Episode 16
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バシッ!!
「~~~~っ」
「え!?
ちょっ、やだ・・・
零さん大丈夫!?」
凛は口元を手で覆って顔面蒼白となった降谷の存在に気付き、慌てて彼の背中を撫でた。
降谷が凛の腕を掴んだ事で姿くらましに巻き込まれ、細い管を無理矢理押し込められたかのような気持ち悪さを降谷は体験したのだ。
『アクシオ・カップ(コップよ、来たれ)
アグアメンティ(水よ)』
凛はすぐさま呼び寄せの呪文でコップを手元に呼び寄せ、そこに飲み水を注いだ。
「これ、ちゃんと飲める水だから・・・」
「あ、あぁ・・・助かる。
ありがとう。」
降谷は凛からコップを受け取ると、一気に水を飲み干した。
顔色が幾分良くなってくると、降谷は礼を述べながらコップを返した。
「ご馳走様、ありがとう。」
「もう大丈夫?」
「あぁ。
さっきよりマシになったよ。」
「確かに顔色はマシになって来てるけど・・・
ごめんね?
まさか、付き添い姿くらましをしてるなんて思わなくて・・・」
「いや、俺が姿くらましをしようとしてる凛さんの腕を掴んだからだ。
謝らないでくれ。」
凛は困ったように微笑むと、杖を振ってコップを消した。
降谷は辺りを見回した後、満天の星空を見上げた。
「・・・ここ、米花町から離れた丘だよな?」
「うん。
この前、散歩した時にたまたま見付けたの。」
「靴、履いてないけどな。」
「うっ・・・
それは、その・・・
後でちゃんと綺麗にするので許してください。」
降谷はフッと微笑んだ。
その微笑みに心臓の鼓動が早くなった凛は、慌てて夜空を見上げた。
「あのね・・・
ここだけちょうど木々がなくて開けてるから、星がとても綺麗に見えるんだよ。
だから、私のお気に入りの場所なの。」
「確かに・・・綺麗だ。」
「でしょ?」
「とても綺麗だよ。」
凛が降谷に視線を移すと、降谷は凛をジッと見つめていた。
淡い月光に照らされている降谷はとても神秘的で、凛は余計に胸を高鳴らせた。
「・・・星空が?」
「いや・・・
凛さんのこの漆黒の髪は、とても綺麗だ。」
「え?」
「このヘーゼルカラーの瞳に見つめられると、目が離せなくなる程にとても綺麗だ。」
「れ、零さん?」
「凛さんのその甘い声は心を支配するような媚薬だな。
でも・・・そんな君の声は、とても綺麗だよ。」
凛は突然降谷が褒めてくる事に戸惑い、恥ずかしさで耳まで真っ赤に染めた。
降谷は妖艶に微笑むと、凛の頬を優しく両手で覆って顔をゆっくりと近付けた。
「フッ、暗いのにわかる程耳まで真っ赤・・・照れてるのか?
・・・可愛いな。」
凛は目を見開き、顔をこれ以上赤くならない程に真っ赤に染め上げて口をパクパクとさせた。
その様子に満足したのか、降谷は声に出して笑い出した。
「この前君にされた事のお返しだ。」
「へ!?」
「本当は何故凛さんが赤井なんかと繋がりがあったのか、問い詰めるつもりだったんだが・・・
凛さんのそんな顔を見れたから、今回はお咎めなしにしといてやる。
それに、君の謎の交友関係は今に始まった事じゃない。」
降谷は未だに呆けて状況を把握出来ていない凛の頭を、優しく撫でた。
「・・・帰ろうか。」
「は、い・・・」
そして、降谷は再び姿くらましの洗礼を受けたのであった。
