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*042:向日葵*河田雅史*
付き合ってます。社パロ。河田家に行った後の話。
今年の夏の帰省は、特別だった。
彼女を初めて連れて実家へと帰ったのだ。
両親も弟も、彼女の名前を歓迎してくれて、彼女も俺の実家を楽しんでくれたようでほっとしている。
俺の家族は皆身体が大きいし、よく食べるから、その姿に圧倒されたであろうことは想像に難くない。
それに、関東育ちの彼女が秋田弁を聞き取って意味を理解するのも少々大変だっただろう。
『すごく素敵なお家で、私、また遊びに来ても良いですか?』と帰り際に言った言葉は、お世辞が入っているにしても、半分くらいは本当だったら良いなと思っている。
母親は「泊まっていったらいいのに…」といったけれど、さすがに初対面、しかも結婚を前提に付き合っているとはいえまだ婚約もこれからという状態で、実家に泊まるのは彼女にも負担が大きすぎる。
秋田県内で一泊して、同棲している自宅に帰る予定にしているから、15時ごろには実家を出発した。
車の助手席に彼女を乗せて、秋田の山道を走る。
彼女は、さすがに疲れたのか助手席でうとうとしている。
途中、道の駅で休憩することにして車を止めた。
車のエンジンが止まったのに気が付いた名前は、薄目を開けるが、まだまだ眠そうだ。
「トイレ休憩。飲みもんも買ってくるから、寝ててくれ」
『うん、ありがと』
車から降り、凝り固まった背中をググっと伸ばす。
大きな看板には、この道の駅の横には広大な向日葵畑があるらしい。
すでに夕方で入場は出来ないようだが、まさに今が見ごろなのだろう。
トイレを済ませて、売店を覗けば、お土産物や特産物や地場野菜と共に向日葵の花や種も売られている。
今戻ったらまた起こしてしまうだろうからと、少し物色することにする。
もうすぐ閉店のようで、切り花になった向日葵は1本だけ、ぽつんと残っている。
その前には、向日葵の花言葉というポップが置かれている。
・1本…「一目ぼれ」「あなたが私の運命の人」
・3本…「愛の告白」「あなたを愛しています」
・4本…「あなたに一生の愛を捧げます」
・6本…「あなたに夢中」
・7本…「密かな愛」
・8本…「あなたの思いやりに感謝します」
・9本…「いつまでも一緒にいてほしい」
・11本…「最愛」「あなたは私の最愛の人」
・12本…「私の恋人(妻)になってください」
・40本…「あなたに永遠の愛を誓います」
・99本…「永遠の愛」「ずっと一緒にいてください」
・108本…「私と結婚してください」
・999本…「何度生まれ変わっても私はあなたを愛します」
愛の告白やプロポーズに向日葵はいかがですか?
という文言と共に乗せられたその言葉はどれも俺には似合わないほどロマンチックだ。
けれど、一本だけ残った向日葵を置いておくのも可愛そうで、少し悩んだ末に俺は、購入することにした。
会計時に新聞紙で包まれた向日葵はロマンチックさは大分減っているけれど、俺にぴったりな気がしてくる。
一本の向日葵の花言葉、「あなたが私の運命の人」を忘れないよう頭の中で何度も反復する。
全部は覚えきらないけれど、108本と999本も頭の中に。
108本の向日葵と共にプロポーズするのは、さすがに似合わないだろうか?
いつかは、999本の向日葵だって渡したいなんて考えているオレもいる。
今はまだ一本の向日葵しか渡せないけれど、なんだかこの花が俺たちの特別な花になりそうな予感に俺は嬉しくなるのだった。
***
2023.9.27.
付き合ってます。社パロ。河田家に行った後の話。
今年の夏の帰省は、特別だった。
彼女を初めて連れて実家へと帰ったのだ。
両親も弟も、彼女の名前を歓迎してくれて、彼女も俺の実家を楽しんでくれたようでほっとしている。
俺の家族は皆身体が大きいし、よく食べるから、その姿に圧倒されたであろうことは想像に難くない。
それに、関東育ちの彼女が秋田弁を聞き取って意味を理解するのも少々大変だっただろう。
『すごく素敵なお家で、私、また遊びに来ても良いですか?』と帰り際に言った言葉は、お世辞が入っているにしても、半分くらいは本当だったら良いなと思っている。
母親は「泊まっていったらいいのに…」といったけれど、さすがに初対面、しかも結婚を前提に付き合っているとはいえまだ婚約もこれからという状態で、実家に泊まるのは彼女にも負担が大きすぎる。
秋田県内で一泊して、同棲している自宅に帰る予定にしているから、15時ごろには実家を出発した。
車の助手席に彼女を乗せて、秋田の山道を走る。
彼女は、さすがに疲れたのか助手席でうとうとしている。
途中、道の駅で休憩することにして車を止めた。
車のエンジンが止まったのに気が付いた名前は、薄目を開けるが、まだまだ眠そうだ。
「トイレ休憩。飲みもんも買ってくるから、寝ててくれ」
『うん、ありがと』
車から降り、凝り固まった背中をググっと伸ばす。
大きな看板には、この道の駅の横には広大な向日葵畑があるらしい。
すでに夕方で入場は出来ないようだが、まさに今が見ごろなのだろう。
トイレを済ませて、売店を覗けば、お土産物や特産物や地場野菜と共に向日葵の花や種も売られている。
今戻ったらまた起こしてしまうだろうからと、少し物色することにする。
もうすぐ閉店のようで、切り花になった向日葵は1本だけ、ぽつんと残っている。
その前には、向日葵の花言葉というポップが置かれている。
・1本…「一目ぼれ」「あなたが私の運命の人」
・3本…「愛の告白」「あなたを愛しています」
・4本…「あなたに一生の愛を捧げます」
・6本…「あなたに夢中」
・7本…「密かな愛」
・8本…「あなたの思いやりに感謝します」
・9本…「いつまでも一緒にいてほしい」
・11本…「最愛」「あなたは私の最愛の人」
・12本…「私の恋人(妻)になってください」
・40本…「あなたに永遠の愛を誓います」
・99本…「永遠の愛」「ずっと一緒にいてください」
・108本…「私と結婚してください」
・999本…「何度生まれ変わっても私はあなたを愛します」
愛の告白やプロポーズに向日葵はいかがですか?
という文言と共に乗せられたその言葉はどれも俺には似合わないほどロマンチックだ。
けれど、一本だけ残った向日葵を置いておくのも可愛そうで、少し悩んだ末に俺は、購入することにした。
会計時に新聞紙で包まれた向日葵はロマンチックさは大分減っているけれど、俺にぴったりな気がしてくる。
一本の向日葵の花言葉、「あなたが私の運命の人」を忘れないよう頭の中で何度も反復する。
全部は覚えきらないけれど、108本と999本も頭の中に。
108本の向日葵と共にプロポーズするのは、さすがに似合わないだろうか?
いつかは、999本の向日葵だって渡したいなんて考えているオレもいる。
今はまだ一本の向日葵しか渡せないけれど、なんだかこの花が俺たちの特別な花になりそうな予感に俺は嬉しくなるのだった。
***
2023.9.27.