Episode 2
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凛が食事を終えた頃、蘭が至極申し訳なさそうに謝った。
「本っっっ当にごめんなさい!」
「え!?
いや、そんな蘭ちゃんが謝る事じゃないよ!」
「でも・・・
私が昨日の内に思い出していれば、凛さんが倒れる事なんてなかったのに・・・」
「いやいや、それも私が阿呆なせいなだけだから!」
凛は慌てて蘭に頭を上げるよう訴えた。
「凛ちゃん・・・本当にすまねぇな。
しばらくこれで生活出来そうか?」
小五郎は謝りながら、凛の方へ茶封筒を差し出した。
凛は頭にクエスチョンマークを浮かべながらも茶封筒を受け取り、中身を確認した。
その中には、数枚の茶色い紙幣が入っていた。
「こっこんな大金受け取れませんよ!
この朝食代だってお出しして頂いてるのに!」
凛は慌てて小五郎に茶封筒を返した。
だが小五郎は首を左右に振って、それを拒否した。
「いや、これでも少ねぇくらいだ。
困った時はお互い様って言うだろ?
だからこれは凛ちゃんに受け取って欲しいんだ。」
凛は小五郎の優しさに、心がギュッとなった。
「凛ちゃん、あのね!
これ、蘭ちゃんとコナンくんと私とで色々買って来たんだけど・・・
良かったら貰ってくれないかな?」
カウンターから出て来た梓が、大きな紙袋を両手に抱えながら凛たちの居るテーブルにやって来た。
凛は差し出された紙袋の中を覗くと、たくさんの洋服などが入っていた。
「これ・・・」
「あっごめんね!
勝手に選んじゃったから、凛ちゃんの好みじゃないかも!」
「凛さんに似合いそうな服だなって、梓さんに勧めたのは私なんです!
気に入らなかったのならごめんなさい!」
「ううん、全部すごく私好み!
2人ともありがとう!
とっても嬉しいよ!」
凛の言葉に蘭と梓はホッとした。
(この人たちは何故知り合って間もない私なんかに・・・
それもこんな私なんかに、ここまで優しくしてくれるのだろう。
あぁ・・・心が熱くなる。
こんな気持ちは久しぶりだ・・・)
しばらく手元にある洋服を眺めていた凛は、紙袋を抱きしめて下を向いてしまった。
「・・・凛さん、どうしたの?
大丈夫?」
コナンの声に、凛は顔を上げた。
「大丈夫だよ。
梓ちゃん、蘭ちゃん、コナンくん・・・本当にありがとう!
小五郎さんもありがとうございます!
お借りしたお金や洋服代は必ずお返しします!」
「お金は返さなくていいぞ?」
小五郎の言葉に、蘭と梓も頷いた。
しかし凛は、首を左右に振った。
「ダメです。
私は皆さんと、もっと親しくなりたい。
だからこそ、こういう事はちゃんとしなきゃダメだから。」
凛はニコリと心からの笑顔を見せた。
その笑顔に小五郎、コナン、蘭、梓の4人が頬を染めて見惚れていた事など、凛は知らなかった。