◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*064:温泉*付き合ってます。社パロ設定。
『美紀男と二人っきりでのんびりできるの、最高だね』
「うん、名前ちゃんと一緒、嬉しい」
『ちょっと奮発してお部屋にお風呂あるとこにしたけど、小さいから、美紀男と入るの無理かな』
「ごむぇんね」
『謝らなくて大丈夫。ここ、大浴場もあるし、楽しみ』
「そっか」
にっこり穏やかな笑顔を見せてくれる美紀男に私の頬も緩む。
『ご飯も楽しみだねぇ』
「うん」
トゥルルルルル――
部屋に備え付けの内線が鳴り、嫌な予感がする。
美紀男が受話器を取ろうとするのを制止して、
『私が出る』
受話器を取った。
『もしもし』
「もしもし、美紀男はいるか?」
『いますけど、何か?』
「代わってくれ」
『いや、用件なら私が聞きますよ?』
嫌な予感は的中し、美紀男の兄の雅史さんからの電話に私はうんざりする。
いつもいつもこのお兄さんに私たちのデートは邪魔されているのだ。
いい加減、弟離れして欲しいのに、いつも美紀男のお世話を焼きたがる困った兄だと私は思っている。
「兄ちゃん!?」
でも、この弟もお兄ちゃん大好きだから、嬉しそうな顔をしているから困ったものだ。
こんな笑顔を向けられたら、代わらないわけにはいかない。
『そう、雅史さん。代わる?』
受話器を差し出すと、美紀男は受話器を受け取ると、正座して話始めた。
「うん。…ごむぇん……大丈夫。―――兄ちゃん、心配しすぎだよ。うん、じゃあ、お土産買って帰るから」
最後には顔を真っ赤にして受話器を置いた。
何を話しているか分からないけれど、気になって仕方ない。
また余計なことを吹き込まれてるんじゃないかと心配だ。
なにしろ、私たちは手をつないだりハグしたことはあっても、キスやそれ以上のことはまだなのだ。
二人っきりで旅行に来たということは、キスはもちろんそれ以上だってちょっと期待している。
身長は2m、体重も100kg超える巨体の美紀男との行為はもちろんちょっと不安もあるけれど、もっと私は美紀男との距離を縮めたいとこの旅行にかけているのだ。
『何だった?』
「実は、兄ちゃんに旅行のこと言ってなくて…お母ちゃんに聞いたって」
『そうなの?美紀男、雅史さんに言わなかったの!?』
「ごむぇん…」
『ううん、嬉しい!』
これは、かなり嬉しい誤算だ。
絶対、兄に言ってしまっていると思っていたからだ。
「嬉しい?」
『だって、美紀男は何でも兄ちゃんって相談してるでしょ?今回も言ってると思ってた。…ということは、雅史さんの方が弟離れできてなくて問題だね。美紀男は、ちゃんと自立できてる!』
「そうかな」
えへへと笑う美紀男は可愛い。
ギュっと抱き着くと、美紀男は優しく腕を回してくれた。
この雰囲気なら、キスだって……
美紀男の顔を見上げて目を閉じて、唇を控えめに突き出す。
「そ、それは……」
やっぱり、まだ早かったか……でも、もう一押し。
『キス、ダメかな?』
もう一度、目を閉じる。
「に、兄ちゃんが……まだ早いって…」
大きく舌打ちしたくなるのを必至に耐える。
『そっか…』
やっぱりあの電話は、そういうことか…
抱き着いた身体を離して、美紀男と向き合う。
美紀男は改めて正座して、真剣な表情で、
「名前ちゃんを大切にしたいんです。キ…キスは、え…と……け、結婚とかそういう時まで待ってください」
『うん、ありがとう。美紀男の気持ち、すごく嬉しい』
「へへ…」
いつもの人懐っこい笑顔の美紀男に私もほっとする。
兄の存在は気になるけれど、少しずつ私たちのペースで進んでいこうね。
『でも、デート中に雅史さんが口出してくるのはいやだから、今後はお母さんにも内緒でお願いね』
「う、うん!」
***
2023.6.15.
大人になっても兄ちゃんは弟が心配でたまらない妄想です。
『美紀男と二人っきりでのんびりできるの、最高だね』
「うん、名前ちゃんと一緒、嬉しい」
『ちょっと奮発してお部屋にお風呂あるとこにしたけど、小さいから、美紀男と入るの無理かな』
「ごむぇんね」
『謝らなくて大丈夫。ここ、大浴場もあるし、楽しみ』
「そっか」
にっこり穏やかな笑顔を見せてくれる美紀男に私の頬も緩む。
『ご飯も楽しみだねぇ』
「うん」
トゥルルルルル――
部屋に備え付けの内線が鳴り、嫌な予感がする。
美紀男が受話器を取ろうとするのを制止して、
『私が出る』
受話器を取った。
『もしもし』
「もしもし、美紀男はいるか?」
『いますけど、何か?』
「代わってくれ」
『いや、用件なら私が聞きますよ?』
嫌な予感は的中し、美紀男の兄の雅史さんからの電話に私はうんざりする。
いつもいつもこのお兄さんに私たちのデートは邪魔されているのだ。
いい加減、弟離れして欲しいのに、いつも美紀男のお世話を焼きたがる困った兄だと私は思っている。
「兄ちゃん!?」
でも、この弟もお兄ちゃん大好きだから、嬉しそうな顔をしているから困ったものだ。
こんな笑顔を向けられたら、代わらないわけにはいかない。
『そう、雅史さん。代わる?』
受話器を差し出すと、美紀男は受話器を受け取ると、正座して話始めた。
「うん。…ごむぇん……大丈夫。―――兄ちゃん、心配しすぎだよ。うん、じゃあ、お土産買って帰るから」
最後には顔を真っ赤にして受話器を置いた。
何を話しているか分からないけれど、気になって仕方ない。
また余計なことを吹き込まれてるんじゃないかと心配だ。
なにしろ、私たちは手をつないだりハグしたことはあっても、キスやそれ以上のことはまだなのだ。
二人っきりで旅行に来たということは、キスはもちろんそれ以上だってちょっと期待している。
身長は2m、体重も100kg超える巨体の美紀男との行為はもちろんちょっと不安もあるけれど、もっと私は美紀男との距離を縮めたいとこの旅行にかけているのだ。
『何だった?』
「実は、兄ちゃんに旅行のこと言ってなくて…お母ちゃんに聞いたって」
『そうなの?美紀男、雅史さんに言わなかったの!?』
「ごむぇん…」
『ううん、嬉しい!』
これは、かなり嬉しい誤算だ。
絶対、兄に言ってしまっていると思っていたからだ。
「嬉しい?」
『だって、美紀男は何でも兄ちゃんって相談してるでしょ?今回も言ってると思ってた。…ということは、雅史さんの方が弟離れできてなくて問題だね。美紀男は、ちゃんと自立できてる!』
「そうかな」
えへへと笑う美紀男は可愛い。
ギュっと抱き着くと、美紀男は優しく腕を回してくれた。
この雰囲気なら、キスだって……
美紀男の顔を見上げて目を閉じて、唇を控えめに突き出す。
「そ、それは……」
やっぱり、まだ早かったか……でも、もう一押し。
『キス、ダメかな?』
もう一度、目を閉じる。
「に、兄ちゃんが……まだ早いって…」
大きく舌打ちしたくなるのを必至に耐える。
『そっか…』
やっぱりあの電話は、そういうことか…
抱き着いた身体を離して、美紀男と向き合う。
美紀男は改めて正座して、真剣な表情で、
「名前ちゃんを大切にしたいんです。キ…キスは、え…と……け、結婚とかそういう時まで待ってください」
『うん、ありがとう。美紀男の気持ち、すごく嬉しい』
「へへ…」
いつもの人懐っこい笑顔の美紀男に私もほっとする。
兄の存在は気になるけれど、少しずつ私たちのペースで進んでいこうね。
『でも、デート中に雅史さんが口出してくるのはいやだから、今後はお母さんにも内緒でお願いね』
「う、うん!」
***
2023.6.15.
大人になっても兄ちゃんは弟が心配でたまらない妄想です。