Episode 25
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(何呑気に談笑してるのよ!
お互い波土さんのベストソング語れる程、貴方たち本当にファンだったの!?
いや、彼らの事だから事前に曲を網羅してそう・・・)
ズッコケた凛は、よろよろと立ち上がると沖矢の腕を自身の方へ引いた。
凛の行動に、安室がすかさず目の色を変えて睨む。
「ちょっと昴・・・」
睨む安室に気付かないフリをしながら、安室から沖矢を引き離す。
そして彼の耳元で小声で話し掛けた。
「ここ、ヤバい。
もう出よう。」
「虎穴に入らずんば虎子を得ずだが・・・
退くも勇気という事か・・・」
凛の緊迫した表情から察したのか、沖矢は頷いた。
しかしその時、ライブ会場に響き渡る程の悲鳴が聞こえた。
悲鳴に釣られた凛たちは、ステージの扉の前で腰を抜かしている消防査察に来ていた隊員の元へ走る。
そして、ステージの扉の向こうへ視線を移した。
そこには、ステージ上で首を吊った状態の波土の姿が、照明に照らされていた。
すぐさま、コナン、安室、沖矢はステージ上へと走り出す。
その中に居たコナンを呼び止めようと蘭もステージ内へと入ろうとした瞬間ーーーー
「ダメよ、エンジェル・・・
貴女は入ってはダメ。
この血塗られたステージには相応しくないわ。」
「え、エンジェル?」
「あ、ほら・・・
蘭ちゃんって天真爛漫だし♡」
「天使ん・・・ってダジャレ?」
ステージの扉に背を預けて、静かに彼女たちのやり取りを聞いていた凛は、訝しげにベルモットを見ていた。
(エンジェル・・・?
シャロンは蘭ちゃんと何か繋がりがある?)
「とにかく事件の真相は、彼らに任せましょう。」
梓に扮したベルモットの声を聞きながら、凛は二人をジッと見続けていた。
事件が発生してからしばらく経った。
現場には顔馴染みの警察である目暮や高木が駆け付けていた。
現場を調査していると、首を吊っていた波土の胸ポケットに、"ゴメンな"と書かれた紙が入っていた。
それがもしかしたら犯人が携帯の代わりに入れた紙かもしれないと判断した高木たちは、筆跡鑑定をする為に、ホール内に居た全員にその文字と名前を書いてもらう事にした。
まず高木は近くに居た安室に書いてもらうよう、声を掛けた。
「安室さん、ここにお願いします。」
しかし安室は上の空なのか、高木の要望に応じなかった。
そこで高木はもう一度彼の名前を呼ぶが、安室は無反応だ。
何度か安室の名前を呼び、少し声を強めにした所でやっと安室が反応を示す。
「・・・え?」
「これに貴方の名前と"ゴメンな"の文字をお願いします。」
「・・・えっと、どうして?」
「聞いてなかったんですか?」
その安室の様子を見ていた凛は、胸が痛んだ。
(・・・零さん、波土さんの胸ポケットに携帯って話を聞いてから上の空だ。
きっと彼の事を思い出してる。)
その時、凛の背後へやって来た人物が居た。
「・・・ハァイ、凛。
この子の苗字は何と言うのかしら?」
声の主をチラリと見ると、梓が妖艶に微笑んでいた。
「・・・榎本。
木へんに夏に本。」
「あら、やけに素直に教えてくれるのね?
凛が私の変装を見破っていたとはわかっていたけど・・・
組織の仕事には協力しないんじゃなかった?」
「んー・・・今回の事件にシャロンの組織は関係なさそうだし。
それに、組織の仕事中のシャロンがこれから何か悪い事するワケでもなさそうだから。」
「ふぅん?」
「でも・・・少しでも誰かを傷付けるような素振りみせたら、シャロンでも容赦しないよ?
それが、シャロンが自分自身を傷付ける事であってもね。」
ニコッと微笑んだ梓は、凛の頭を優しくポンポンと撫でた。
そして高木に名前を呼ばれ、梓はそちらの方へ行った。
凛はその梓の様子に小さく溜息を漏らしていると、傍に来た沖矢が尋ねた。
「先程、彼女と何の会話を?」
「んー?
ポアロに残されたマスター、今頃一人で大丈夫かなーって。」
「そうですか。」
「では、次に沖矢さん・・・お願いします。」
「えぇ。」
沖矢は高木に手渡された警察手帳とペンを受け取り、名前と"ゴメンな"の文字を手帳に書いた。
沖矢の次に凛が名前と文字を書いていると、安室がやって来た。
「左利きなんですね?」
「えぇ、まぁ。
いけませんか?」
「いえいえ・・・
この前お逢いした時は、右手でマスクを取られていたので、右利きかなぁと・・・」
「そうでしたか?」
「まぁ、気にしないでください。
殺したい程憎んでる男が、レフティなだけですから・・・」
安室の言い方に、冷や冷やしながら会話を聞いていた凛は、その言い方よと内心ツッコミを入れた。
