Episode 10
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「んあーーーーーーー・・・
頭がすごく痛い・・・」
翌朝、目を覚ました凛は、猛烈な頭痛に見舞われていた。
ふと隣に視線を移すと、ベットサイドテーブルの上に、封の空いていないミネラルウォーターが置かれている事に気付いた。
(こんな所にミネラルウォーターなんて置いてたっけ?)
凛は不思議に思いながらも、喉の渇きがひどかった為、有難く蓋を開けて飲んだ。
(昨日、誰かに送ってもらった気がしたんだけど・・・
あれは誰だったのかな。
なんだかすごくいい香りがする・・・
とても心が落ち着く香りの人だったんだけど・・・)
スマホに連絡を報せるランプが点滅しているのに気付いた凛は、スマホを手に取って電源を点けた。
どうやら、シャロンからメールが届いていたようだ。
【ハァイ、凛。
調子はどうかしら?
昨日は楽しかったわ、また一緒に飲みましょう。
そうそう、貴女の事を送った彼だけど・・・何もされてないかしら?
彼が送り狼になってなければいいのだけれど・・・】
「んー?
シャロンが言う"彼"って誰だ?」
凛は何の事かわからず、頭の上にクエスチョンマークを浮かべた。
ベッドから下りて寝室のドアを開け、リビングのキッチンへと向かう。
キッチンに着くと、冷蔵庫を開けた。
すると、そこには焼き鮭、しじみの味噌汁、だし巻き玉子にほうれん草のお浸しが冷えていた。
「あれ・・・?
私、いつの間に料理を?」
凛が炊飯器の方へチラリと視線を移すと、これもまた不思議な事にご飯が炊き上がっていた。
ますます不可解な出来事に、凛は立ち尽くした。
その時、テーブルの上に何かが置いてある事に気付いた。
テーブルに近付くと、二日酔いに効く薬が置かれていた。
そして、その薬の箱の下にはメモが置いてあった。
【軽くだが、朝食を作っておいた。
食べれそうなら食べておくように。
あと、酒はほどほどに。】
「あぁぁぁぁぁぁっ!?
この筆跡っ 零さんじゃないかぁぁぁぁぁっ!」
凛はメモの筆跡から、昨夜は安室が凛の事を連れて帰ってくれた事を知った。
そしてその安室の香りが、凛にとってもっとも心が落ち着く香りである事を知った凛は、二重で恥ずかしくなっていたたまれなくなった。