
そのキュラソーの姿を、凛と降谷は首を傾げて見ていた。
自室に入ったキュラソーは、とある番号を打ち込んでスマホを耳に当てた。
数コールで出た受話口の相手に、キュラソーは口を開く。
「貴方の上司が大変よ。」
「ーーーーは?」
キュラソーの突然の言葉に、通話相手の風見はそれ以上の言葉が出なかった。
数秒の間を置いて、受話口から凄まじい勢いが溢れ出す。
「降谷さんの身に何が遭ったと言うんだ!!
早く教えろ!
おい!聞いているのか!?
早く教えろと言っているんだ!!
まさかお前が降谷さんに何かしたんじゃないだろうな!?
何処に居る!?
神崎さんのマンションか!?
降谷さんにそれ以上指1本でも触れてみろ!
お前の自由は永遠にないぞ!?
早く答えろ!!」
「うるさ・・・」
受話口から聞こえる爆音に、キュラソーは眉根を深く寄せてスマホをめいいっぱい遠ざける。
「Shut up!」
キュラソーが風見に向かって一言放つと、ギャンギャン吠えていた風見はピタリと止まった。
「いい?
私が今から言うものをすぐに買って、凛のマンションまで来なさい。」
「そんな事より、まず降谷さんの安否を確認させろ。」
「心配しなくても、貴方の上司は元気よ。」
「は?
先程お前が大変だと言っていただろ。」
「それは貴方がここに来たら、その意味がわかるわよ。
いい?
必要なものはメールで送るから・・・早急に買って来るのよ。」
キュラソーはそれだけ言うと、まだ何か言っていた風見を無視して通話を切った。
そしてスマホ画面の上を素早く指を動かして必要なものを記していく。
送信ボタンをタップしたキュラソーは、フッと口の端を持ち上げた。
30分後ーーーー
自宅に来客を知らせる音に、凛と降谷は互いの顔を見合せた。
「れい、誰か来たよ。
どーしようねぇ。」
どことなく舌足らずで話す凛に悶えながら、降谷はその彼女の頭をよしよしと撫でる。
「君は何も心配しなくていいさ。」
その時、自室から出て来たキュラソーがチラリと2人の方を見た。
降谷の小さな手が凛の頭を撫でているシーンに、手に持っていたスマホを素早く向けて写真を撮る。
そして調合部屋を出て行った。
するとすぐに玄関先から声が聞こえてきた。
「おい!
貴様が頼んだものはふざけているのか!!」
「そう言う割にはちゃんと買ってきたようね。」
「この俺が西〇屋に入るのがどれだけ恥ずかしかったと!!!」
「あら、新米パパって感じがしていいじゃない。
将来の予行演習だと思えばいいのよ。」
「なっなんだと!?
それより降谷さんはどこだ!?」
玄関先でのやり取りが聞こえていた凛は、隣に居る降谷に話し掛けた。
「この声、風見しゃんだねぇ。」
「あぁ、アイツらは一体何を言い争ってるんだ?」
降谷がそう言った瞬間、調合部屋のドアが勢いよく開かれた。
「降谷さん!!!」
そこには血相を変え、左手に某乳幼児用品、小児用雑貨専門店のキャラクターであるうさぎが描かれた袋を提げた風見が居た。
そした調合部屋に居た降谷の姿を視界に入れた瞬間、風見の目が大きく見開かれた。
「ふっ降谷さん!?
これは一体!?」
その風見を押し退けて調合部屋に入って来たキュラソーは、混乱している風見に説明をした。
「今日、バーボンが魔法薬を調合しに来たのよ。」
そのキュラソーに続いて、グレーのスーツを手繰り寄せながら降谷が口を開いた。
「縮み薬を調合したんだ。
無事に調合を成功させたんだが、転けてしまった際にその魔法薬を凛と俺が口に含んでしまった。
その結果、これだ。」
「縮み薬・・・
降谷さんの身体には何の問題もないのですか?
それと、いつまでそのような身体で?」
「身体にはなんら問題ない。」
降谷は凛の方に視線を向けた。
彼の視線に気付いた凛が風見に目を向けた。
「くしゅりの効果は4時間程でなくなるよー。
だから れいは だいじょーぶ。
安心してね。」
ドンッ!!
突然の激しい音に、風見が肩を震わせて音の出処へ視線を向けた。
そこには壁に両拳を打ち付けているキュラソーの姿があった。
「・・・おい、何をしている。」
そのキュラソーを訝しげに見やりながら、彼女の肩に手を置いた。
振り向いたキュラソーの目は鋭く、僅かに息が上がっている。
「ーーーーっ
今の聞いた?」
首を傾げている風見に、キュラソーは再び壁に両拳を打ち付けた。
「凛の舌足らずな喋り方!!
くっっっ、可愛すぎる!!」
そのキュラソーに、風見はドン引きした。
