◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
*088:こもれ日*木暮公延*
社パロ、付き合ってません。
隣りのデスクの木暮公延くん。
真面目で、仕事を卒なくこなしてくれるし、人当たりもいい有能な後輩だ。
ガツガツと出世を目指すタイプでは無いかもしれないが、上司の覚えは目出度く、いずれはそれなりのポジションまで登りつめるだろう。
そんな木暮くんを新入社員の時から指導しているのがこの私だ。
なんて、先輩面したいのはやまやまだけれど、もうすっかり指導することなんてないし、そろそろ異動して、ステップアップしていくんだろうな…と一抹の寂しさを覚えている。
「苗字さん」
『どうした?』
「今日の飲み会、行きます?」
『うん、行くつもり』
「俺もです」
『さ、仕事早く終わらせなくちゃね!』
「ですね」
ニコリと笑う木暮くんの笑顔は、眩しすぎることもなく、私を癒してくれるまるでこもれ日のような優しさだ。
癒し系なようでいて、そこそこ背も高いし、バスケットが得意で意外とがっしりしている…というのは、私だけが知っていることだったらいいのだけど、同じ部署の独身女性ならみんな知っていることだ。
つまりは、木暮くんのことを狙っているライバルは多いのだ。
先輩である私が、彼にアプローチするなんて卑しいことは出来るはずもなく、木暮くんの彼女の座を射止めるための輪に入ることも出来ないでいる。
先輩という立場がちょっと空しくなるほどに。
それにしても、出会った時からスーツをきちんと着こなしていると感じたのは、がっしりした肉体あってのことだろう。
スーツの下に隠された肉体を思い描こうとしてしまい、私は頭を振ってパソコンに向き直る。
取引先からのメールへの返信を進めていく。
隣りからもカタカタとタイピングの音が聞こえてくる。
意識し始めたら、木暮くんのことが気になって仕方ない私は、ちらっと横顔を覗き見る。
ふっと木暮くんの口角が上がった気がして、バレた!と内心心臓バクバクで私はパソコンに向かう。
「苗字さん…?」
『ど、どうした?』
「いや、何か言いにくいんで、メールします」
『りょーかい』
木暮くんのことばかり考えていたのがバレてないことを祈りながら、メールの受信ボタンを押せば、木暮くんからすぐにメールが届いた。
【苗字さん、二次会は二人でどうですか?】
「え…?」
思わず漏れてしまった声に、木暮くんはコホンと小さく咳払いをして答えてくれる。
木暮くんの意図が分からず、頭も真っ白にフリーズしてしまう。
ちらりと木暮くんを見れば、ちょっとイタズラっぽく笑って見せた。
【木暮くん、一応了解です】
先輩ぶったメールの返信は、たっぷり30分はかかって送ったのだった。
これからの二人のことは、神のみぞ知る。
***
2023.6.15.
スーツ姿の木暮先輩、拝みたい妄想です。
社パロ、付き合ってません。
隣りのデスクの木暮公延くん。
真面目で、仕事を卒なくこなしてくれるし、人当たりもいい有能な後輩だ。
ガツガツと出世を目指すタイプでは無いかもしれないが、上司の覚えは目出度く、いずれはそれなりのポジションまで登りつめるだろう。
そんな木暮くんを新入社員の時から指導しているのがこの私だ。
なんて、先輩面したいのはやまやまだけれど、もうすっかり指導することなんてないし、そろそろ異動して、ステップアップしていくんだろうな…と一抹の寂しさを覚えている。
「苗字さん」
『どうした?』
「今日の飲み会、行きます?」
『うん、行くつもり』
「俺もです」
『さ、仕事早く終わらせなくちゃね!』
「ですね」
ニコリと笑う木暮くんの笑顔は、眩しすぎることもなく、私を癒してくれるまるでこもれ日のような優しさだ。
癒し系なようでいて、そこそこ背も高いし、バスケットが得意で意外とがっしりしている…というのは、私だけが知っていることだったらいいのだけど、同じ部署の独身女性ならみんな知っていることだ。
つまりは、木暮くんのことを狙っているライバルは多いのだ。
先輩である私が、彼にアプローチするなんて卑しいことは出来るはずもなく、木暮くんの彼女の座を射止めるための輪に入ることも出来ないでいる。
先輩という立場がちょっと空しくなるほどに。
それにしても、出会った時からスーツをきちんと着こなしていると感じたのは、がっしりした肉体あってのことだろう。
スーツの下に隠された肉体を思い描こうとしてしまい、私は頭を振ってパソコンに向き直る。
取引先からのメールへの返信を進めていく。
隣りからもカタカタとタイピングの音が聞こえてくる。
意識し始めたら、木暮くんのことが気になって仕方ない私は、ちらっと横顔を覗き見る。
ふっと木暮くんの口角が上がった気がして、バレた!と内心心臓バクバクで私はパソコンに向かう。
「苗字さん…?」
『ど、どうした?』
「いや、何か言いにくいんで、メールします」
『りょーかい』
木暮くんのことばかり考えていたのがバレてないことを祈りながら、メールの受信ボタンを押せば、木暮くんからすぐにメールが届いた。
【苗字さん、二次会は二人でどうですか?】
「え…?」
思わず漏れてしまった声に、木暮くんはコホンと小さく咳払いをして答えてくれる。
木暮くんの意図が分からず、頭も真っ白にフリーズしてしまう。
ちらりと木暮くんを見れば、ちょっとイタズラっぽく笑って見せた。
【木暮くん、一応了解です】
先輩ぶったメールの返信は、たっぷり30分はかかって送ったのだった。
これからの二人のことは、神のみぞ知る。
***
2023.6.15.
スーツ姿の木暮先輩、拝みたい妄想です。