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See you again ~Eiji Sawakita

2024/03/06 16:56
俺の彼女は、よく笑う女の子だ。

性格もさっぱりしてて、先輩にいじられて愚痴るオレをあははっと笑いとばして、癒してくれた。

試合で、勝った時も、負けた時も、一緒に喜んで、一緒に悔しがってくれた。

一緒にいたいが、オレは、幼いころからのアメリカに行く夢を選んだ。

ずっと言い出せないまま、明日、オレはアメリカに行くため、高校を去る。

彼女は知っていたはずだけれど、オレが言うまで待っていてくれた。

明日、発つことを伝えると、

「頑張って」

といった後、ほろりと涙を溢した。

一瞬、はっとした顔をして後ろを向いて逃げ出そうとする彼女の手を慌てて掴んだ。


彼女の涙なんて見たことのないオレは、気の聞いた言葉なんて思い付くはずもなく、

「ごめん」

謝ることしか出来なかった。


「今日で会うのは最後。また会おうね…」


唖然として、一瞬手を緩めた隙にひらりとかわして去っていった。


数m離れて、くるりと振り返った彼女は、いつもの笑顔で

「バイバイ」

大きく手を振って、そういった。



「行ってくる。また会おうな!」

オレは、こぶしを突き上げ彼女の笑顔に向かって答えた。

次にまた会える保障なんてどこにもないけれど、また会う約束をして別れた。

オレは、彼女の笑顔に答えなくては。

そんな思いを秘めて、アメリカに向かった。



***
Inspired by SEAMO 「マタアイマショウ」

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