Episode 12
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『ーーーーやっ・・・
何これ・・・
誰か、助け・・・』
凛は動揺を隠せないまま助けを求めるべく、近くで傍観していた生徒の1人に向かって手を伸ばした。
次の瞬間、伸ばした凛の手から鋭利な氷塊が飛び出し、その生徒の頬を掠めた。
氷塊が掠めた生徒の頬はパックリと裂け、血が一気に噴き出した。
『ぅわぁぁぁぁぁぁぁっっ!』
『なっ!?
なんだ今のは!?
何か刃物が飛んで来たぞ!!』
『殺される!!
アイツに殺されるぞ!!』
凛は慌てて、頬から血を流す生徒へ駆け寄ろうとした。
『ちっ違ーーーー!
私の意思じゃーーーーっ
ごっごめんなさーーーー』
しかし駆け寄ろうとした凛は、誰かが放った攻撃魔法によって飛ばされた。
『近寄るな!
化け物め!!』
『化け物なんか死んでしまえ!』
『そうだ!
化け物は死んで当然だ!』
『殺せ!
手出しされる前に、あの化け物を殺っちまえ!』
傍観していた生徒たちは一斉に凛に向かって攻撃魔法を放ったり、石を投げ始めた。
無抵抗な凛は、顔や身体中にいくつもの傷をつくっていく。
すると、凛の前にスネイプたちが立ちはだかった。
『やめろ!』
『セブの言う通りよ!
今すぐにやめなさい!!』
『お前らリンに攻撃すんじゃねぇよ!』
『リン!
早く僕たちの後ろに隠れて!』
スネイプ、リリー、シリウス、リーマスの声に、傍観していた生徒たちは一層声を大にして叫んだ。
『お前たちも見ただろ!?』
『だったら何だと言うんだ!』
ジェームズの声に、頬から血を流した生徒は泣きながら叫んだ。
『その化け物は俺を殺そうとした!』
『違う!
リンはお前を殺そうとしたんじゃない!
お前はそんな事もわからないのか!』
『うるさい、スネイプ!
お前だってその化け物と同じスリザリンだ!
お前も化け物の仲間なんだろ!』
スネイプたちは防御呪文で攻撃を防ぎながらも周りを必死に説得した。
しかしその場は終息するどころか、たちまち騒ぎが大きくなっていくだけだった。
その時、1人の人物の声によって一瞬にしてその場は静まり返った。
ホグワーツ魔法魔術学校の校長でもあり、偉大な魔法使いであるアルバス・ダンブルドアだ。
『・・・皆の者、落ち着くのじゃ。
Mr.アンドレーはすぐに医務室へ向かい、治療を受けなさい。
他の生徒たちは各自の寮へ騒がず速やかに戻るのじゃ。
リンは儂に着いて来てもらおうかの。
何、この老いぼれのティータイムの相手をして欲しいだけじゃよ。』
ダンブルドアの言葉で生徒たちは、渋々といった様子でその場から立ち去った。
ほとんどの人物が立ち去る瞬間、凛を酷く睨みつけていた。
その場に残ったスネイプたち5人は、ダンブルドアに懸命に説明した。
『ダンブルドア校長!
リンはわざとではありません!』
『そうです!
リンは本当に優しい子なんです!
人を傷付けるような子じゃありません!』
『セブルスにリリー、落ち着きなさい。
リンがわざとやった事ではない事も、リンが優しい子である事も儂はわかっておる。』
『では、何故リンを校長室へ連れて行くんですか!?』
『校長室で罰するつもりなんだろ!?』
『それならそもそも僕たちが発端です!
罰なら僕たちが!』
『リーマス、シリウス、ジェームズも落ち着くのじゃ。
儂はリンを罰しはせんよ。
先程も言ったように、この老いぼれのティータイムの相手をして欲しいだけじゃ。
しかしながら・・・ジェームズが言ったように、事の発端は君たちじゃ。
このような事は二度とせぬように。
それと、セブルスにちゃんと謝る事。』
ダンブルドアはそう言うと、凛の背中に手を当ててその場から立ち去った。
