◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*015:片思い*宮城リョータ
高校生、文字通り一方通行の片思い。
切ないので、閲覧注意。
「アヤちゃん!」
嬉しそうにその名前を呼ぶ彼に、ズキッて心が痛む。
「忙しいんだから、後で!」
冷たくあしらわれた彼は、ちょっと不貞腐れながら私の隣の席にドカッと腰を下ろした。
「ちぇっ…」
頬杖をつきながら私の方を見たから、
『また、フラれちゃった?』
「そうなんだよぉ…」
そのままずるずると机に突っ伏すのを見ながら、『私にしなよ』って言葉を飲み込む。
そして、代わりに少しでも彼を元気づけられる言葉をひねり出す。
『バスケ部キャプテンとマネージャーって、お似合いのカップルなのにね』
「お、嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
パッと顔を上げて私に向けられたその笑顔は、今だけは私のもの?
後から空しくなるだけって分かっていても、彼の笑顔に勘違いしたくなってしまう。
まったくやっかいな恋心だ。
インターハイに出場するようなバスケ部のキャプテンで、勉強の方は全然だけど、オシャレでけんかも強い。
それでいて、親しみやすいちょっとお調子者なところもあって…
好きなところを上げたらキリがないくらいだ。
「苗字ちゃんみたいな子を好きになれればいいのにな…」
『……っ!?…どういう、こと?』
「変なこと言ってゴメン…」
『ほら、彩子ちゃんが戻ってきたよ』
前は、彩子ちゃんと付き合えないからって色々な女の子に告白しまくっていたというのも噂で聞いたことがある。
だから真に受けちゃいけない。
もし、告白されたら……そんなたらればもむなしいだけ。
「アヤちゃーん!」
嬉しそうに席を立って、彼は大好きな彼女のもとへ飛ぶようにかけていく。
私なんかのことはすっかり忘れたみたいに。
はぁ~っと大げさにため息をついて、私は机に突っ伏して寝たふりをするしかなかった。
***
2022.9.24.
高校生、文字通り一方通行の片思い。
切ないので、閲覧注意。
「アヤちゃん!」
嬉しそうにその名前を呼ぶ彼に、ズキッて心が痛む。
「忙しいんだから、後で!」
冷たくあしらわれた彼は、ちょっと不貞腐れながら私の隣の席にドカッと腰を下ろした。
「ちぇっ…」
頬杖をつきながら私の方を見たから、
『また、フラれちゃった?』
「そうなんだよぉ…」
そのままずるずると机に突っ伏すのを見ながら、『私にしなよ』って言葉を飲み込む。
そして、代わりに少しでも彼を元気づけられる言葉をひねり出す。
『バスケ部キャプテンとマネージャーって、お似合いのカップルなのにね』
「お、嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
パッと顔を上げて私に向けられたその笑顔は、今だけは私のもの?
後から空しくなるだけって分かっていても、彼の笑顔に勘違いしたくなってしまう。
まったくやっかいな恋心だ。
インターハイに出場するようなバスケ部のキャプテンで、勉強の方は全然だけど、オシャレでけんかも強い。
それでいて、親しみやすいちょっとお調子者なところもあって…
好きなところを上げたらキリがないくらいだ。
「苗字ちゃんみたいな子を好きになれればいいのにな…」
『……っ!?…どういう、こと?』
「変なこと言ってゴメン…」
『ほら、彩子ちゃんが戻ってきたよ』
前は、彩子ちゃんと付き合えないからって色々な女の子に告白しまくっていたというのも噂で聞いたことがある。
だから真に受けちゃいけない。
もし、告白されたら……そんなたらればもむなしいだけ。
「アヤちゃーん!」
嬉しそうに席を立って、彼は大好きな彼女のもとへ飛ぶようにかけていく。
私なんかのことはすっかり忘れたみたいに。
はぁ~っと大げさにため息をついて、私は机に突っ伏して寝たふりをするしかなかった。
***
2022.9.24.