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*059:花火*松本稔*
Image song: Katy Perry「Firework」
付き合ってます。高3、9月の新学期のお話。
最後の夏のインターハイ、初戦敗退――
王者と言われた山王高校にとって、これほどまでの屈辱はないだろう。
しかも、「あの最後の松本のファールがなかったら…」なんてたらればを夏休み明けにどこからともなく聞こえてきたから、当然、松本の耳にも入っているだろう。
松本もどこか元気がなくて、彼女として、松本を元気づけてあげたい!とは思ってはみても、まだ敗戦を引きずっている彼にかける言葉を悩んでいる。
机に座っている彼の背中は丸まって、どこか自信無さげだ。
きっと、今は、自分なんて居なくていい存在だって思っているかもしれない。
全然そんなことないのに。
だって、山王バスケ部のレギュラーメンバーなこと自体凄いことなのだ。
あの敗戦と陰口が原因でバスケ、嫌いにならないで欲しいな……
私は、松本のバスケをしている姿に一目惚れしたんだから。
沢北くんを始め、スゴイメンバーは他にいっぱい居たのに、何故か松本の周りだけが花火みたいにパーッと明るくて、マンガの中だけじゃなくて本当に恋に落ちるってことがあるんだと気付かせてくれたのが松本だ。
たった一回、負けたくらいであなたの魅力が失われる訳なんてないんだよって声を大にして伝えたい。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。
今日は始業式だから、これで終わり。
さ、松本、あなたのバスケに対する想いを見せて!
なんだか考えすぎて変なテンションになっている私は、松本の机に向かって背中をバチンと叩いた。
『ね、バスケしよ?』
「は…?」
『なんかさ、無性に松本とバスケしたい』
「俺、練習が……」
『練習前にちょっとだけ。お願い!』
「まあ、体育館空いてれば…」
彼のバスケに対する想いが花火みたいに着火して今よりもっと爆発しているところが見たい。
きっと、松本の未来は眩しくて、もしかしたら私なんか置いていかれちゃうかもしれないけれど……
ちょっと強引に体育館に連れ出したけれど、バスケットボールを持てば身体が自然と動くようで、軽やかにシュートを打つさまは最高にかっこいい。
やっぱりバスケやってる松本が好きだよ。
ううん、きっとバスケやめても好き。
私にとって花火みたいに眩しい存在だから。
「お、おい…何で泣くんだよ……」
慌てた松本は私にスポーツタオルを渡してくれる。
全然泣くつもりじゃなかったのに、バスケをやってる松本を見たら熱いものが込み上げて上手く言葉が出てこなくなってしまったのだ。
『松本~~好き……っひく……』
松本を慰めるはずが、逆に慰められて、恥ずかしいやら申し訳ないやら……
「何かありがとな…」
お礼を言うのはこっちの方なのに涙としゃっくりしか出てこない。
出直して、改めて、松本に対する思い打ち上げるから!
私は心の中で誓った。
***
2023.9.26.
このイメソンで書こうと決めてからキャラを選んだのですが、松本くんをひたすら励ますはずが、両者への応援ソング的な感じになりました~
Image song: Katy Perry「Firework」
付き合ってます。高3、9月の新学期のお話。
最後の夏のインターハイ、初戦敗退――
王者と言われた山王高校にとって、これほどまでの屈辱はないだろう。
しかも、「あの最後の松本のファールがなかったら…」なんてたらればを夏休み明けにどこからともなく聞こえてきたから、当然、松本の耳にも入っているだろう。
松本もどこか元気がなくて、彼女として、松本を元気づけてあげたい!とは思ってはみても、まだ敗戦を引きずっている彼にかける言葉を悩んでいる。
机に座っている彼の背中は丸まって、どこか自信無さげだ。
きっと、今は、自分なんて居なくていい存在だって思っているかもしれない。
全然そんなことないのに。
だって、山王バスケ部のレギュラーメンバーなこと自体凄いことなのだ。
あの敗戦と陰口が原因でバスケ、嫌いにならないで欲しいな……
私は、松本のバスケをしている姿に一目惚れしたんだから。
沢北くんを始め、スゴイメンバーは他にいっぱい居たのに、何故か松本の周りだけが花火みたいにパーッと明るくて、マンガの中だけじゃなくて本当に恋に落ちるってことがあるんだと気付かせてくれたのが松本だ。
たった一回、負けたくらいであなたの魅力が失われる訳なんてないんだよって声を大にして伝えたい。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。
今日は始業式だから、これで終わり。
さ、松本、あなたのバスケに対する想いを見せて!
なんだか考えすぎて変なテンションになっている私は、松本の机に向かって背中をバチンと叩いた。
『ね、バスケしよ?』
「は…?」
『なんかさ、無性に松本とバスケしたい』
「俺、練習が……」
『練習前にちょっとだけ。お願い!』
「まあ、体育館空いてれば…」
彼のバスケに対する想いが花火みたいに着火して今よりもっと爆発しているところが見たい。
きっと、松本の未来は眩しくて、もしかしたら私なんか置いていかれちゃうかもしれないけれど……
ちょっと強引に体育館に連れ出したけれど、バスケットボールを持てば身体が自然と動くようで、軽やかにシュートを打つさまは最高にかっこいい。
やっぱりバスケやってる松本が好きだよ。
ううん、きっとバスケやめても好き。
私にとって花火みたいに眩しい存在だから。
「お、おい…何で泣くんだよ……」
慌てた松本は私にスポーツタオルを渡してくれる。
全然泣くつもりじゃなかったのに、バスケをやってる松本を見たら熱いものが込み上げて上手く言葉が出てこなくなってしまったのだ。
『松本~~好き……っひく……』
松本を慰めるはずが、逆に慰められて、恥ずかしいやら申し訳ないやら……
「何かありがとな…」
お礼を言うのはこっちの方なのに涙としゃっくりしか出てこない。
出直して、改めて、松本に対する思い打ち上げるから!
私は心の中で誓った。
***
2023.9.26.
このイメソンで書こうと決めてからキャラを選んだのですが、松本くんをひたすら励ますはずが、両者への応援ソング的な感じになりました~