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Eternal Love ~Kiminobu Kogure

2024/03/07 15:28
『ちょっと緊張するね…』

キミの誕生日にレストランのディナーに誘ったら、キミはこう答えた。

待ち合わせ場所に現れたキミは、見慣れないヒールとスカート、いつもより少し濃い目のメイクでおしゃれしていた。

俺を見つけて、慣れないヒールで、躓きながら駆け寄ってくる彼女に愛しさがこみ上げる。

「どうぞ」

腕を差し出せば、とびきりの笑顔でオレの腕をとってくれる。

「公延、なんか今日はえらくかっこつけてない?」

俺のことは、すべてお見通しの彼女は、意地悪く尋ねる。

「たまにはいいだろ…」

今日の俺は、ちょっと緊張している。

おいしいと料理を笑顔で食べるキミとは反対に、俺は料理の味なんて、これっぽっちも分からなかった。


デザートが運ばれてくる前のタイミングで、俺は誕生日プレゼントを出すフリをして、小箱を取り出した。

「ずっとそばにいて欲しい。俺もずっと君のそばにいるから」

そう言って、ダイヤが煌めく婚約指輪をキミの左手の薬指に嵌めた。

「俺と結婚してください」

キミの驚いた嬉しそうな顔、一生の宝物だ。

『もちろん!』

俺は、一気に肩の力が抜けて、涙がジワリと浮かぶ。

「ははっ…本当に良かった…」

『こういうのは、私が泣くはずなのに…』

笑う彼女は、嬉しそうに指輪を眺めた。

俺は、メガネを外して、涙をぬぐい、運ばれてきたデザートを喜びを噛みしめるように味わう。

『これからもずっと、生まれ変わっても一緒に居ようね』

「あぁ、もちろん!」


***
Inspired by 平井 大 「Stand by me, Stand by you」

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