Episode 11
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その時、凛が護るようにしてコナンたちの前に立ちはだかった。
配達員の男たちは、凛の姿を目の当たりにすると頬を染めて見惚れた。
「へぇ・・・
アンタ、中々な上玉じゃねーか。
死ぬ前にちょっとくれー味見してもバレやしねーだろーよ。」
「そ、そうだよな・・・
どうせこのままここで凍死するんだしな・・・」
小太りの男がコンテナの中へ入り、凛に向かって手を伸ばした瞬間ーーーー
凛は床に手を付き、身体を持ち上げて右足を思いっきり振り上げた。
ダァンッッ!!
凛の振り上げた右足は小太りの男の側頭部へ当たり、小太りの男は勢いよく吹っ飛んで壁に激突した。
小太りの男はそのまま気絶し、その場で伸びた。
「姉ちゃんスゲェー!」
「凛姉さん、カッコイー!」
「わぁっ素敵です!」
元太、歩美、光彦は目を輝かせて凛を称賛した。
コナンも凛の意外な身体能力の高さに驚き、目を見張っていた。
しかし、長時間の冷蔵車で身体が冷え切っていた凛は、中々身体が思うように動かせず、眼鏡を掛けた男に左足を掴まれた。
そのまま引っ張られた凛は、慌てて自身が着ていたロングスカートを抑えた。
引っ張られた事によって、ロングスカートが徐々に上へと巻き上げられてしまったのだ。
「わっ!わっ!!
パンツ見える!!」
「へへっ・・・
何を言ってんだ。
今からパンツ以上のモンを俺に見られるってのによー・・・」
「こらーーーー!!!
純粋無垢な子どもたちの前で、んなゲスい事言ってんじゃないわよ!!」
「凛さん!!
クソッーーーー」
コナンが急いで凛の元へ駆け寄ろうとした、その時ーーーー
パッパァー!!
「すみませーん!
この路地狭いから・・・譲ってもらえますか?
傷付けたくないので!」
聞き覚えのある声に、凛は安堵した。
(透さんだ!
良かった!
これで子どもたちは助かる!)
「た、探偵の兄ちゃん!」
「助けてー!!」
元太と歩美の声に、安室はコンテナ車へと近付いた。
「あれ?
君たち、何をやってるんだい?
そんな所でーーーー!?」
次の瞬間、信じられない光景が安室の目に飛び込んできた。
眼鏡を掛けた男に左足首を掴まれ、下着が見えそうな程に巻き上げられたスカート、更にブラウスのボタンにまで手を掛けられた状態の凛の姿に、安室の瞳は瞳孔が開いた。
「ガキと知り合いか・・・
見られちまったら仕方ねぇ。
ガキを殺されたくなかったら、アンタもコンテナの中にーーーー」
ドゥッッッ!!
「言ったでしょ?
傷付けたくないから、譲ってくれと・・・」
安室は眼鏡を掛けた男の鳩尾に、拳を突き入れた。
口から血を吐いた男は、そのまま地面に伸びた。
安室は伸びた男を放置して、急いで着ていた黒の上着を脱いで凛に被せた。
「貴女は!!
一体なんて格好をしてるんですか!!」
「ええ!?」
「まさかっあの男に!?」
「へ!?
いやいやいやいや!
これは自分で脱いだの!」
「はぁ!?」
その時、安室の視線の先に、明らか大人用のカーディガンを身に付けた歩美が居る事に気付いた。
凛がこの格好になったのは、歩美の為だと瞬時に理解した安室は、凛の手を優しく握るとコンテナ車から連れ出した。
そのまま白のRX-7の元へ連れて行き、助手席のドアを開けた。
「車の中は暖かいので、乗っててください。」
「え?
私なら大丈夫だよ?」
「乗っててください。
わかりましたね?」
「・・・はい。」
有無言わさぬ安室の圧に負けた凛は、大人しく助手席に乗り込んだ。
安室はグローブボックスの中からガムテープを取り出すと、道路で伸びていた眼鏡を掛けた男をぐるぐる巻きにした。
続いてコンテナの中を見ると、そこには小太りの男が伸びていた。
「この男は君たちが?」
「ううん、凛姉さんだよ!
凛姉さんが、この人から歩美たちを護ってくれたんだよ!」
「姉ちゃん、すごかったんだぜ!」
「えぇ!
あの姿は本当に勇ましくて素敵でした!」
安室は小太りの男をガムテープでぐるぐる巻きにしていると、側頭部に出来た痕を見付けた。
(側頭部を強く叩き付けたかのような打撲痕・・・)
"魔法界における警察兼軍隊のような組織ですーーーー"
ふと凛の言葉が安室の頭を過ぎった。
(フッ、なるほどな。)
安室は口の端を持ち上げると、小太りの男を担いでコンテナから降りた。
そして後の事はコナンに任せた。