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Miss you ~Dai Moroboshi
2024/03/06 16:53ピピピピ…
携帯のアラームを止めれば、もうすぐ別れの時間。
隣で眠る彼女の髪をそっと梳いて、名残惜しいが、着替え始める。
愛知と東京。
遠距離恋愛も3年目。
高校卒業間際に付き合い始めた彼女と、触れ合えるのも年数回。
少しでも早く逢いたくて、バイクの免許をとった。
部活を終えて、深夜に高速を飛ばして、俺はいつも彼女に会いに行く。
帰りは、日が昇る前、大学が始まる時間までに帰れるように彼女の部屋を出る。
毎回、別れ際に、俺の家まで連れ去りたい気持ちを抑えるのに大変だ。
着替えを終えると、ぐっすりと眠る彼女にそっと触れる。
昨日も散々愛し合って、意識を飛ばすように眠った彼女は、気怠そうに薄目を開けた。
『大、もう…行っちゃう…?』
「あぁ…」
『キス…して?』
俺は、身体を起こした彼女の唇にキスをした。
「じゃあな…」
『うん。また連絡する』
「俺も…」
後ろ髪惹かれる思いで、玄関に向かった。
彼女もパーカーを羽織って、見送りにきた。
玄関に置いたバイクのキーを取る。
「またな…」
再びキスをし、俺は玄関の扉を開けた。
『綺麗な朝焼け…』
まぶしそうに彼女が目を細めた。
「本当だ」
朝焼けに照らされた彼女の美しい顔を瞼に焼きつけ、俺は部屋を出た。
まだはっきりと見える月ときらめく星を追いかけるように俺は家路についた。
***
Inspired by キンモクセイ「二人のアカボシ」
携帯のアラームを止めれば、もうすぐ別れの時間。
隣で眠る彼女の髪をそっと梳いて、名残惜しいが、着替え始める。
愛知と東京。
遠距離恋愛も3年目。
高校卒業間際に付き合い始めた彼女と、触れ合えるのも年数回。
少しでも早く逢いたくて、バイクの免許をとった。
部活を終えて、深夜に高速を飛ばして、俺はいつも彼女に会いに行く。
帰りは、日が昇る前、大学が始まる時間までに帰れるように彼女の部屋を出る。
毎回、別れ際に、俺の家まで連れ去りたい気持ちを抑えるのに大変だ。
着替えを終えると、ぐっすりと眠る彼女にそっと触れる。
昨日も散々愛し合って、意識を飛ばすように眠った彼女は、気怠そうに薄目を開けた。
『大、もう…行っちゃう…?』
「あぁ…」
『キス…して?』
俺は、身体を起こした彼女の唇にキスをした。
「じゃあな…」
『うん。また連絡する』
「俺も…」
後ろ髪惹かれる思いで、玄関に向かった。
彼女もパーカーを羽織って、見送りにきた。
玄関に置いたバイクのキーを取る。
「またな…」
再びキスをし、俺は玄関の扉を開けた。
『綺麗な朝焼け…』
まぶしそうに彼女が目を細めた。
「本当だ」
朝焼けに照らされた彼女の美しい顔を瞼に焼きつけ、俺は部屋を出た。
まだはっきりと見える月ときらめく星を追いかけるように俺は家路についた。
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Inspired by キンモクセイ「二人のアカボシ」