Episode 12
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スネイプたちの協力の元、凛は魔力を解放してもなんとか力をコントロール出来るようになった。
そんなある日ーーーー
凛はシリウスに呼び出されていた。
『なぁ、リン・・・
お前には遠回しじゃ全然伝わらねぇから、単刀直入に言うぜ?
俺と付き合って欲しい。』
『シリウス・・・
何もそこまで身体張ってくれなくても大丈夫だよ?』
『・・・は?』
『もう、シリウスったら・・・
どうせ、ホグワーツで人気者のシリウスと付き合えば、私への誹謗中傷が収まるって思ったんでしょ?』
『ちょっと待て、リン。
何言ってんだ、違うだろ。』
『大丈夫!
なんてったってシリウスたちが頑張って協力してくれたお陰で、なんとか力のコントロールが出来るようになったからね!
魔力をモノにした私は無敵だよ!
こんな誹謗中傷なんかに絶対負けないんだから!
でもそこまで身体を張ろうとしてくれて、ありがとね。』
『おっおい!』
凛はそのまま可愛らしい笑顔で手を振って、ばいばーいと行ってしまった。
「シリウスってさ、ホグワーツで1、2を争う程の美形で人気者だったの。
そんな彼がここまで身体張ってくれたのって、本当にすごいと思わない?」
「あぁ、本当にそうだな・・・」
隣に立っていた凛に言われた降谷は、心の中で盛大にガッツポーズを決めた。
そしてそれと同時に、目の前に居る1人虚しく呆然と残されたシリウスに、心底同情したのであった。
それからの凛は努力の結果、成績優秀者となり、クディッチの選手にも選ばれ、隠れてリリーをストーキングしては即見付かっていた。
スラグホーンのお気に入り生徒が集うスラグクラブに招待され、パーティへ出席する凛。
クディッチでも、敵味方関係なく陰湿な妨害を受けている凛。
グリフィンドールとの対戦では、ジェームズが妨害を阻止していた。
そして何よりグリフィンドール戦では、凛とジェームズがとても楽しそうだった。
暇さえあればリリーのストーキングをしていた凛は、毎度ながらすぐに見付かっていた。
リリーは満面の笑みで凛を抱きしめ、凛も嬉しそうにリリーに抱き着いていた。
そして月日は流れ、彼らはホグワーツを卒業して行った。
再びホグワーツで孤独になった凛は、ひたすら1人図書館に籠って勉学に励むようになった。
O.W.L.試験では、全教科"優"を修めた凛。
クディッチでは、陰湿な妨害をものともせず自分の役目を全うする凛。
全学年主席を修めた凛。
N.E.W.T.試験では、全教科"優"を修めた凛。
『・・・君は本気かね?』
魔法薬学の教授であり、スリザリンの寮監であるスラグホーンは凛に尋ねた。
『私では闇祓いは不可能でしょうか?』
『いや・・・そんな事はない。
君は非常に優秀だ。
闇祓いなど容易くなれるだろう。
しかし、君は・・・』
『規格外の魔女、ですか?』
『あ、あぁ・・・
君が闇祓いになったとして、そこでも恐れられてしまい・・・
その、1人になってしまうのではないかと思い・・・』
『先生・・・
恐れられて1人なのは、今も変わりませんよ。
それにもう慣れました。』
慣れたと言いながらも切なげに話す凛に、降谷は眉を下げた。
魔法薬学の教室から出た凛は、時計塔に続く階段を上っていた。
その時、背後から名前を呼ばれた。
振り返ると、ダンブルドアがにこやかに立っていた。
『進路に関する個別懇談は終わったようじゃな。』
『えぇ。』
『なら、儂とティータイムでもどうじゃ?
新しい茶葉を手に入れたのじゃよ。』
凛は頷くと、ダンブルドアの後に続いた。
校長室にあるソファに腰掛けた凛とダンブルドアは、紅茶と菓子を並べて楽しそうに話し始めた。
『時に、リン。
今回のN.E.W.T.試験もすべて優を修めたようじゃな。』
『校長先生、それは皮肉ですか?
私には友達も居らず、ただ勉強するしかないと言うのに。』
『何を言う。
儂はただ褒めただけじゃよ。
このような非常に優秀な魔女をホグワーツから世に出せる事を、儂は誇りに思っておる。
今頃、マホウトコロは君を失って地団駄を踏んでおるじゃろうな。』
ダンブルドアの言葉にプッと笑っていた凛は、次第にその表情を曇らせていった。
『・・・校長先生。
私は本当に生きてる意味があるのでしょうか?
私の持つこの力は何の役にも立てていません。
私は・・・あの時、あの場所で最期を迎えるべきだったのではないのでしょうか?』
『・・・良いか、リン。
確かにこの世界は、君に対してひどい仕打ちをしておる。
じゃが、必ず報われる日は来る。
リンの事を何より大切にし、またリンも何より大切にするような者が必ず現れる。
そしてその者が護るべきものの為に、リンの力は必ず必要となる。』
『・・・そんな物好きなんて居ますかね?』
『居るとも。
リン、世界はとても広い。
今見えてるものがすべてではないのじゃよ。』
ダンブルドアとの会話の場面を見ていた凛は、うーん・・・と唸った。
「やっぱり何度も見返してもわからないな。
私ね、この時のダンブルドア校長先生が言う人が結局誰なのかわからなくて・・・
そんな人に出逢う事なく死んじゃったし・・・」
「確かに、妙に的を得たような言い方をしている気がするな。」
「でしょ?
ダンブルドア校長先生には見えてたのかなぁ。」
「かもしれないな。」
凛と降谷が話していると、黒いモヤに囲まれて場面が変わった。
