1-5番の各ポジションのメンツで合コンに行く話
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また、厄介ごとを藤真から押し付けられたと、沈む気持ちで向かえた合コン。
桜木の扱い方もだいぶ慣れてきたとはいえ、一緒に合コンにいくことになるとは露にも思っていなかった。
たまには、藤真の困る顔を見るのもいいか…なんて、思ってもみたが、いざ、藤真のむっとした顔を見ると、やはり人選を間違えたと申し訳ない気持ちになった。
相手の幹事も手慣れていないようで、てきぱきと仕切るのは、ヒット記念さんという女性だ。
俺も彼女も本来なら幹事が座る末席に座った。
彼女が場を仕切ってくれたおかげで、こういった場は苦手なはずの藤真も楽しそうに過ごしていて安心した。
藤真にこんなしっかりした彼女が出来たら良いかもな…なんて思ったが、藤真は幹事の女性が気になるようで、珍しく積極的に話しかけていた。
幹事の女性は藤真のファンらしいが、ああいうのがタイプだったのかと、驚くと同時にこのまま付き合うことになってくれたらいいと旧友の幸せを願った。
お開きになったところで、各々正面に座った女性といい雰囲気になり、そのままの流れで解散し、俺とヒットさんだけがその場に取り残された。
『私たちも、帰りますか?』
「あ、ああ…」
何だか良い雰囲気で帰っていく奴らを見送って、自分ももう少しヒットさんと一緒にいたいと思うが、どう切り出せばいいか分からないまま、駅へと向かって歩き始めた。
偶然にも乗る電車が一緒で、言葉少なに少し混み合う電車に乗り込んだ。
彼女と隣同士で、つり革と俺はその上のバーに掴まり、電車に揺られる。
背が高い俺は、ヒットさんをを見下ろすような格好となり、彼女のつむじしか見えないし、会話しようとしても距離があって聞こえずらい。
何かきっかけが欲しいなんて思っていると、電車が急ブレーキをかけたため、ヒットさんが少しよろけて俺の胸に倒れ込んできた。
「おっと…」
『あっ…ごめんなさい!』
すぐに離れようとするヒットさんを抱きとめておきたい気持ちを押さえてやり過ごす。
電車はすぐに最寄り駅に到着してしまい、俺は少し屈んで、
「俺はここで下りるんで…」
そう告げると、
『えっ…私も…!』
こんな偶然があるだろうか?
思わず顔を見合わせて、ドアが開く前に慌てて電車を降りた。
『こんな偶然ってあるんだ…!』
「びっくりだな…」
さすがにお互いの一人暮らしのマンションは違ったが、それほど遠くない距離で肩を並べて歩く。
『せっかく友達になって、家も近いから、下の名前で呼ばせて!とおるくんでいいかな?』
「友達…か…」
残念な気持ちが声に交じる。
『とおるくんじゃダメだった?』
「いや、俺は…記念さんと友達以上の関係がいいんだけどな…」
『それって…』
思わず自分の口から出てしまった言葉に、メガネを抑えて表情を隠す。
赤くなった顔を見られるのは恥ずかしいが、発言を取り消すのは性に合わない。
「男として、見て欲しい…っていうのは、迷惑か?」
意を決して、記念さんの方を向くが、俯いていて表情が確認できない。
少し屈むと同時に記念さんが顔をあげて、目が合った。
『その…迷惑じゃ、ないです!』
真っ赤な表情の記念さんに思わず笑みが漏れる。
「よろしく!」
俺が差し出した手を記念さんも嬉しそうに握ってくれた。
『私の方こそよろしく!』
恋人と呼ぶにはまだ少し早いようなこの関係に少しむず痒い気持ちになりながらも、藤真に心の底から感謝した。
桜木の扱い方もだいぶ慣れてきたとはいえ、一緒に合コンにいくことになるとは露にも思っていなかった。
たまには、藤真の困る顔を見るのもいいか…なんて、思ってもみたが、いざ、藤真のむっとした顔を見ると、やはり人選を間違えたと申し訳ない気持ちになった。
相手の幹事も手慣れていないようで、てきぱきと仕切るのは、ヒット記念さんという女性だ。
俺も彼女も本来なら幹事が座る末席に座った。
彼女が場を仕切ってくれたおかげで、こういった場は苦手なはずの藤真も楽しそうに過ごしていて安心した。
藤真にこんなしっかりした彼女が出来たら良いかもな…なんて思ったが、藤真は幹事の女性が気になるようで、珍しく積極的に話しかけていた。
幹事の女性は藤真のファンらしいが、ああいうのがタイプだったのかと、驚くと同時にこのまま付き合うことになってくれたらいいと旧友の幸せを願った。
お開きになったところで、各々正面に座った女性といい雰囲気になり、そのままの流れで解散し、俺とヒットさんだけがその場に取り残された。
『私たちも、帰りますか?』
「あ、ああ…」
何だか良い雰囲気で帰っていく奴らを見送って、自分ももう少しヒットさんと一緒にいたいと思うが、どう切り出せばいいか分からないまま、駅へと向かって歩き始めた。
偶然にも乗る電車が一緒で、言葉少なに少し混み合う電車に乗り込んだ。
彼女と隣同士で、つり革と俺はその上のバーに掴まり、電車に揺られる。
背が高い俺は、ヒットさんをを見下ろすような格好となり、彼女のつむじしか見えないし、会話しようとしても距離があって聞こえずらい。
何かきっかけが欲しいなんて思っていると、電車が急ブレーキをかけたため、ヒットさんが少しよろけて俺の胸に倒れ込んできた。
「おっと…」
『あっ…ごめんなさい!』
すぐに離れようとするヒットさんを抱きとめておきたい気持ちを押さえてやり過ごす。
電車はすぐに最寄り駅に到着してしまい、俺は少し屈んで、
「俺はここで下りるんで…」
そう告げると、
『えっ…私も…!』
こんな偶然があるだろうか?
思わず顔を見合わせて、ドアが開く前に慌てて電車を降りた。
『こんな偶然ってあるんだ…!』
「びっくりだな…」
さすがにお互いの一人暮らしのマンションは違ったが、それほど遠くない距離で肩を並べて歩く。
『せっかく友達になって、家も近いから、下の名前で呼ばせて!とおるくんでいいかな?』
「友達…か…」
残念な気持ちが声に交じる。
『とおるくんじゃダメだった?』
「いや、俺は…記念さんと友達以上の関係がいいんだけどな…」
『それって…』
思わず自分の口から出てしまった言葉に、メガネを抑えて表情を隠す。
赤くなった顔を見られるのは恥ずかしいが、発言を取り消すのは性に合わない。
「男として、見て欲しい…っていうのは、迷惑か?」
意を決して、記念さんの方を向くが、俯いていて表情が確認できない。
少し屈むと同時に記念さんが顔をあげて、目が合った。
『その…迷惑じゃ、ないです!』
真っ赤な表情の記念さんに思わず笑みが漏れる。
「よろしく!」
俺が差し出した手を記念さんも嬉しそうに握ってくれた。
『私の方こそよろしく!』
恋人と呼ぶにはまだ少し早いようなこの関係に少しむず痒い気持ちになりながらも、藤真に心の底から感謝した。