Episode 13
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(こっっっこれは、一体全体どういう状況なんだ!?)
あれから凛にあれよあれよの内にコンビニの近くの公園に連れられた風見は、現在公園内のベンチに座っていた。
風見の隣では、生チョコ(結局、風見が全額払った)の包み紙を丁寧に開けて、ふおおおおおっ!これが幻の!?と言いながら目を輝かせている凛が座っている。
風見はチラッチラッとこの公園から見える警察庁へと視線を移した。
(この状況は非常にまずいのでは!?
今日は降谷さんが登庁しているぞ!
まさか窓から見てる・・・なんて事はないだろうと信じたいが、あの降谷さんだ!
窓からこちらを見ているかもしれない!!
いやっっ見ていたとしても、この距離もあれば人物までは特定出来ないに違いないか!?
しっしかし!! あの降谷さんだから、マサイ族並の驚異的な視力を持っているかもしれない!!)
風見の荒ぶる心境など知る由もない凛は、箱の中に入っていたピックの二本ある内の一本を彼の手の中に渡した。
「飛田さん、お先にどうぞ!」
「いやっ自分は結構なので!
神崎さんが全部食べてください!」
「えぇ!?
でもこの生チョコは飛田さんが買ってくださったものですし・・・
それに、せっかく幻の生チョコを求めた者同士、味を分かち合いたいじゃないですか?」
「気にせず食べてください!」
その時、拒否を示す為に高速で振った風見の手からピックが華麗に宙を舞った。
「あー!
風見さんのピックがーーーーっ!」
「!?
でっですから、自分はいいのでっっ!」
「あ!
ならこうしましょうか!
はい、あ~ん・・・」
(神崎さんんんんんんんんんんん!?!?)
目の前でピックに生チョコを一つ刺し、小首を傾げながら可愛らしい笑顔で自身の方へ差し出す凛に、風見は顔を真っ赤にした。
次の瞬間ーーーー
ゾクッッッッッ
突如襲った悪寒に風見は先程までの熱を一瞬で飛ばし、一気に血の気が引いた。
(ーーーー!?
なっなんだ?
急に寒気が・・・と言うより、殺気にも近い・・・
まさかっ降谷さんがこの近くに居るのか!?)
風見は慌てて辺りをキョロキョロと見回した。
しかし降谷の姿はどこにも見当たらず、ひどい悪寒だけが風見を襲い続けていた。
風見は姿見えぬ者からの鋭い殺気に首を傾げていると、凛も不思議そうにしながら風見に尋ねた。
「飛田さん、どうしたんですか?
落ちちゃいますよ?」
(えーーーいっ!
こうなったらさっさと目の前の生チョコを食べて、俺は帰ればいい!!)
風見は口を開け、凛が差し出す生チョコを食べようと自身の顔を彼女の方へ近付けた。
その時、風見のポケットに入っていたスマホが震えた。
風見は慌ててポケットから取り出して確認すると、画面には見知った電話番号が表示されていた。
(ーーーーーーーっっっっ
先程の殺気といい、このタイミングといい間違いない!!
降谷さんが確実にこの現場を見ている!!!)
風見はあまりの恐ろしさに降谷からの着信に出る事が出来ず、スマホ画面を凝視したまま固まった。
