Episode 3
夢小説設定
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凛がカウンターの紙ナプキンを補充していると、目の前に居た安室が「あ!」と声を出した。
「神崎さん、連絡先を教えてくれませんか?」
「連絡先?」
凛は補充していた手を止めた。
(こちらでもフクロウが飛ばせるのだろうか?
ってそんなワケないか。
んー、電話の子機は持ってないし・・・)
凛は紙ナプキンを1枚手に取ると、そこにサラサラっと書いた。
そしてその紙ナプキンを安室へ差し出した。
紙ナプキンを受け取り、書かれたモノを見た安室は固まった。
その紙ナプキンには、"東京都米花市米花町3丁目 チェリーブロッサム506号室"と書かれていた。
(・・・はて、何か不備でもあっただろうか。
それとも私の字が汚すぎて読めねぇぞ?って思ってらっしゃる?)
凛は長年イギリスで生活をしてきたが、日本で過ごしていた時期もあった。
その為、日本語の読み書きは一応は出来ているはずだがと思った凛は、頭の上にクエスチョンマークを浮かべた。
すると、安室はスマホを取り出してもう一度尋ねた。
「これの連絡先です。」
(・・・そう言えば、お店に来るお客さんや梓ちゃんやマスター・・・
コナンくんに小五郎さん、形は違うけど蘭ちゃんも、みんなこんな薄い板みたいな物持ってるよね。
ハッ!!
まさかっ!この世界の人たちは、みんなこんな板で連絡を取り合ってるって言うの!?)
安室の手のひらの上に置かれたスマホを凝視して動かなくなった凛に、安室は1つの可能性を見出した。
「もしかして、スマホを持っていませんか?」
「すまほ?」
「これがスマートフォン、略してスマホって言います。」
頷く凛に、安室は(やはりか・・・)と思った。
(彼女のような若い女性が、スマホを持っていないどころか知らないとは・・・
何にせよ、これはチャンスだな。)
「でしたら、今度の休みに僕と一緒に買いに行きませんか? 」
安室はこの機会を逃すまいと、凛を誘った。