◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*048:空気のような存在*森重寛*
高校生、クラスメイト。付き合ってません。
隣りの席の森重寛。
人一倍デカい身体をした坊主頭で、正直、ちょっと苦手だ。
まあ、あっちにとって私のことは空気のような存在で眼中にないだろうけれど。
授業中は基本的に居眠りしていて、体育の時はちょっとだけ元気だけれど、バスケ部での活躍が無かったら、絶対留年すると思う。
退屈な世界史の授業中、今日は珍しく起きていて、森重は背中を丸めて頬杖をつき、気怠そうに黒板を見つめている。
ただ、起きているだけだというのに、彼の存在が気になって仕方がない。
自分のダメさ加減にため息をつき、授業の板書しようとシャープペンシルをノートに置いた瞬間、芯がポキっと折れてしまった。
カチカチとシャーペンをノックするけれど、シャー芯切れだ。
しかも筆箱の中を探したけれど、替えのシャー芯を忘れてしまったようだ。
「貸してやる」
ぬっと伸びてきたでかい手から、替えのシャー芯の容器が現れた。
『ひぃ…!』
まさか私に話しかけてくるなんて露にも思っていなかったから、変な声が出る。
慌てて口を押えて平静を装う。
『ありがとう』
小声で伝えたお礼は、はたして彼の耳に入っているだろうか…?
一本だけシャー芯をもらって、彼へと返却した。
「ん」
一言だけ言うと、彼は筆箱にしまっている。
その手元を見れば、森重のノートにはこじんまりした字が書かれている。
このでかい手でこんな小さい字を書いてるのだと思うとなんだか急に可愛い奴だと思えてきてしまう。
その文字が気になって仕方がない私は、森重がちまちまと板書をしていくのをちらちらと見てしまう。
きっと小さい私のことなんて、気付いていないだろうから…とたかをくくる。
授業が終わってから、
「おまえ、俺のこと見すぎ…」
ぼそっと声を掛けられて、私は顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなる。
『ご、ゴメン…』
「ま、いいけど」
森重寛が私のことを認識していたことに戸惑いを隠せない。
その後、2-3言会話を交わしたけれど、やっぱり私の名前を覚えていない気がしてならない。
森重にとって、空気中の酸素みたいに無かったら死んじゃうくらいの存在になりたい……なんて思う日が来ることになるのは、今の私は知らない。
***
2023.9.26.
森重の字が小さくて可愛かったら萌える妄想。
高校生、クラスメイト。付き合ってません。
隣りの席の森重寛。
人一倍デカい身体をした坊主頭で、正直、ちょっと苦手だ。
まあ、あっちにとって私のことは空気のような存在で眼中にないだろうけれど。
授業中は基本的に居眠りしていて、体育の時はちょっとだけ元気だけれど、バスケ部での活躍が無かったら、絶対留年すると思う。
退屈な世界史の授業中、今日は珍しく起きていて、森重は背中を丸めて頬杖をつき、気怠そうに黒板を見つめている。
ただ、起きているだけだというのに、彼の存在が気になって仕方がない。
自分のダメさ加減にため息をつき、授業の板書しようとシャープペンシルをノートに置いた瞬間、芯がポキっと折れてしまった。
カチカチとシャーペンをノックするけれど、シャー芯切れだ。
しかも筆箱の中を探したけれど、替えのシャー芯を忘れてしまったようだ。
「貸してやる」
ぬっと伸びてきたでかい手から、替えのシャー芯の容器が現れた。
『ひぃ…!』
まさか私に話しかけてくるなんて露にも思っていなかったから、変な声が出る。
慌てて口を押えて平静を装う。
『ありがとう』
小声で伝えたお礼は、はたして彼の耳に入っているだろうか…?
一本だけシャー芯をもらって、彼へと返却した。
「ん」
一言だけ言うと、彼は筆箱にしまっている。
その手元を見れば、森重のノートにはこじんまりした字が書かれている。
このでかい手でこんな小さい字を書いてるのだと思うとなんだか急に可愛い奴だと思えてきてしまう。
その文字が気になって仕方がない私は、森重がちまちまと板書をしていくのをちらちらと見てしまう。
きっと小さい私のことなんて、気付いていないだろうから…とたかをくくる。
授業が終わってから、
「おまえ、俺のこと見すぎ…」
ぼそっと声を掛けられて、私は顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなる。
『ご、ゴメン…』
「ま、いいけど」
森重寛が私のことを認識していたことに戸惑いを隠せない。
その後、2-3言会話を交わしたけれど、やっぱり私の名前を覚えていない気がしてならない。
森重にとって、空気中の酸素みたいに無かったら死んじゃうくらいの存在になりたい……なんて思う日が来ることになるのは、今の私は知らない。
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2023.9.26.
森重の字が小さくて可愛かったら萌える妄想。