Episode 10
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凛はポアロの出入口ドアから、隠れながら中の様子を伺っていた。
店内では、大概凛より少し早くに出勤している安室の姿がある。
凛は気まずさからどうすればいいのかわからず、小さく溜息を漏らした。
カラン・・・
「おはようございます、凛さん。
ふふ、そんな所で何をしてるんですか?」
「ぉっはよ、ございます・・・」
爽やかな笑顔で挨拶する安室に対し、凛は上ずった声でぎこちなく挨拶した。
「おや?
何やら顔が赤いようですが、もしかして熱でもあるんじゃ・・・」
安室が腰を折り、凛の方へ顔を近付けた。
その瞬間に香ってきた安室の香り。
「ーーーーーっっっっ
うっあぁぁぁぁぁああああああっっっ!!!」
凛は安室を押し退けて店内に入り、そのまま従業員控え室でもあるバックヤードへと続くドアを勢いよく開けて入った。
その凛の後ろ姿を見ていた安室は、口の端を持ち上げた。
そして鼻歌を唄いながら開店準備を再開した。
その一方、バックヤードに駆け込んだ凛はーーーー
(なななななな!?
なんで透さんの顔まで、まともに見れなくなってんの!?
なんかもう無理!!
心臓がバクバクしてて死にそう!!
何なのよこれ!?
私の身体はどうなってしまったの!?
誰か聖マンゴに連れて行って!お願いします!!)
ーーーー初めての事に戸惑っていた。
この気持ちの変化が恋だと凛が気付くのは、まだもう少し先の話。