Episode 24
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
この日は喫茶ポアロに、コナン、蘭、園子、そして世良が来ていた。
店内に流れる緩やかな音楽の中に、園子の声が混じる。
「ウチら三人で、女子高生バンドやろ!」
どうやら園子は、女子高生でガールズバンドを結成したいようだ。
盛り上がる園子に世良は尋ねる。
「なんで急に?」
「昨夜やってた映画に出てくる女子高生バンドがヤバカワでさー♡」
園子は流行りに感化されやすいのか、映画を観て自分たちもバンドを組むに至ったようだ。
そこで気になるのが、それぞれのパートだ。
「それで?
園子姉ちゃんは何の楽器やるの?」
「ドラムに決まってんでしょー!」
コナンの質問に対して、園子は目を輝かせて答える。
「そのバンドのドラムの子が、私に似てカッコよくてー!」
(なるほどね・・・)
嬉々として話す園子に、コナンは呆れ顔で適当に返事をする。
そこで蘭も会話に入り、自分は何の楽器を担当しようかと想像する。
「じゃあ、私は・・・」
「蘭は黒髪ロングだから、ベースよベース!
そのバンドのベースの子もそうだったし!」
「で、でも私・・・ベースなんて弾いた事ないよ?」
「蘭姉ちゃんはピアノの方が得意だよね?」
園子に無理難題な楽器の担当を言い渡され、目を点にして困る蘭。
その蘭の隣に座るコナンからの助けに、こっそり女子高生たちの会話をカウンター内から盗み聞きしていた凛は、勢いよくその場にしゃがんだ。
(んまぁ、コナンくんったら!!
何あの"オレは蘭の事ならなんだって知ってんだぜ?"発言!
そして、さり気なく困ってる蘭ちゃんを助けちゃって~!
もぉ~、何あの可愛い男子高校生!)
口元を抑えながら萌えに悶えていた凛を、隣で作業していた安室は首を傾げる。
「・・・そんな所で何をやってるんですか、凛?」
「あのね、透。
今、すごい萌えを感じて悶えていたの。」
「?
そうですか・・・」
凛は少し落ち着いてきたところで立ち上がり、再び女子高生たちのテーブルの会話へと耳を傾ける。
「ボクがベースやろうか?
昔、兄貴の友人にちょっと教わった事あるし・・・」
「んじゃ、世良ちゃんはベース!
蘭はキーボードやってくれる?」
その会話を聞いた凛は、再びその場にしゃがみ込んだ。
「ちょっとちょっとちょっと!
園子ちゃんがドラムで蘭ちゃんがキーボード・・・
そんでもって真純ちゃんがベースですって!?
何それ、めっちゃ最高じゃない!
可愛い素敵っっ、真純ちゃんに至っては絶対カッコイイ!!
見たい!非常に見たいぞ、そのバンド!!
カウントダウン演芸大会!?
それいつよ!」
鼻息を荒らげ、小声でブツブツと独り言を話していると、突然隣から冷気を感じた。
視線を上に移すと、そこには顔は笑っているが明らか冷気を纏っている安室がおり、凛は目を瞬かせる。
「・・・どうしたの、透?」
「"カッコイイ"?」
「うん?」
「あの子が?」
「真純ちゃん?
うん、可愛いしカッコイイ、大好き。」
「へぇ・・・」
さらに冷気を強めた安室に、凛は首を傾げながらも立ち上がった。
その瞬間ーーーー
「ギター居たー!」
園子が凛の方を指差しながら、席から立ち上がっていた。
その状況に理解出来ていたかった凛は、口から間抜けな声しか出なかった。
「へ?」
「その女子高生バンドにも、凛っていうギターの上手い子が居たんだよねー!」
園子の発言でとりあえずの状況を理解した凛は困った。
「えー・・・嬉しいお誘いなんだけど・・・
私ギターに触った事ないし・・・
てか、それ以前に女子高校生でもないんだけど?」
「そんなの帝丹高校の制服着ちゃえばわかんないって!
凛さんって、間違いなくロリ顔だしさー!♡」
園子にロリ顔と断言された凛は、複雑な心境となって遠い目をした。
そして自分が彼女たちが身に付けている帝丹高校の制服を身に付けて、ギターを弾いている姿を想像してはさらに遠い目をした。
「で、でもさ・・・
ほら、やっぱりギターって難しいし・・・私は遠慮しておくよ・・・」
「ちょっと練習すればすぐ弾けるようになるって!
ジャジャーンってさ!」
「えー・・・」
その時、園子たちのテーブルの隣のテーブルに座っていた男が会話に入ってきた。
「んじゃ、弾いてみろよ。」
凛と園子が声の方へ視線を移すと、二人の内の一人の男がギターケースからギターを取り出していた。
「俺のギター、貸してやるからよ。
携帯アンプに繋いだから、音はすぐに出るぜ?」
そして取り出したギターを園子に渡した。
ギターを受け取った園子は、映画の見よう見真似でギターを弾こうとする。
しかし、もちろんギターは素人が見よう見真似で簡単に弾ける代物ではない。
「なんだ、出来ねぇじゃんよ!」
「弾けねぇのにナマ言ってんじゃねーよ、JKがよー!」
一音も弾けずに困り果てる園子に、二人の男たちはゲラゲラと笑う。
まるで見せしめのような男たちの行動に、凛は眉間に皺を寄せた。
そしてカウンターから出て、未だにゲラゲラと笑い続ける男たちのテーブルへ向かって勢いよくテーブルに手を着いた。
バンッと音がして、男たちは笑うのを止めて凛へ視線を移す。
「・・・でしたら、私にギターの弾き方を教えてくださる?」
「え?」
男たちと園子たちは、目を瞬かせて凛を見る。
「私たちの会話を聞いていたのでしたら、ご存知でしょう?
私、ギターを弾く事は疎か、触った事もないんです。
お兄さんたちは彼女が弾けないのを笑う程、素晴らしい演奏をなさるのでしょう?」
凛はそこまで言うと、ニッコリと微笑んでみせた。
その笑顔は彼女が自然に出る笑顔ではなく、あまりにも取って付けたような笑顔だった。
しかし、その彼女の笑顔ですら男たちは頬を染め、二人は凛の手を握ると次々に口を開いた。
その瞬間、カウンターの方からバキィッと激しい音が鳴り、蘭とコナンと世良が視線をそちらへ向けると、安室が真っ二つに割れたトレーを遥か彼方へ放り投げていた。
「お・・・おう!
俺がいくらでも教えてやるよ!」
「手とり足とり腰とりな!
今からどうだ?時間はあるか?」
先程までとは違い、食い付き気味に寄り付く男たちに、凛は心底呆れた。
