◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*068:もみじ狩り*社パロ、両片思い。
「もみじ狩りに行かないか?」
そう誘われて、赤木くんの運転で紅葉の名所までやってきた。
しかも二人きりで。
いつもは、木暮くんとその彼女も一緒のことが多いから妙に緊張してしまう。
それに、おそらくはお互い好意を寄せてはいるけれど、まだ付き合っていないのだ。
ちょっとぎこちないながらも、ぽつりぽつりと会話をしながら、目的地に着いた。
よく晴れていて、絶好のもみじ狩り日和だ。
『んー!最高の天気だね!』
「あぁ、休日に付き合ってもらって、すまんな」
『私の方こそ、貴重なお休みの日に誘ってくれてありがとう』
歩幅を合わせて、真っ赤な紅葉がきれいな歩道を歩く。
青空と相まって、幻想的な景色だ。
でも、やっぱり二人きりだということを意識して緊張してしまう。
赤木くんもいつも以上に無口だから、何か話さなくっちゃと必死に会話の糸口を探る。
『前から思ってたけど、赤木くんは赤がよく似合うよね』
「そうか?」
『うん。高校の時の写真も見せてもらった時も、赤のユニフォームがかっこいいって思ったもん』
「昔の話だ」
『そっか…あ、紅葉が肩に…』
赤木君の肩に落ちた紅葉をつまんで取ってあげる。
「ありがとう」
『せっかくだから、記念に持って帰るね』
「おう」
やっぱり、どこかぎこちない会話になってしまうから、赤木くんと距離を詰めるには、私から告白してしまおう。
その方が、すっきりする気がする。
でも、いきなりは言えなくて、
『そうそう、もみじの天ぷらって知ってる?』
「いや、食べれるのか?」
『うん。母の実家が大阪なんだけど、もみじを揚げてかりんとうみたいにしたお菓子があるんだよ』
「気になるな」
よし、この流れで言ってしまおう。
『今度は、二人で旅行にも行きたいな?』
「二人でか?」
『そう。だからね、赤木くん、ずっと言おうと思ってたんだけど…』
「待ってくれ。今日、俺から言おうと、思ってたことかもしれん」
さっき、覚悟を決めたから、ここは譲れない。
『私から言わせてほしいな』
「いや、俺から…」
「『好きです』」
二人同時に声がそろて、思わず笑ってしまう。
『ちょっとだけ、私が早かったよね?』
「いや、俺だと思うが…」
ようやく朝からの変な緊張感がほどけてくる。
赤木くんの表情もすっかり明るくなっていてほっとする。
毎年、もみじ狩りに行くたびに、同時に告白したことを思い出すんだろうな。
嬉しくなって、私は赤木くんの手に触れる。
大きくてたくましい手が優しく握り返してくれた。
***
2022.9.24.
赤木さんの運転する車に乗りたい~妄想でした。
「もみじ狩りに行かないか?」
そう誘われて、赤木くんの運転で紅葉の名所までやってきた。
しかも二人きりで。
いつもは、木暮くんとその彼女も一緒のことが多いから妙に緊張してしまう。
それに、おそらくはお互い好意を寄せてはいるけれど、まだ付き合っていないのだ。
ちょっとぎこちないながらも、ぽつりぽつりと会話をしながら、目的地に着いた。
よく晴れていて、絶好のもみじ狩り日和だ。
『んー!最高の天気だね!』
「あぁ、休日に付き合ってもらって、すまんな」
『私の方こそ、貴重なお休みの日に誘ってくれてありがとう』
歩幅を合わせて、真っ赤な紅葉がきれいな歩道を歩く。
青空と相まって、幻想的な景色だ。
でも、やっぱり二人きりだということを意識して緊張してしまう。
赤木くんもいつも以上に無口だから、何か話さなくっちゃと必死に会話の糸口を探る。
『前から思ってたけど、赤木くんは赤がよく似合うよね』
「そうか?」
『うん。高校の時の写真も見せてもらった時も、赤のユニフォームがかっこいいって思ったもん』
「昔の話だ」
『そっか…あ、紅葉が肩に…』
赤木君の肩に落ちた紅葉をつまんで取ってあげる。
「ありがとう」
『せっかくだから、記念に持って帰るね』
「おう」
やっぱり、どこかぎこちない会話になってしまうから、赤木くんと距離を詰めるには、私から告白してしまおう。
その方が、すっきりする気がする。
でも、いきなりは言えなくて、
『そうそう、もみじの天ぷらって知ってる?』
「いや、食べれるのか?」
『うん。母の実家が大阪なんだけど、もみじを揚げてかりんとうみたいにしたお菓子があるんだよ』
「気になるな」
よし、この流れで言ってしまおう。
『今度は、二人で旅行にも行きたいな?』
「二人でか?」
『そう。だからね、赤木くん、ずっと言おうと思ってたんだけど…』
「待ってくれ。今日、俺から言おうと、思ってたことかもしれん」
さっき、覚悟を決めたから、ここは譲れない。
『私から言わせてほしいな』
「いや、俺から…」
「『好きです』」
二人同時に声がそろて、思わず笑ってしまう。
『ちょっとだけ、私が早かったよね?』
「いや、俺だと思うが…」
ようやく朝からの変な緊張感がほどけてくる。
赤木くんの表情もすっかり明るくなっていてほっとする。
毎年、もみじ狩りに行くたびに、同時に告白したことを思い出すんだろうな。
嬉しくなって、私は赤木くんの手に触れる。
大きくてたくましい手が優しく握り返してくれた。
***
2022.9.24.
赤木さんの運転する車に乗りたい~妄想でした。