Episode 19
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翌日ーーーー
この日は凛もポアロで仕事だった。
そして、夕方には小百合が退院する。
凛はマスターに事情を説明し、仕事の間 秋人もポアロに居てもいいと許可を得ていた為、秋人と一緒に出勤していた。
「・・・あれ、牛乳がもうないや。」
冷蔵庫の中身を見てポツリと呟いた凛に、安室は口を開いた。
「では、僕が買って来ますね。」
「んーん・・・他の在庫が少ないのも一緒に私がパパッと買って来るよ。」
「それでしたら尚更僕が行きます。
荷物も重くなりますし・・・」
安室はエプロンを取ろうとしたが、それより先にエプロンを取っていた凛に制された。
「大丈夫だよ。
すぐに行って来るから、少しの間秋人くんをお願いします。
秋人くん、少しだけお兄さんと一緒に待っててね?」
「ん!
気を付けて行って来るんだぞ!」
凛はニコリと微笑むと、ポアロから出て行った。
安室は取りかけていたエプロンを付け直すと、ちょうど秋人が座るカウンター席の前で洗い物を始めた。
店内には今、安室と秋人の二人きりだった。
そんな中、前からの突き刺さるような視線に安室はフフッと微笑んだ。
「どうかしたのかい?」
カウンターの一番端っこにちょこんと座って、安室が作ったスペシャルパフェをモグモグと食べていた秋人は、スプーンを口から出した。
「とーるは凛の事、どう思ってるんだ?」
秋人からの唐突な質問に、安室はピタリと止まった。
そして秋人は続けて口を開いた。
「昨日、すばるが言ってた。」
「彼が・・・何を言ってたんだい?」
「すばるは、凛の事がだいすきなんだって言ってた。」
秋人の発言に、安室は持っていたグラスを落とした。
盛大な音を立てて割れたグラスに、秋人は肩を揺らして驚いた。
「わ!?
とーる、大丈夫!?」
「えぇ、大丈夫です。
ごめんね、驚かせてしまったね。」
安室が割れたグラスを手早く片付けていると、秋人はまた話し始めた。
「おれ、凛の事すき。
凛は優しくてあったかいから。
おれのママも凛の事がすきなんだ。」
「そうなんだね。
確かに、彼女はとても優しくて温かい存在だ。」
「うん。
だから、凛はいつもニコニコいっぱいがいい。
かなしいのは嫌だ。」
「そうだね。」
秋人はカウンター席に膝立ちになると、安室の方へグイッと身を乗り出した。
その様子の秋人に、安室はすぐさま危険を知らせようとする。
「秋人くん、そんな座り方は危なーーーー」
「とーるは?」
「え?」
「とーるは、凛をかなしいにしない?」
幼きながら凛を守ろうとしている秋人の姿に、安室は微笑んで頷いた。
「大丈夫、僕は凛さんを哀しませる事はしないよ。」
「本当か?」
「あぁ。
だって僕は彼女の事を愛しているからね。」
「あい・・・?」
首を傾げている秋人に、安室も少し身を乗り出して頷いた。
「そう、愛している。
"大好き"なんかより、もっと強い気持ちの言葉だよ。」
安室の言葉に、秋人はパッと目を輝かせた。
「すげぇ!
だいすきよりも もっと強い気持ちだと、あいしてるって言うのか!」
「ふふ・・・
でもこの事は凛さんには内緒だよ。
男と男の秘密・・・守れるかい?」
口元で人差し指を立てながら尋ねた安室に、秋人は大きく頷いた。
「約束!
おれ、守れるよ!」
その時、ポアロの来客を知らせるベルが鳴り、ドアの方へ視線を移すと、凛が買い出しから帰って来ていた。
「ただいまー。」
「おかえり、凛!」
「凛さん、おかえりなさい。
荷物重かったでしょう。」
安室は凛の手から荷物を受け取ると、中身を冷蔵庫に片付け始めた。
凛がエプロンを身に付けていると、二人の様子が買い出し前と何やら違う事に気付いた凛は、首を傾げた。
「なんだか二人とも嬉しそうだね。
何かいい事でもあった?」
「んー、ひみつ!」
「えー気になるなぁ。
透さん、どういう事?」
「秘密、です。」
「男と男の約束だもんな!」
秋人は安室の真似をしているのか、小さな人差し指を口元で立てて笑った。
「ふふ、何それ。」
凛は仲良くなった二人の姿に微笑んだ。
