Halloween Costume【南烈】
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今日はハロウィン。
大阪のノリか何や分らんけど、年々お祭り騒ぎが大きくなって、何と今年はこの日だけは自由に仮装して授業を受けていいことになったらしい。
学園祭も終わって、後は受験にまっしぐらな受験生たちのささやかな息抜きも兼ねているらしいが、俺はそんなイベントに興味あらへん。
バスケ部の奴らも朝練そっちのけで、準備に向かおうとしているところを、
「おまえら、仮装よりバスケや!」
なんて、キャプテンとして咎めてみるけれど、浮足立っている部員には全然響いていない。
「ノリが悪いやっちゃなぁ…そんなんや、彼女に嫌われるで~ほな、俺らは準備があるから、キャプテン一人で頑張ってや!」
「「南さん、お先、失礼しまーす!」」
岸本もさっさと朝練を切り上げ、後輩を引き連れて部室に戻っていってしまった。
部員たちの後姿の楽しそうで…羨ましい……なんてことあらへん!
俺は、一人体育館に残ってシュートを打つが、ガンっとゴールに嫌われてしまった。
部室に戻っても、あいつらの楽しそうなところに鉢合わせしたくなくて、舌打ちをして体育館の壁にもたれかかってどかっと腰を下ろした。
遠くから、「トリックオアトリート!」なんて、楽しそうな声が聞こえる。
なんや、俺一人頑なに楽しもうとしていないみたいで、モヤモヤしたまま、目を閉じた。
『…なみ……南…つよしくーん!』
いつの間にか眠ってしまっていた俺は、彼女の記念の声に目を開けようとする。
が、彼女の手に目がふさがれていて、目の前は真っ暗だ。
「…なん?」
『ふふっ…トリックオアトリート!』
手で目をふさがれたまま、そういわれても、今日という日を楽しむ気持ちはこれっぽっちもなかった俺は、お菓子なんか準備している訳がない。
「…何もないで」
『じゃあ、いたずらでーす!』
嬉しそうな声がすると、記念は俺の目から手を外した。
「何や…いたずらって…」
眩しさに目を細めていると、仮装した記念の姿が目に入る。
マントを羽織って、髪の毛はお団子にまとめており、いつもよりメイクも濃い。
マントからは、黒いストッキングを履いている足だけが見えているが…
『彼氏の南にだけ、特別やで!』
そういうと、マントの結び目をほどいて、バサッと豪快にマントを脱いだ。
ぱっと見は丈の短いチャイナ服のようだが…
「ちょ…、おま……、な、なんちゅう格好しとんねんっ」
あまりの露出の多い格好に、俺は動揺してしまう。
横から見れば、数本の紐があるだけで、太腿から腰、胸の横のラインが丸見えの格好だ。
太ももまでの黒いストッキングが余計にエロさを際立たせている。
胸元も谷間が見えとるし、こんな格好で歩こうなんて正気の沙汰やない。
『似合ってない…やろか?』
記念は、恥ずかしそうに俺を見つめた。
俺はさらの顔がかっと熱くなって、何も言えなくて、顔をそらした。
『耳まで真っ赤やで…南にだけ見てほしかってん…』
座ったままの俺に、記念の顔が近づいてくる。
後ろに逃げようにも壁に阻まれて、身動きが取れそうもない。
『お菓子の代わりに…』
その言葉の後に、頬にぷにっとした柔らかいものが触れた。
それが唇だとすぐに分かるが、記念がこんなに積極的なのは仮装しているからやろうか…
ぶちゅっと念入りに唇が押し当てられて離れると、
『着いた!仮装せえへんなら、今日一日ほっぺにキスマークつけたまんまでええんちゃう?』
いたずらっぽく笑う記念に顔を向ければ、そのエロすぎる格好から目が離せず、ごくりと生唾を飲んだ。
『ハロウィンも、ええもんやろ?』
記念は誰も来ないのをいいことに、さらに大胆に身体のラインが目立つようにポーズを決めている。
「他の奴らに絶対見せんなや…」
『うーん…お菓子もらえんかったら、見せつけたろかな…』
「それは、あかん!」
俺は体勢を入れ換えて、どんっと記念を壁に押し付けた。
「いたずらする子にはお仕置きが必要やなぁ…」
『南…!んっ…』
俺は露わになったお尻に手を添わせて、首筋にキスマークを残そうとすると、
「「「トリックオアトリート!!!」」」
ガラガラと体育館の扉が開いて、岸本たちがなだれ込んできた。
俺は慌てて、マントを拾い上げて、記念に着せようとするが間に合うわけもなく…
『やばっ…』
「最悪や…」
俺たちが顔を見合わせると、岸本はニヤニヤと近づいて、
「ほーん…お取込み中やったか?にしても大胆な格好やな~南も大喜びやな?」
岸本の嬉しそうな声に、俺はギロリとにらみを聞かせた。
「こいつの格好見たやつは、全員ぶっ殺す!」
「南くーん、不可抗力やで…堪忍してや……っぐはっ!」
俺は久しぶりに渾身の肘鉄を食らわせてやった。
バスケ部の後輩たちがドン引きするほど腫れ上がったおでこは、岸本のゾンビの衣装と相まってまるで本物みたいになった。
『ごめんなぁ…今度は二人きりになれる場所でこの格好するわぁ…』
「おん…そうしてや…」
ハロウィンを楽しむつもりは毛頭になかったが、ちょっとくらい楽しんでもええかもしれんな…
マントでチャイナ服を隠した記念を見て、にやつきそうになる顔を、バスケ部の奴らの手前、ぐっと堪えたのだった。
***
2021.10.15. Happy birthday to Tsuyoshi Minami.
Thank you for your request!
参考にした衣装はこちら!
こぼれ話→Halloween Costume【南烈】
大阪のノリか何や分らんけど、年々お祭り騒ぎが大きくなって、何と今年はこの日だけは自由に仮装して授業を受けていいことになったらしい。
学園祭も終わって、後は受験にまっしぐらな受験生たちのささやかな息抜きも兼ねているらしいが、俺はそんなイベントに興味あらへん。
バスケ部の奴らも朝練そっちのけで、準備に向かおうとしているところを、
「おまえら、仮装よりバスケや!」
なんて、キャプテンとして咎めてみるけれど、浮足立っている部員には全然響いていない。
「ノリが悪いやっちゃなぁ…そんなんや、彼女に嫌われるで~ほな、俺らは準備があるから、キャプテン一人で頑張ってや!」
「「南さん、お先、失礼しまーす!」」
岸本もさっさと朝練を切り上げ、後輩を引き連れて部室に戻っていってしまった。
部員たちの後姿の楽しそうで…羨ましい……なんてことあらへん!
俺は、一人体育館に残ってシュートを打つが、ガンっとゴールに嫌われてしまった。
部室に戻っても、あいつらの楽しそうなところに鉢合わせしたくなくて、舌打ちをして体育館の壁にもたれかかってどかっと腰を下ろした。
遠くから、「トリックオアトリート!」なんて、楽しそうな声が聞こえる。
なんや、俺一人頑なに楽しもうとしていないみたいで、モヤモヤしたまま、目を閉じた。
『…なみ……南…つよしくーん!』
いつの間にか眠ってしまっていた俺は、彼女の記念の声に目を開けようとする。
が、彼女の手に目がふさがれていて、目の前は真っ暗だ。
「…なん?」
『ふふっ…トリックオアトリート!』
手で目をふさがれたまま、そういわれても、今日という日を楽しむ気持ちはこれっぽっちもなかった俺は、お菓子なんか準備している訳がない。
「…何もないで」
『じゃあ、いたずらでーす!』
嬉しそうな声がすると、記念は俺の目から手を外した。
「何や…いたずらって…」
眩しさに目を細めていると、仮装した記念の姿が目に入る。
マントを羽織って、髪の毛はお団子にまとめており、いつもよりメイクも濃い。
マントからは、黒いストッキングを履いている足だけが見えているが…
『彼氏の南にだけ、特別やで!』
そういうと、マントの結び目をほどいて、バサッと豪快にマントを脱いだ。
ぱっと見は丈の短いチャイナ服のようだが…
「ちょ…、おま……、な、なんちゅう格好しとんねんっ」
あまりの露出の多い格好に、俺は動揺してしまう。
横から見れば、数本の紐があるだけで、太腿から腰、胸の横のラインが丸見えの格好だ。
太ももまでの黒いストッキングが余計にエロさを際立たせている。
胸元も谷間が見えとるし、こんな格好で歩こうなんて正気の沙汰やない。
『似合ってない…やろか?』
記念は、恥ずかしそうに俺を見つめた。
俺はさらの顔がかっと熱くなって、何も言えなくて、顔をそらした。
『耳まで真っ赤やで…南にだけ見てほしかってん…』
座ったままの俺に、記念の顔が近づいてくる。
後ろに逃げようにも壁に阻まれて、身動きが取れそうもない。
『お菓子の代わりに…』
その言葉の後に、頬にぷにっとした柔らかいものが触れた。
それが唇だとすぐに分かるが、記念がこんなに積極的なのは仮装しているからやろうか…
ぶちゅっと念入りに唇が押し当てられて離れると、
『着いた!仮装せえへんなら、今日一日ほっぺにキスマークつけたまんまでええんちゃう?』
いたずらっぽく笑う記念に顔を向ければ、そのエロすぎる格好から目が離せず、ごくりと生唾を飲んだ。
『ハロウィンも、ええもんやろ?』
記念は誰も来ないのをいいことに、さらに大胆に身体のラインが目立つようにポーズを決めている。
「他の奴らに絶対見せんなや…」
『うーん…お菓子もらえんかったら、見せつけたろかな…』
「それは、あかん!」
俺は体勢を入れ換えて、どんっと記念を壁に押し付けた。
「いたずらする子にはお仕置きが必要やなぁ…」
『南…!んっ…』
俺は露わになったお尻に手を添わせて、首筋にキスマークを残そうとすると、
「「「トリックオアトリート!!!」」」
ガラガラと体育館の扉が開いて、岸本たちがなだれ込んできた。
俺は慌てて、マントを拾い上げて、記念に着せようとするが間に合うわけもなく…
『やばっ…』
「最悪や…」
俺たちが顔を見合わせると、岸本はニヤニヤと近づいて、
「ほーん…お取込み中やったか?にしても大胆な格好やな~南も大喜びやな?」
岸本の嬉しそうな声に、俺はギロリとにらみを聞かせた。
「こいつの格好見たやつは、全員ぶっ殺す!」
「南くーん、不可抗力やで…堪忍してや……っぐはっ!」
俺は久しぶりに渾身の肘鉄を食らわせてやった。
バスケ部の後輩たちがドン引きするほど腫れ上がったおでこは、岸本のゾンビの衣装と相まってまるで本物みたいになった。
『ごめんなぁ…今度は二人きりになれる場所でこの格好するわぁ…』
「おん…そうしてや…」
ハロウィンを楽しむつもりは毛頭になかったが、ちょっとくらい楽しんでもええかもしれんな…
マントでチャイナ服を隠した記念を見て、にやつきそうになる顔を、バスケ部の奴らの手前、ぐっと堪えたのだった。
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2021.10.15. Happy birthday to Tsuyoshi Minami.
Thank you for your request!
参考にした衣装はこちら!
こぼれ話→Halloween Costume【南烈】
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