◆◇◆シンプル・100のお題◆◇◆
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*013:眼鏡*木暮公延
高校生、両片思いです。
『木暮くんの眼鏡って度が強い?』
「どうかな?かけてみる?」
『いいの?ありがとう!』
「お礼言われることじゃないって」
隣の席の木暮くんは、なんてことないように貸してくれるけれど、眼鏡を外した姿がイケメンだって知ってる私はドキドキしながら受け取った。
眼鏡を外した姿をじっくり見たいけれど、じろじろ見る勇気はなくて、すぐに借りた眼鏡をそっとかけてみる。
「うわっ、ぼやける…」
木暮くんの眼鏡は思った以上に度が強くて、裸眼の私にとっては周りがぼんやり見えて、頭がくらっとしてきたから、すぐにかけていた眼鏡を外した。
まだ、目が何だか変な気がして、目を2,3回しぱしぱさせていれば、
「大丈夫か?」
木暮くんが私の顔を覗き込んでくるから、慌てて距離を取る。
メガネを外したままの姿で、距離を詰められるのは心臓に悪すぎる。
『う、うん!もう平気!!』
「よかった…」
『にしても、木暮くんって視力悪いんだねぇ』
何とか話をつなぐけれど、心臓はドキドキしっぱなしだ。
木暮くんは、私が返した眼鏡を見つめたまま中々かけようとはしない。
「昔から視力、悪いんだよ……何か苗字がかけた眼鏡かけるの、緊張するな…」
『それってどういう?』
二人に妙な緊張感が流れる。
もしかして、私も木暮くんも同じ気持ちでいる…?
それを確認するために何か言葉を発したいけれど、何て言えばいいのか分からない。
お互い無言のまま、授業を開始するチャイムがなってしまい、木暮くんは眼鏡をかけた。
ほっとしたような残念なような気持ちのまま、この日の授業は全く頭に入らなかったのだった。
***
2022.5.10.
高校生、両片思いです。
『木暮くんの眼鏡って度が強い?』
「どうかな?かけてみる?」
『いいの?ありがとう!』
「お礼言われることじゃないって」
隣の席の木暮くんは、なんてことないように貸してくれるけれど、眼鏡を外した姿がイケメンだって知ってる私はドキドキしながら受け取った。
眼鏡を外した姿をじっくり見たいけれど、じろじろ見る勇気はなくて、すぐに借りた眼鏡をそっとかけてみる。
「うわっ、ぼやける…」
木暮くんの眼鏡は思った以上に度が強くて、裸眼の私にとっては周りがぼんやり見えて、頭がくらっとしてきたから、すぐにかけていた眼鏡を外した。
まだ、目が何だか変な気がして、目を2,3回しぱしぱさせていれば、
「大丈夫か?」
木暮くんが私の顔を覗き込んでくるから、慌てて距離を取る。
メガネを外したままの姿で、距離を詰められるのは心臓に悪すぎる。
『う、うん!もう平気!!』
「よかった…」
『にしても、木暮くんって視力悪いんだねぇ』
何とか話をつなぐけれど、心臓はドキドキしっぱなしだ。
木暮くんは、私が返した眼鏡を見つめたまま中々かけようとはしない。
「昔から視力、悪いんだよ……何か苗字がかけた眼鏡かけるの、緊張するな…」
『それってどういう?』
二人に妙な緊張感が流れる。
もしかして、私も木暮くんも同じ気持ちでいる…?
それを確認するために何か言葉を発したいけれど、何て言えばいいのか分からない。
お互い無言のまま、授業を開始するチャイムがなってしまい、木暮くんは眼鏡をかけた。
ほっとしたような残念なような気持ちのまま、この日の授業は全く頭に入らなかったのだった。
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2022.5.10.