Heartful First Year【藤真健司】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『可愛いなぁ…』
その小さな独り言で俺は目が覚めた。
カーテンの隙間から漏れる光に朝だと分かったけれど、わざと寝たふりをすることにした。
『昨日の夜はあんなに男らしかったのに…』
咲はそう言って、寝返りを打って反対側を向いたようだ。
発言に誤解のないようにしておくが、別に厭らしいことをした訳じゃねぇ…
ダイエットしたいと言い出した咲に付き合って、ただ一緒に筋トレしただけだ。
『あんなにバスケ上手くてカッコいいし、寝顔は綺麗で可愛いし…もうどうしたらいいんだろ…』
思ったことが全部口から出ているのに気付いているのだろうか…?
咲は向こう側を向いているから、こっそり薄目を開けて様子をうかがえば、もぞもぞと悶えているようだ。
昨夜、腹筋や腕立て伏せをしただけで、スゴいだのカッコいいだの自分の筋トレそっちのけで誉められたたことを思い出す。
そして、咲はもこもこのパジャマで、出来ないなりにも一生懸命腹筋をしていたことを思い出して俺もにやけてしまう。
何でこんなに可愛いんだ?俺の彼女は?
すぐにでもキスしてあわよくば流れに任せてあんなことまでしてしまいたい気持ちを何とか押さえ込む。
『健司くん…』
俺の名前を呼んで再度、俺の方を向いたので、慌てて目を閉じる。
今度は遠慮がちに俺の前髪に触れて、ふぅ…とため息をついた。
『好き……んぅ~やっぱり恥ずかしい…』
そう呟いて、ぎゅっと布団に顔をうずめたようだ。
俺はたまらなくなって目を開けた。
「俺も…」
『お、起きてたの!?』
「可愛すぎるの反則…」
俺は寝起きの少しかすれた声で、声をかける。
『どこから聞いてたの?』
「んー、秘密」
『恥ずかしすぎる!起きてるなら言ってくれればいいのに…』
咲は、ガバっと布団を頭からかぶって隠れてしまった。
「可愛いこと言ってるからつい…」
咲は、布団の中で何かもごもごと言っているけれど、聞き取れない。
『可愛くない…』
はっきり聞こえたそのセリフにすっかりご機嫌を損ねてしまったらしいと悟るけれど、どうしていいか分からないまま、思案していると、俺はひらめいた。
俺は黙って起き上がり、咲の見えないところで、「よしっ!」と動き始める。
その不穏な様子に咲も気になり始めたようで、もぞもぞと動いていた布団の動きが止まり、布団の中からこちらを伺おうか迷っているような気配がする。
「咲、見てくれよ!」
そう声をかけると、布団から顔を出した咲は、
『んぎゃ!』
そう一言叫んでまた布団の中にもぐりこんでしまった。
俺は床の上で上半身で腹筋してみたけれど、変だっただろうか…?
「なぁ、昨日、カッコイイって言ってくれてたからやってみたけどダメか?」
『は…裸は…』
「下も脱ぐか?」
『む、無理ぃ…』
布団の中から声が聞こえる。
もうちょっとこの身体にも見慣れてもらいたいんだけどな…
少し意地悪な気持ちになって、上半身裸のまま咲の布団に潜り込もうと、丸まった布団の端をちょいっと持ち上げる。
「寒いから、暖めてくれねぇ…?」
『け、健司くん!?』
後ろから抱き締めるような形でやや強引に布団に入る。
『口から心臓出そう…』
「俺の口で出ないように塞ごうか?」
『…バカ、恥ずかしいこと言わないでよ…』
「ごめん…咲が可愛すぎてつい…」
俺は可愛い彼女をぎゅっと抱き締めた。
素肌にモコモコのパジャマの質感ががダイレクトに感じられて気持ちいい。
しばらくすると、遠慮がちに俺の腕に触れてきたので、改めて自分の気持ちを口にする。
「咲、大好き」
恥ずかしがりやの彼女は、腕に触れていた手を引っ込めて顔を被ってしまうけれどコクンと大きく頷いてくれた。
***
2022.3.16.
お題ガチャより
「朝、ふじまくんの寝顔を眺めて可愛いなぁと微笑むヒロイン。昨日の夜はあんなに男らしかったのにな、と思い出すとドキドキしてきてしまって悶えるヒロインを、いつ起きて襲ってしまおうか寝たふりしながら考えるふじまくん。」
その小さな独り言で俺は目が覚めた。
カーテンの隙間から漏れる光に朝だと分かったけれど、わざと寝たふりをすることにした。
『昨日の夜はあんなに男らしかったのに…』
咲はそう言って、寝返りを打って反対側を向いたようだ。
発言に誤解のないようにしておくが、別に厭らしいことをした訳じゃねぇ…
ダイエットしたいと言い出した咲に付き合って、ただ一緒に筋トレしただけだ。
『あんなにバスケ上手くてカッコいいし、寝顔は綺麗で可愛いし…もうどうしたらいいんだろ…』
思ったことが全部口から出ているのに気付いているのだろうか…?
咲は向こう側を向いているから、こっそり薄目を開けて様子をうかがえば、もぞもぞと悶えているようだ。
昨夜、腹筋や腕立て伏せをしただけで、スゴいだのカッコいいだの自分の筋トレそっちのけで誉められたたことを思い出す。
そして、咲はもこもこのパジャマで、出来ないなりにも一生懸命腹筋をしていたことを思い出して俺もにやけてしまう。
何でこんなに可愛いんだ?俺の彼女は?
すぐにでもキスしてあわよくば流れに任せてあんなことまでしてしまいたい気持ちを何とか押さえ込む。
『健司くん…』
俺の名前を呼んで再度、俺の方を向いたので、慌てて目を閉じる。
今度は遠慮がちに俺の前髪に触れて、ふぅ…とため息をついた。
『好き……んぅ~やっぱり恥ずかしい…』
そう呟いて、ぎゅっと布団に顔をうずめたようだ。
俺はたまらなくなって目を開けた。
「俺も…」
『お、起きてたの!?』
「可愛すぎるの反則…」
俺は寝起きの少しかすれた声で、声をかける。
『どこから聞いてたの?』
「んー、秘密」
『恥ずかしすぎる!起きてるなら言ってくれればいいのに…』
咲は、ガバっと布団を頭からかぶって隠れてしまった。
「可愛いこと言ってるからつい…」
咲は、布団の中で何かもごもごと言っているけれど、聞き取れない。
『可愛くない…』
はっきり聞こえたそのセリフにすっかりご機嫌を損ねてしまったらしいと悟るけれど、どうしていいか分からないまま、思案していると、俺はひらめいた。
俺は黙って起き上がり、咲の見えないところで、「よしっ!」と動き始める。
その不穏な様子に咲も気になり始めたようで、もぞもぞと動いていた布団の動きが止まり、布団の中からこちらを伺おうか迷っているような気配がする。
「咲、見てくれよ!」
そう声をかけると、布団から顔を出した咲は、
『んぎゃ!』
そう一言叫んでまた布団の中にもぐりこんでしまった。
俺は床の上で上半身で腹筋してみたけれど、変だっただろうか…?
「なぁ、昨日、カッコイイって言ってくれてたからやってみたけどダメか?」
『は…裸は…』
「下も脱ぐか?」
『む、無理ぃ…』
布団の中から声が聞こえる。
もうちょっとこの身体にも見慣れてもらいたいんだけどな…
少し意地悪な気持ちになって、上半身裸のまま咲の布団に潜り込もうと、丸まった布団の端をちょいっと持ち上げる。
「寒いから、暖めてくれねぇ…?」
『け、健司くん!?』
後ろから抱き締めるような形でやや強引に布団に入る。
『口から心臓出そう…』
「俺の口で出ないように塞ごうか?」
『…バカ、恥ずかしいこと言わないでよ…』
「ごめん…咲が可愛すぎてつい…」
俺は可愛い彼女をぎゅっと抱き締めた。
素肌にモコモコのパジャマの質感ががダイレクトに感じられて気持ちいい。
しばらくすると、遠慮がちに俺の腕に触れてきたので、改めて自分の気持ちを口にする。
「咲、大好き」
恥ずかしがりやの彼女は、腕に触れていた手を引っ込めて顔を被ってしまうけれどコクンと大きく頷いてくれた。
***
2022.3.16.
お題ガチャより
「朝、ふじまくんの寝顔を眺めて可愛いなぁと微笑むヒロイン。昨日の夜はあんなに男らしかったのにな、と思い出すとドキドキしてきてしまって悶えるヒロインを、いつ起きて襲ってしまおうか寝たふりしながら考えるふじまくん。」