Junkissa【水戸洋平SS】
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いつもの喫茶店のいつもの場所に座って、いつもの珈琲を飲んでため息をついた。
高校を卒業してから、手っ取り早く金を溜めようと始めたいわゆるキャバクラのボーイのバイト。
俺には意外と合っているようで、オーナーからもお店の女の子からの信頼も厚くなってきていると思っている。
お店の女の子と恋愛関係になるのはめんどくさいから、その線引きもきちんとしているつもりだ。
高校の時からしているオールバックの髪型は、店の黒服に良く似合ってると思える程に仕事になじんできている。
金をためたら、バックパッカーにでもなって、世界一周でもするかな…って漠然とした目標はあるけれど、バスケバカになった親友ほどなにかに打ち込む物があるわけではない。
そんな俺にはこの池袋の雑踏に紛れて仕事をするのが似合ってるのかもな…なんて、物思いの耽りながら煙草に火をつけた。
ふぅ…と煙を吐き出して、窓の外を見れば、出勤途中のお店の女の子が俺に手を振ってきたので、ひらひらと手を振り返して、時計を見た。
もう少ししたら、店が始まる時間だ。
煙草の火を消して、まだ温かい珈琲を飲み干した。
伝票を手に取って、レジへと向かう。
今日も会計をしてくれるのは巴里さんだ。
会計が終わると、
『お仕事いってらっしゃい』
俺の大好きな声で、微笑んでくれる。
「…行ってきます」
いつも照れが混じる声になっちまうのは許して欲しい。
さーて、ひと頑張りするかな…俺は、きらびやかなネオンの街へと向かった。
また仕事が終わったら、この店に顔を出すんだ。
『お疲れ様』の一言を聞くために。
そして、俺はまた少し照れて「ただいま」って言うんだろうな。
***
2021.10.28.
Inspired by photography
from kafkatte-sama. (カ/フェド巴/里)
Thank you very much!
高校を卒業してから、手っ取り早く金を溜めようと始めたいわゆるキャバクラのボーイのバイト。
俺には意外と合っているようで、オーナーからもお店の女の子からの信頼も厚くなってきていると思っている。
お店の女の子と恋愛関係になるのはめんどくさいから、その線引きもきちんとしているつもりだ。
高校の時からしているオールバックの髪型は、店の黒服に良く似合ってると思える程に仕事になじんできている。
金をためたら、バックパッカーにでもなって、世界一周でもするかな…って漠然とした目標はあるけれど、バスケバカになった親友ほどなにかに打ち込む物があるわけではない。
そんな俺にはこの池袋の雑踏に紛れて仕事をするのが似合ってるのかもな…なんて、物思いの耽りながら煙草に火をつけた。
ふぅ…と煙を吐き出して、窓の外を見れば、出勤途中のお店の女の子が俺に手を振ってきたので、ひらひらと手を振り返して、時計を見た。
もう少ししたら、店が始まる時間だ。
煙草の火を消して、まだ温かい珈琲を飲み干した。
伝票を手に取って、レジへと向かう。
今日も会計をしてくれるのは巴里さんだ。
会計が終わると、
『お仕事いってらっしゃい』
俺の大好きな声で、微笑んでくれる。
「…行ってきます」
いつも照れが混じる声になっちまうのは許して欲しい。
さーて、ひと頑張りするかな…俺は、きらびやかなネオンの街へと向かった。
また仕事が終わったら、この店に顔を出すんだ。
『お疲れ様』の一言を聞くために。
そして、俺はまた少し照れて「ただいま」って言うんだろうな。
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2021.10.28.
Inspired by photography
from kafkatte-sama. (カ/フェド巴/里)
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