◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*036:オルゴール*藤真健司*
同級生、付き合ってます。
「お、これ!学校で作ったやつ」
健司は私の部屋に入ってすぐに中学校の卒業制作で作ったオルゴールを手に取った。
木箱を彫って着色したそのオルゴールは、売り物みたいにオシャレではないし、特別上手に出来た訳ではないけれど、何となく捨てられなくて部屋に飾ってあったのだ。
背景と化していたオルゴールは少しホコリを被っていて、健司の手によって久しぶりに日の目を見ている。
『そう、卒業記念のやつ。健司はどんなの作ったの?』
「忘れちまったなー。っつうかどこやったか分かんねぇ」
『ふふ、健司らしい』
健司がねじを回したので、優しい音色が部屋に響く。
数年前に流行ったJ-POPのメロディーが懐かしい。
「でも、これと同じ曲だった」
『そうなの?これ、女子に人気の曲で男子で選んだ子、うちのクラスではいなかったよ…』
「なんでか、これが良かったんだよ」
再びねじを回して、木箱のオルゴールを机に置いた。
音に合わせて一緒に歌詞を口ずさむ。
健司は自分もオルゴールの音色として選んだ曲なのに歌詞はうろ覚えで、時々間違えて歌うから、面白くって仕方がない。
一応、ラブソングなんだけど、甘い雰囲気とは程遠い。
オルゴールが奏でる音は徐々にゆっくりになって、止まった。
『健司、この曲本当に好きだった?』
「好きだけど、歌詞までは覚えないだろ?特に二番の歌詞とか」
『そんなことないよ~、カラオケとかで歌わない?』
「カラオケ、行く暇ねぇしなぁ」
『今から行く?』
久しぶりにデートが出来る時間、私の家だけじゃもったいないと思っていたところだ。
「いや、もうちょっと…」
健司は私を手招きして、自分の隣りに座らせる。
座った私の肩に寄りかかるように頭が乗せられ、手を握られた。
「こうして、のんびりしていたいんだけど、いいか?」
『もちろん』
急に甘い雰囲気になって、私の体温はぶわっと上昇する。
肩が軽くなったと思ったら、健司のきれいな顔が目の前に迫る。
目を閉じれば、私の唇にむにっと健司の唇が当たる。
今日は、いつも忙しい健司とのデート、お家でイチャイチャ過ごすのももちろん悪くない。
***
2023.9.27.
藤真くんは学校の製作物とかは高確率で壊しちゃってたから、大事なものはお母さんが隠してる…という背景まで妄想してます。
同級生、付き合ってます。
「お、これ!学校で作ったやつ」
健司は私の部屋に入ってすぐに中学校の卒業制作で作ったオルゴールを手に取った。
木箱を彫って着色したそのオルゴールは、売り物みたいにオシャレではないし、特別上手に出来た訳ではないけれど、何となく捨てられなくて部屋に飾ってあったのだ。
背景と化していたオルゴールは少しホコリを被っていて、健司の手によって久しぶりに日の目を見ている。
『そう、卒業記念のやつ。健司はどんなの作ったの?』
「忘れちまったなー。っつうかどこやったか分かんねぇ」
『ふふ、健司らしい』
健司がねじを回したので、優しい音色が部屋に響く。
数年前に流行ったJ-POPのメロディーが懐かしい。
「でも、これと同じ曲だった」
『そうなの?これ、女子に人気の曲で男子で選んだ子、うちのクラスではいなかったよ…』
「なんでか、これが良かったんだよ」
再びねじを回して、木箱のオルゴールを机に置いた。
音に合わせて一緒に歌詞を口ずさむ。
健司は自分もオルゴールの音色として選んだ曲なのに歌詞はうろ覚えで、時々間違えて歌うから、面白くって仕方がない。
一応、ラブソングなんだけど、甘い雰囲気とは程遠い。
オルゴールが奏でる音は徐々にゆっくりになって、止まった。
『健司、この曲本当に好きだった?』
「好きだけど、歌詞までは覚えないだろ?特に二番の歌詞とか」
『そんなことないよ~、カラオケとかで歌わない?』
「カラオケ、行く暇ねぇしなぁ」
『今から行く?』
久しぶりにデートが出来る時間、私の家だけじゃもったいないと思っていたところだ。
「いや、もうちょっと…」
健司は私を手招きして、自分の隣りに座らせる。
座った私の肩に寄りかかるように頭が乗せられ、手を握られた。
「こうして、のんびりしていたいんだけど、いいか?」
『もちろん』
急に甘い雰囲気になって、私の体温はぶわっと上昇する。
肩が軽くなったと思ったら、健司のきれいな顔が目の前に迫る。
目を閉じれば、私の唇にむにっと健司の唇が当たる。
今日は、いつも忙しい健司とのデート、お家でイチャイチャ過ごすのももちろん悪くない。
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2023.9.27.
藤真くんは学校の製作物とかは高確率で壊しちゃってたから、大事なものはお母さんが隠してる…という背景まで妄想してます。