◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*055:喧嘩*付き合ってないけどバカップルにしか見えない二人。高校生。
『コッシーのバーカ!』
「バカっつった方がバーカ!」
コッシーに頭をこづかれて、私はムッとする。
『痛い!』
「優しく触っただけだっつーの!」
『今のは痛かったから叩いた!』
「叩いてねぇし…」
『はいはい、そうですか!コッシーが翔陽の藤真さんみたいな見た目だったらよかったのに…』
「……」
さっきまでの威勢はどこへやら、急にムスッとした顔で黙るコッシーにちょっと焦ってしまう私がいる。
『えっ?私変なこと言った?』
「言った…」
『まさか…翔陽の王子様に対抗しようとしてたの?』
「…やっぱりおまえは、バカだよ!」
急に黙ったと思ったら、今度はまた怒り出して、コッシーは意味が分かんない。
『バカって言った方がバカだってコッシーが言ってた!』
「おまえなぁ…」
「おい!」
低い声が聞こえて、私達はビクッとして恐る恐る振り替える。
『魚住先輩!』「魚住さん!」
「騒がしいな…」
「『すいません…』」
もうすぐ部活が始まるから怒られて当然だけど、何かコッシーって腹立つんだよな…
今度は、彰くんがやってきて、
「コッシー、いい加減、諦めろって」
『諦める?』
「そう、名前ちゃんも俺にしといたほうがいいんじゃない?」
「おい、仙道!」
コッシーはイライラしているし、彰くんは頭の後ろに手を組んで嬉しそうにしているし訳が分からない。
『彰くんの方がいいって何?』
「ははっ!そういう鈍いとこがいいんだよな。コッシーにはもったいないなぁ~」
「彰くんって呼ばれて、デレデレすんな!」
私の頭の中ははてなマークでいっぱいだ。
『さっきから、全然わかんないんだけど…』
「名前ちゃんとコッシーは両想い、だろ?」
「せ、仙道!何つうこというんだよ!」
「あれ?違うんだっけ?」
『あ、あ、彰くん!?』
突然言われて、私はしどろもどろだ。
だって、コッシーのこと好きだなんて考えたこともなかったから。
でも、確かにコッシーとこうやって喧嘩するけど、本気で嫌いだなんて思ったことはなくて…ということは、好きってこと!!??
「バカは、仙道の言ったこと気にすんなよ!」
コッシーは、私の顔を見ないで早口でまくし立てるけれど、どこかその顔は赤らんでいて、私は余計に混乱する。
『そっちのバカは、彰くんが言ったことどう思ってんのよ!?』
「あーー!!こんなとこで言えるわけねぇだろ!部活終わるまで見て待ってろよ!一緒に帰るぞ!!」
「お、コッシー!いいねぇ」
嬉しそうな彰くんの背中を押しながら、コッシーは部活に行ってしまった。
残された私は、結局、コッシーに言われた通り体育館の扉から、汗を流すコッシーだけを目で追い続けてしまったのだった。
***
2022.10.8.
バカバカ言い合いさせたいだけの話。
『コッシーのバーカ!』
「バカっつった方がバーカ!」
コッシーに頭をこづかれて、私はムッとする。
『痛い!』
「優しく触っただけだっつーの!」
『今のは痛かったから叩いた!』
「叩いてねぇし…」
『はいはい、そうですか!コッシーが翔陽の藤真さんみたいな見た目だったらよかったのに…』
「……」
さっきまでの威勢はどこへやら、急にムスッとした顔で黙るコッシーにちょっと焦ってしまう私がいる。
『えっ?私変なこと言った?』
「言った…」
『まさか…翔陽の王子様に対抗しようとしてたの?』
「…やっぱりおまえは、バカだよ!」
急に黙ったと思ったら、今度はまた怒り出して、コッシーは意味が分かんない。
『バカって言った方がバカだってコッシーが言ってた!』
「おまえなぁ…」
「おい!」
低い声が聞こえて、私達はビクッとして恐る恐る振り替える。
『魚住先輩!』「魚住さん!」
「騒がしいな…」
「『すいません…』」
もうすぐ部活が始まるから怒られて当然だけど、何かコッシーって腹立つんだよな…
今度は、彰くんがやってきて、
「コッシー、いい加減、諦めろって」
『諦める?』
「そう、名前ちゃんも俺にしといたほうがいいんじゃない?」
「おい、仙道!」
コッシーはイライラしているし、彰くんは頭の後ろに手を組んで嬉しそうにしているし訳が分からない。
『彰くんの方がいいって何?』
「ははっ!そういう鈍いとこがいいんだよな。コッシーにはもったいないなぁ~」
「彰くんって呼ばれて、デレデレすんな!」
私の頭の中ははてなマークでいっぱいだ。
『さっきから、全然わかんないんだけど…』
「名前ちゃんとコッシーは両想い、だろ?」
「せ、仙道!何つうこというんだよ!」
「あれ?違うんだっけ?」
『あ、あ、彰くん!?』
突然言われて、私はしどろもどろだ。
だって、コッシーのこと好きだなんて考えたこともなかったから。
でも、確かにコッシーとこうやって喧嘩するけど、本気で嫌いだなんて思ったことはなくて…ということは、好きってこと!!??
「バカは、仙道の言ったこと気にすんなよ!」
コッシーは、私の顔を見ないで早口でまくし立てるけれど、どこかその顔は赤らんでいて、私は余計に混乱する。
『そっちのバカは、彰くんが言ったことどう思ってんのよ!?』
「あーー!!こんなとこで言えるわけねぇだろ!部活終わるまで見て待ってろよ!一緒に帰るぞ!!」
「お、コッシー!いいねぇ」
嬉しそうな彰くんの背中を押しながら、コッシーは部活に行ってしまった。
残された私は、結局、コッシーに言われた通り体育館の扉から、汗を流すコッシーだけを目で追い続けてしまったのだった。
***
2022.10.8.
バカバカ言い合いさせたいだけの話。