Episode 15
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凛が、安室、コナン、小五郎の三人の後に続いて歩いていると、突然悲鳴が響いた。
たまたま通り掛かった病室から聞こえてきた悲鳴に、安室たちはすぐにその病室のドアを開けた。
そこには、一人の女性が倒れていた。
(・・・またですか。
うん、わかっていました。)
その女性はすでに帰らぬ人になっており、手の施しようがないと医者から知らされた凛は、何度目かわからない殺人現場に遠い目をした。
さらに自分もこの世界で殺人現場に居合わせる事に、慣れてきている事に哀しくなった。
その後、杯戸中央病院に警察車両がやって来て、お馴染みの顔触れである目暮や高木が病室に入って来た。
「しかし、病院で毒殺とはな・・・」
「ドクターが駆けつけた時には、もう手遅れだったようです・・・」
どうやら殺害されたのは、杯戸中央病院に入院していた高坂 樹理を見舞う為に訪れていた友人三人の内の一人のようだ。
樹理が紅茶好きで、四人が集まるといつも茶会が開かれていたそうだ。
紅茶に毒物を混入した殺害だと目暮は予測したが、何杯も飲んだ後に突然苦しみ出したらしく、目暮と高木は様々なパターンを考えた。
すると、その場に似つかわしくない子どもの声が聞こえた。
「あれれ~、おっかしいよ~!」
「「え?」」
その子どもの声というのは、もちろんコナンだ。
毎度ながら当たり前のように現場に存在するコナンに、目暮や高木はもはや何も言わない。
「だってホラ、ここに落ちてた携帯電話に色々写真入ってたけど・・・
亡くなったおばさん、右手にお箸持ってるよ!」
「何が変なんだ?
普通箸は右手に・・・」
床に落ちて割れてるカップを見ていた凛は、立ち上がると口を開いた。
「カップの取っ手の右側に、口紅が付いてる・・・
つまり、彼女は左手で紅茶を飲んでいた。」
「あっ貴女は!」
顔見知りである凛が現場にいる事に、高木は驚いた。
「お久しぶりです、高木刑事。
何時ぞやは大変お世話になりました。」
「ん?
君が高木くんと佐藤くんが話していた神崎さんかね?」
「はい。
はじめまして、目暮警部。」
目暮は高木、佐藤の二人から凛の身の上の話を聞かされていたのだろう。
気遣わしげな表情で話し始めた。
「そうか・・・
君も色々大変だろうが、我々で良ければいつでも力になるから遠慮なく言ってくれ。」
「ありがとうございます。」
そして挨拶もそこそこに、再び現場検証は行われた。
容疑者の三人から詳しく話を聞いた後 病室から出ると、窓の向こうに見えた日は沈みかけて赤くなっていた。
その赤くなった空をぼんやりと見つめていた凛は、ある事にふと気付いた。
(・・・確かさっきの三人の話で、それぞれの人が飲んでいた紅茶って・・・
高坂さんが、バタフライピー・・・
亡くなった須東さんが、ハイビスカスティー・・・
八方さんが、ペパーミントティー・・・
そして別府さんが、カモミールティー・・・だったよね?)
凛の脳内で、とある記憶が蘇る。
それは紅茶好きな魔法薬学教授、スネイプとのある日の記憶だ。
ーーーーわっ、すごい!
色が赤くなった!!
どうして今、青色から赤色に変わったの?
セブルス・・・貴方魔法を使った?
フッ、予想通りの反応だな。
これはバタフライピーという名のハーブティーだ。
マメ科の植物で、その花は特徴的な青い花を咲かせる。
その青色はアントシアニンという天然色素が豊富に含まれており、このアントシアニンが酸性に反応すると色が変化する特性があるのだ。
つまり・・・私がさっきレモンを入れたから青色から赤色へと変化したって事?
左様ーーーー
当時は魔法を何一つ使わずして、魔法のように色味を変化させるその珍しい反応がとても楽しく、スネイプと色々実験をしたものだ。
その記憶が鮮明に流れ込んだ。
(あぁ、なるほど・・・)
丁度その時、高木からの報告で毒物が入っていた容器などなく、また床に零れていたハーブティーからは毒物が検出されなかった事を凛は耳にした。
その事実に凛は、ニヤリと口元を持ち上げた。
高木の言葉に対してコナンが何か言いかけた瞬間、コナンは蘭に捕まった。
「コラ!
何してるのよ、もぉー!
捜しちゃったじゃない!」
「わっ蘭姉ちゃん!?」
「ダメだって言ったでしょ?
うろちょろしちゃ・・・」
「だってー・・・」
安室は蘭とコナンのそのやり取りを聞いた瞬間固まった。
ーーーーダメって言ったでしょ?
もう、ケンカしちゃ・・・
だってー・・・
次に怪我して来ても、もう手当て出来ないよ・・・
先生、遠くに行っちゃうから・・・
バイバイだね、零くん・・・
「・・・透さん?」
凛が安室の服の裾をちょいちょいっと引っ張って呼び掛けると、安室はハッとした。
「凛さん、どうかしましたか?」
「ボーッとしてたけど・・・大丈夫?」
「あぁ、すみません・・・
大丈夫ですよ。」
「そう・・・
あのね、レモンの酸性で色が変わるよね?
青色から赤色に・・・
そこにアルカリ性を加えたら、戻るよね・・・青色に。」
凛の言葉で、安室も彼女の記憶を見た時の事を思い出したのか、ニヤリと口の端を持ち上げた。
「・・・あぁ、そう言えば・・・
ありがとうございます、凛さん。
これですぐに事件は解決出来ますよ。」
「良かった。
行ってらっしゃい。」
その安室を見送った凛は、コナンへと視線を移した。
