Episode 11
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5月とはいえ、冷蔵車に長時間閉じ込められているとかなり寒くなってくる。
凛は着ていたカーディガンを脱ぐと、こっそり保温魔法をかけた。
そして、1番寒そうにしていた歩美に着せた。
「えっ、これ・・・」
「歩美ちゃんが風邪引いちゃうから・・・
これを着てて?」
「でも・・・
そしたら凛姉さんが・・・」
カーディガンを脱いだ凛は、薄手のブラウス1枚だった。
凛は柔らかく微笑むと、歩美の頭を撫でた。
「私は大人だから大丈夫だよ。
それに、今が涼しくてちょうどいいくらい。」
「・・・凛姉さん、ありがとう!
これ、すっごく暖かい!」
「ふふ、それなら良かった。
コナンくんたちもこっちへおいで。」
凛は保温魔法を施してある衣類の近くなら多少の暖は取れるだろうと思い、コナン、光彦、元太に灰原と歩美の近くへ来るよう呼んだ。
そして、大尉をコンテナから逃がしてからしばらく経った。
次第にコンテナの中の積荷は少なくなり、隠れる場所がなくなってきていた。
その為、コナンが機転を利かして阿笠博士の家に届く予定の積荷の伝票を、隣の家である工藤宛に変えた。
阿笠博士宛の積荷は、無事に工藤家へ届けられたようだ。
すると、コンテナの扉が再び開いた。
どうやら、先程工藤家に滞在する沖矢から集荷を頼まれたそうだ。
小太りの男が集荷で預かった小さな荷物をカゴへ入れて扉を閉めると、すぐさまコナンが小さな荷物の包み紙を破いた。
その小さな荷物の正体は、なんとスマホだった。
コナンはさっそくそのスマホを使って警察に連絡をしようとした、その時ーーーー
「そんな事させるかよ。」
閉まったはずのコンテナの扉は、再び開けられた。
その向こうには、配達員である口元を歪めた眼鏡を掛けた男と小太りの男が立っていた。
「さっきと荷物の配置が微妙に変わっていたから、一応覗いてみたら・・・
あの猫の他に、こんな泥棒猫が6匹も忍び込んでいたとはな・・・
しかし馬鹿なヤツらだ。
すぐに警察に電話すりゃーいいものを・・・」
「そ、それでどーすんだよ?
この子どもたち・・・」
小太りの男は不安そうに眼鏡を掛けた男に尋ねた。
「決まってんだろ?
携帯を取り上げた後、このままここに閉じ込めて凍死させるんだよ!
俺らとこのガキ共は、何の繋がりもねーんだからよ・・・」
眼鏡を掛けた男は、ニヤリと口元に弧を描いた。