◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
*037:噂*夢主ちゃんは晴子ちゃん、たっちゃんと幼馴染みの高1。
付き合っていない夢主ちゃんの片思い。ラブコメ?
「ねぇ、盗撮する柔道部の先輩いるらしいよ…」
「えー、ヤバ…」
あーあ、また噂されてる。
しかも、悪い意味で。
全く…たっちゃんは、晴子のことが好きすぎて異様な行動に出ちゃうんだから…
純粋に好きな人をずっと見ていたい気持ちが我慢できず、犯罪紛いのことをしてしまうのがたっちゃんなのだ。
柔道をしているからがたいも良く、顔だって悪くないんだから寡黙な柔道男でいれば確実にモテるのに…
まぁ、私はそんなたっちゃんの世話を焼くのは嫌いじゃない。
二学年上のたっちゃんとやっと一緒の高校に通えるのが嬉しくて仕方ない。
女子の柔道部がなくてもたっちゃんがいればいい。
今日だって、お弁当忘れたからと届ける役目を青田のおばさんから頼まれた。
とはいえ、三年生の教室へ一人で行くのは緊張する。
晴子を誘おうかとも考えたけれど、好きな子が教室に来たからとまた変な行動に出られても困るから一人で向かう。
『すいません。青田先輩を…』
「青田だって?おい、青田~!一年の女子だぞ」
「なに!?晴子ちゃんか!……って苗字か、どうした?」
たっちゃんのクラスの先輩達から容赦ない視線を感じるし、晴子じゃなくてがっかりした様子だし、早くここを去りたい気持ちを必至に隠して明るく言う。
『たっちゃん!私で残念でした。おばさんから預かったお弁当』
「あ?そうか、悪かったな」
『たっちゃん、しっかりしてよね!柔道部の主将なんでしょ?』
「まあな。苗字こそ、柔道はいいのか?」
『道場で稽古つけてもらうし、湘北にきたのはたっちゃんの全国制覇を応援するためだから!』
「そうか」
にこりと笑ったたっちゃんはカッコいい。
ドキッとしてしまっても望みが無いことは分かっている。
ここにいても仕方ないし早く教室へ戻ろう……と思っていると、たっちゃんのお友達らしき先輩が、
「青田!彼女か?」
なんて声をかけてきた。
「ち、違う!彼女はだな…幼馴染みで…」
もうこれ以上惨めな気持ちになりたくなくて、教室を出ようとしているのに、たっちゃんは私の肩を少し強引に掴んでクラスメイトの方へ向かせようとした。
気落ちしていた私は、たっちゃんに後手を取られたと錯覚してしまい、その腕を掴んで投げ飛ばしてしまった。
しまったと思ったときにはもう遅く、たっちゃんは綺麗な受け身で投げられた。
『ご、ごめんなさい!』
混乱した私は、必至に自分の願望教室まで駆け戻ることしかできなかった。
「どうしたの?」
晴子が声をかけてくれたので事の顛末を話した。
「たっちゃんは柔道部だし大丈夫よぉ」
呑気な晴子の声に幾分かほっとする。
またあらぬ噂がたってしまい、全然大丈夫じゃ無くなることになるなんて、このときの私は知らない。
***
2022.11.02.
付き合っていない夢主ちゃんの片思い。ラブコメ?
「ねぇ、盗撮する柔道部の先輩いるらしいよ…」
「えー、ヤバ…」
あーあ、また噂されてる。
しかも、悪い意味で。
全く…たっちゃんは、晴子のことが好きすぎて異様な行動に出ちゃうんだから…
純粋に好きな人をずっと見ていたい気持ちが我慢できず、犯罪紛いのことをしてしまうのがたっちゃんなのだ。
柔道をしているからがたいも良く、顔だって悪くないんだから寡黙な柔道男でいれば確実にモテるのに…
まぁ、私はそんなたっちゃんの世話を焼くのは嫌いじゃない。
二学年上のたっちゃんとやっと一緒の高校に通えるのが嬉しくて仕方ない。
女子の柔道部がなくてもたっちゃんがいればいい。
今日だって、お弁当忘れたからと届ける役目を青田のおばさんから頼まれた。
とはいえ、三年生の教室へ一人で行くのは緊張する。
晴子を誘おうかとも考えたけれど、好きな子が教室に来たからとまた変な行動に出られても困るから一人で向かう。
『すいません。青田先輩を…』
「青田だって?おい、青田~!一年の女子だぞ」
「なに!?晴子ちゃんか!……って苗字か、どうした?」
たっちゃんのクラスの先輩達から容赦ない視線を感じるし、晴子じゃなくてがっかりした様子だし、早くここを去りたい気持ちを必至に隠して明るく言う。
『たっちゃん!私で残念でした。おばさんから預かったお弁当』
「あ?そうか、悪かったな」
『たっちゃん、しっかりしてよね!柔道部の主将なんでしょ?』
「まあな。苗字こそ、柔道はいいのか?」
『道場で稽古つけてもらうし、湘北にきたのはたっちゃんの全国制覇を応援するためだから!』
「そうか」
にこりと笑ったたっちゃんはカッコいい。
ドキッとしてしまっても望みが無いことは分かっている。
ここにいても仕方ないし早く教室へ戻ろう……と思っていると、たっちゃんのお友達らしき先輩が、
「青田!彼女か?」
なんて声をかけてきた。
「ち、違う!彼女はだな…幼馴染みで…」
もうこれ以上惨めな気持ちになりたくなくて、教室を出ようとしているのに、たっちゃんは私の肩を少し強引に掴んでクラスメイトの方へ向かせようとした。
気落ちしていた私は、たっちゃんに後手を取られたと錯覚してしまい、その腕を掴んで投げ飛ばしてしまった。
しまったと思ったときにはもう遅く、たっちゃんは綺麗な受け身で投げられた。
『ご、ごめんなさい!』
混乱した私は、必至に自分の願望教室まで駆け戻ることしかできなかった。
「どうしたの?」
晴子が声をかけてくれたので事の顛末を話した。
「たっちゃんは柔道部だし大丈夫よぉ」
呑気な晴子の声に幾分かほっとする。
またあらぬ噂がたってしまい、全然大丈夫じゃ無くなることになるなんて、このときの私は知らない。
***
2022.11.02.