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*026:待ち合わせ*仙道彰*
高校生、付き合ってません。
とまさんのイラストをお借りして、お話書かせていただきました!
ありがとうございます。
今日も仙道くんに会えたらいいな…って、休み時間に移動教室でもトイレに行きたい訳でもないけれど廊下に出る。
仙道くんのツンツン頭が見えたから、嬉しくなって、スキップしたくなるのを我慢して、仙道くんの方へ向かってとことこと歩く。
仙道くんも私に気づいてくれたみたいで、いつもの階段前で合流した。
『仙道くん!』
「よぉ!元気?」
今日もとびきりの笑顔を見せてくれる仙道くんが眩しい。
『もちろん!仙道くんはバスケ、どう?』
「んー、まあまあ」
『ってことは、絶好調だね』
くすくすと笑いあう声が思いのほか響いてしまい、ドンピシャのタイミングでお互い目を見合わせて一瞬止まる。
そしてまた、ふわっと空気が緩んでお互いに笑いあう。
何気ない瞬間を、学校一の人気者の仙道くんと共有できるのは本当に贅沢だ。
仙道くんとは2年生になってクラスが別々になってしまったけれど、毎日のようにこの階段前で顔を合わせている。
お互い待ち合わせの約束をしている訳ではないし、会っても挨拶をして2-3言交わすだけだけれど、習慣のようになっているこの関係がずっと続けばいいな…と願っているだけだ。
友だちは、「仙道彰があんなとびっきりの笑顔を向ける相手は、名前だけだよ」なんて言ってくれるけれど、密かな恋心をオープンにするつもりは毛頭にない。
今日も会えたから、良い一日だと教室に戻ろうとすると、
「あのさ……」
仙道くんにしては珍しく言い淀みながらも、言葉をつづけた。
「毎日こうやって会って、俺に笑顔向けてくれるの、勘違いしちゃっていいかな…?」
『勘違い…?』
「まどろっこしいな…俺のこと、好きだからだって思っててもいい?」
私にだけ聞こえるように低く甘く囁かれて、私の頭の中は軽くパニック状態だ。
『す、き…!?』
私の密かな想いは隠しきれていなかったんだと悟り、かぁっと顔が熱くなる。
「あちゃ~、違った?」
おでこを押さえる仙道くんの可愛らしい仕草に、心臓が持ちそうにない。
『ち、違わなくないけど…待って、心の準備が…』
「良かったぁ……じゃ、また明日、ここで」
ぱぁっと明るい表情になった仙道くんは私の頭をポンと撫でて、去っていった。
私は、授業開始を告げるチャイムを聞きながら赤い顔を両手で覆いながら慌てて教室へと戻る。
授業の内容が頭に入ってくるはずもなく、いつまでも「また明日、ここで」の約束がぐるぐると頭の中にこだましていた。
***
2023.5.19.
とまさん、キャラリクエスト&イラストありがとうございます!!
高校生、付き合ってません。
とまさんのイラストをお借りして、お話書かせていただきました!
ありがとうございます。
今日も仙道くんに会えたらいいな…って、休み時間に移動教室でもトイレに行きたい訳でもないけれど廊下に出る。
仙道くんのツンツン頭が見えたから、嬉しくなって、スキップしたくなるのを我慢して、仙道くんの方へ向かってとことこと歩く。
仙道くんも私に気づいてくれたみたいで、いつもの階段前で合流した。
『仙道くん!』
「よぉ!元気?」
今日もとびきりの笑顔を見せてくれる仙道くんが眩しい。
『もちろん!仙道くんはバスケ、どう?』
「んー、まあまあ」
『ってことは、絶好調だね』
くすくすと笑いあう声が思いのほか響いてしまい、ドンピシャのタイミングでお互い目を見合わせて一瞬止まる。
そしてまた、ふわっと空気が緩んでお互いに笑いあう。
何気ない瞬間を、学校一の人気者の仙道くんと共有できるのは本当に贅沢だ。
仙道くんとは2年生になってクラスが別々になってしまったけれど、毎日のようにこの階段前で顔を合わせている。
お互い待ち合わせの約束をしている訳ではないし、会っても挨拶をして2-3言交わすだけだけれど、習慣のようになっているこの関係がずっと続けばいいな…と願っているだけだ。
友だちは、「仙道彰があんなとびっきりの笑顔を向ける相手は、名前だけだよ」なんて言ってくれるけれど、密かな恋心をオープンにするつもりは毛頭にない。
今日も会えたから、良い一日だと教室に戻ろうとすると、
「あのさ……」
仙道くんにしては珍しく言い淀みながらも、言葉をつづけた。
「毎日こうやって会って、俺に笑顔向けてくれるの、勘違いしちゃっていいかな…?」
『勘違い…?』
「まどろっこしいな…俺のこと、好きだからだって思っててもいい?」
私にだけ聞こえるように低く甘く囁かれて、私の頭の中は軽くパニック状態だ。
『す、き…!?』
私の密かな想いは隠しきれていなかったんだと悟り、かぁっと顔が熱くなる。
「あちゃ~、違った?」
おでこを押さえる仙道くんの可愛らしい仕草に、心臓が持ちそうにない。
『ち、違わなくないけど…待って、心の準備が…』
「良かったぁ……じゃ、また明日、ここで」
ぱぁっと明るい表情になった仙道くんは私の頭をポンと撫でて、去っていった。
私は、授業開始を告げるチャイムを聞きながら赤い顔を両手で覆いながら慌てて教室へと戻る。
授業の内容が頭に入ってくるはずもなく、いつまでも「また明日、ここで」の約束がぐるぐると頭の中にこだましていた。
***
2023.5.19.
とまさん、キャラリクエスト&イラストありがとうございます!!